意図 【2017.01.30 Monday 08:38】 |
山の方の学校を車で訪問する機会があり、 仕事を終え、帰ろうとする時、 見送って下さった先生が、 「帰り道、気をつけてくださいね。 凍ってる場所がある可能性がありますし」 と言ってくれた。
私は、 「ご心配ありがとうございます。 でも今朝くる時は、凍った所はなかったんですよ。 今日は少し気温も高いようでしたね」 というと、
先生は 「そうですか。 ただ、気温が高くなると、 今度は落石があるんですよ。 霜柱に持ちあげられた小石が 霜柱が溶けて、コロコロ落ちてきたりするんです。 タイヤで踏んでしまうと大変ですから、 気をつけてくださいね」 と言ってくれた。
なんか、このやりとりの時の 先生の表情がすっきりしていない感じが気になって、 頭の中をもやもやとさせながら エンジンかけた。
ハッと気づく。 は〜やっちまったな、私・・・と思う。
凍ってる、凍ってないとか、 今日の気温がどうだとか、 落石があるないだとか、 そういうことではなくって、
先生は、 ただただ、 私に 気をつけて帰って欲しい ってことを伝えたかったのだと思う。
だから、 「ご心配ありがとうございます。 気をつけて帰ります」 でよかったのに、 私の中に時々出てくる、 「私はそのあたりしっかりやるから大丈夫。 心配ご無用!虫」が、 お相手の意図をちゃんと捉えないんだよなあ。
意図に気づかされ、 刺さる感じになる時もある。
ある時、ある方と何かを話さないとならない場面があった。 しかし、その話に入る前に、 なんの脈略もないこと (その日の午前中に見た写真展について そこで感じたこと) を 私はとうとうと喋った。
するとその方は、 「あなたは、いろいろ積極的にインプットして、 そこから学ぶ感性があって、 本当素敵だね」 と言ってくれた。
その瞬間私は、 この話をここでしたのは、 この方に、 こういう評価をして欲しいからだったか、自分・・・と 下心という名の意図に気がついた。 あ〜自分でも無意識に、 評価されたい意図が動いたか・・・。 そしてそれは、私のどこかからか 知らず知らずに にじみ出てしまったのだろう。
ああ、刺さる。
とはいえ、しなくてはならない話は ちゃんとした。うん、それはした。
そんな風に、意図ってものを 考える機会が時々あった。
そんな中、 昨日はアサーティブジャパンの会員研修で、 「意図」について学んだ。
複雑な問題、 棚上げしといた問題を解決したいと 話し合おうとする時、 自分の側に、 相手をコントロールしたいという意図があると、 それは、 どんなにしっかりとスキルを使って 例えば伝える内容を整理し、 そして伝え方を工夫しても、 伝わってしまうのは 「あなたを私の思い通りにしたい」という「意図」で、 しかも、それが伝わってしまった場合、 だいたい相手は防衛的になる・・・ ということ。
あ〜そうだなあ。 本当にそうだなあ。
言葉の隅っこの方に、 「私は正しい、あなたが間違ってる」は 出ちゃうんだよなあ。 声の大きさや、ほんのちょっとの間に 「なんでわかってくれないの? わからないあなたが悪い」は 現れてしまう。
ただ、救いだったのは、 そういう「意図」を どうしたら対等なところに持っていけるかの 考え方のプロセスがあり、 それを示してもらえたのが、 もう、 本当に、 滝に打たれたようだった。 すっきりした。
私はまた、 私の中に 今まで気がつかないようにしていた 「考え方の傾向」を知り、 「採用しがちな意図」が明確になり、 それは苦しいけど、 少しホッともした。
また道の先が見えた。
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author : tanizawa-k
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