大学生にアサーティブ! 【2016.01.29 Friday 09:53】 |
1月に入って、2つの大学でアサーティブの授業を 担当する機会があった。 今回、事前にとったアンケートは ①あなたにとってコミュニケーションが難しいと感じる場面は? ②その時、どんな工夫をしていますか? 友達と、ご飯を食べたいタイミングがあわないことで、 どう切り出せばいいか困っている学生さんや、 外出先のリクエストを言えないで悩んでいたり、 親からの「就活しなさい」攻撃にとまどう姿、 相手と違う意見をもってしまった時の伝え方や、 対場が上の人から(バイト先の店長など)の依頼を断ること、 サークルの後輩に、気持ちよく仕事を分担したいけど、 どうしたらいいかなど、 いろいろな場面で 彼らは難しさを感じていた。 そして、 なんとか問題を解決しようと、 でも、関係もなるべく悪くさせないようにと、 一生懸命努力している姿がわかった。 私は授業をする前から、 勝手に彼らが愛しくって、 この授業が、 それぞれの困ってる部分に、 ちょうどよく届けられたらいいなあと、 なんていうか、 そうなりますように!と 祈るような気持ちで授業に臨んだ。 2つの大学の感想が揃ったので、 カテゴライズしておこうと思う。 ★自分を振り返る時間の大切さ アサーティブの授業では、 日常の自らのコミュニケーションについて 得意なこと、苦手なことをはじめ、 他者との間でやってしまいがちな パターンなどを使い、振り返る時間をもつ。 これが、よかったようだ。 そうだろうなあ。 「自分ってこういう人です」 ってことが分からなければ、 社会の中で、どういう仕事で 自分を生かせるのかもわからない。 その自分を知るってことを、 コミュニケーションの視点からすると、 自分への興味もわいてきて、 そのことは、他の視点にも繋がって いくと思う。 ★初めての人と話すことのメリット 授業では、ペアになって話し合う場面を 設けるが、「話したことのない人」と いう条件でペアになってもらう。 親しい人とのペアでは、いつもの自分の キャラで話してしまったり、明日からの 関係を考えて、踏み込んだ話ができなか ったりする。 人って、その人の関係の中での自分ってのを 演じちゃうことがある。そういうこと、 まったく考えないでいい人と、与えられた テーマについて話す。そのことから知ること って、きっと大きい。 また、他者とコミュニケーションをしていくことは、 実は、時間もエネルギーも使うことだ。でも だからやめるではなく、やめる時もあるけど、 でもコミュニケーションしてみるのも悪く ない・・・くらいの気持ちを醸成できたら いいなあって思ってた。それはクリアできた ようだった。 ★聴くことの意義 コミュニケーションはキャッチボール。 伝え、聴く。 そして今回は伝え方を学んでもらったのだが、 聴くことの重要性も何人かの学生の感想に あった。これは非常に嬉しいことだ。 相手が受け取りやすくして、 自分の言いたいことを伝えるには、 相手の、そのことの対する考えや気持ち を知らないとできない。 つまりは聴けないと、難しい。 ★考え方を分かった スキルも伝えたが、今回は考え方中心の授業した。 考え方を知ることは、すごく大きなことだと思う。 人間関係作りをがんばろう!と思っても、 どこをどうがんばればいいのか、それを自分で 考え出すのは、なかなか難しいことだ。 大概が、今までの経験の中からの知恵や、 ネットからの情報、人からのアドバイスなどに 頼る。それらは時に役にたつと思う。 しかし、系統立てて学ぶと、日々の実践の中で、 振り返る指針があるってことになる。 たとえ失敗しても、次にいかすために どう反省したらいいかわかるって大きい。 ★考えが変わった。気づいた。 実は、こういう感想が結構多かった。 たとえば、(めちゃかいつまんで↓) ・今まで自分は気の合う人とだけうまくやれれば いいと思ってたけど、他者の気持ちを考える って視点は大事だと、考え直したくなった。 ・対等になりたいって思ってたけど、 自分で自分のことを卑下してたら、 なれないと気付いた。 ・立場的には上でも、心の中で見下している と・・・という言葉にハッとした。 ・自分の気持ちをないがしろにするからモヤモヤ するって気付けた。相手の気持ちも大事にして ちょっとずつ変わりたい。 ・今まで感情を相手に伝えることは、関係を壊す もとだと思ってた。でも、相手の気持ちも受け 取りながら、感情も伝えていいとわかった。 それは関係を深くするかもと思った。 今年度はあと一回、大学生に伝えるチャンスがある。 社会に出る前に、コミュニケーションのことを 考える時間をもつことになった彼らに、 充実の時間を提供したい。 「コミュニケーションというのは、 人生においてきってもきれない とても大切なものであるのに対し、 授業などで教わることがない。 なので、 このような授業が受けられてよかった。 今後実践していきたい」 うんうん、応援してる!!! *このウェブサイトは、 NPO法人アサーティブジャ パン認定講師である谷澤久美子が個人で開いているホームページです。このウェブサイトに関する全ての責任は谷澤久美子にあります。NPO法人アサーティブジャパンが運営・管理しているウェブサイトではありませんので 予めご了承ください |
author : tanizawa-k
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