「みんなの学校」 【2015.05.31 Sunday 19:01】 |
映画「みんなの学校」を見た。 大阪の住吉区にある大阪市立大空小学校は、 他所の地区から引っ越ししても、 この学校で学ばせたいと考える保護者の方も いる学校。 授業中に外に飛び出してしまう子、 かっとなると友達に暴力をふるってしまう子、 他の学校の時には学校にいくことができなかった子、 家庭の事情を背景になかなか面倒をみてもらえない子、 いろいろな子が、一緒に学んでいる。 その大空小学校の一年間の記録。 校長先生の 職員への、子どもたちへの、保護者への 言葉かけが、 全部、勉強になる。 校長先生は、 人が、その人のペースで、 その人自身の良さを生かしながら、 その人自身ができることをして、 生きていく姿をみるのが 大好きなんだと思った。 そして、苦手なことや できないことは、 支えてもらっていいってことを 体現してる。 この学校で6年を過ごすこと = 自立・共生 を 体験すること なんだと思う。 6年生の全員リレーの練習中に 校長先生が6年生に言った言葉の意味が、 私に突き刺さっている。 「このリレーは世界で一番むずかしいリレーや」 と校長先生は言う。 コース通りに走ることが苦手な子たちも何人もいる 6年生。走るのが得意な子も嫌いな子も、 とにかく全員でリレーを走る。 工夫なしに、そのまま走る練習をしている子ども たちに校長先生は言う。 「みんな、これでは上手くいかないって 気がついている。気がついているのに 何もしないのはおかしい。 自分の頭で考えて、どうしたらいいか 考えて! これは世界で一番むずかしいリレーや」 子どもたちは考える。 コース通りに走るのが難しい子には 手を取って並走する子、 走るのが苦手な子から受けるバトンは、 ゾーンの一番端にする。 「気がついてるのに、 何もしないのは、おかしい」 という言葉は、 そのまま、私にかけてもらった言葉だと 思う。 校長先生が、 初めて4年生を担任した男性の先生を 厳しく注意するシーンがある。 彼が、子どもを叱りとばした後でだ。 大声で怒ったあと何のフォローも しなかったことを、 「あのあと、 あの子が窓から飛び降りたら、 どう責任とる?」 と訊く。 さらに、 「さっき大声で叱ったのは、 考えてやったのか、 それとも、感情をぶつけたのか、 どっちか?」 と。 彼は、情けない思いでいっぱいに なりながらも正直に 「感情をぶつけた」 ことを告げ、 その後、先輩の先生方に、 ・自分の弱さを認めていいこと ・助けを求めていいこと ・この学校ではチームで動くことを 教えてもらえるのだ。 校長先生が 職員や子どもたちに何かを指導したり、 指示を出したりする時に 必ずしていることがあって、 それは、その意図や目的を 言語化していることだ。 小6のカズキが、 横断歩道などでの見守をしてくれている サポーターの大人に暴力をふるってしまい、 そのことをカズキ自身に謝罪しにいかせる時に、 もちろん、 暴力に対する謝罪は当たり前だけど、 「いい、カズキって子を、 ちゃんと○○さんに理解してもらう ことが目的だからね」 と言って送り出す。 学調のやり方を先生たちに話す時も、 学調の意味を ちゃんと言語化して伝える。 さらに、 どんな小さないざこざも、 ちゃんと「やり直し」ができるように、 両方の言い分をしっかりきいて、 そのいざこざに至る気持ちは ちゃんと受け止める。 「くやしかったんや」 「腹立ったやろ」 と気持ちは受け止めて、 その上で だからと言って、 相手のいやがることを言ったり したりしたことに関しては、 ダメ出しする。 あ〜 理想、 モデルを 見せてもらった。 一緒に見た夫は、 「これ、学校の先生が 見たらきついと 思う人もいるだろうな」 と言っていた。 確かに、 これが可能なんだと思うと、 自分の足りなさが 突きつけられたようで、 学校関係者としては、 辛い。 そう思われる方も多いかも。 でも、 努力の方向がはっきりと見え、 やるべきことは明確になると思う。 私にとってみると、 やりたいと思っていたことや、 方法論は間違っていないことは 確認でき、 ただ、 気付いていながら やろうとしてなかったという課題に 挑戦していきたい想いでいっぱいだ。 あ〜この学校には、 スクールカウンセラーは必要ないんだろうなあ。 そういう学校が理想だよなあ。 めちゃめちゃな文章だと思いますが、 興奮のまま書いてしまいました。 久々、泣きすぎて、 頭が痛くなった映画。 |
author : tanizawa-k
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