2015年04月の記事 | 今のところではありますが…
希望の循環。

【2015.04.24 Friday 16:07

以前「アサーティブ・トレーニング基礎編、応用編」や
「思春期の子どもをもつ親のための講座」
に参加してくださったある方から
いただいたメールを紹介したいと思います。
(もちろん、OKいただいてます)

この方のメールを読んで、
自己表現をすることは、
自己信頼を高めていくことでもあると、
つくづくと つくづくと 考えました。

「自分を好きになろう」とか、
「自分を信じよう」とか、
念力かけても(っていうか、念力って?)、
思い込もうとしても難しいけど、
ちょっとずつ行動、自己表現ができていく中で、
自分のことを信頼する気持ちは、
結果的に生まれてくるようです。

その行動、自己表現が成功したら、
それは信頼を超えて、自信になっていきます。



その方からのメール

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以前、アサーティブ、思春期講座等に参加し勉強させて貰って、
本当に良かったなぁ〜と再認識する機会が多くあります。

娘のミニバス少年団での全体会議の時に
役員ではない私が発言をするのは違うかなぁ〜?!と悩み、考え、
でも、待てよ。立場は違うけれど
人としては対等だ、
何よりも私は誠実にコミュニケーションをとりたいのだ、
と思い出して
…だから発言をしました。

出来れば
私も発言はしたくない
トラブルは避けたいし、
役員でない私が発言するのは違うかなぁって考えたけど
私は誰かに任せたたままで問題から逃げる事は
やっぱりしたくなかったから、
本音を言います。

って、ことから入り

沢山の勇気とエネルギーを使って
自分の感じた気持ちを述べました。

アサーティブに出会って、
自分の気持ちを伝える方法を知り、
伝えても良いんだ、
伝えなくちゃ、私の気持ちは分かって貰えないんだ、
って気が付いて、本当に良かったです。

そして
緊張してるよ、
私も出来れば言いたくないよ、
言いにくいよ、って
先ずはその時々で、
今の正直な気持ちを言っていいんだ、って…

感じてはいけない気持ちはないし、
感じた気持ちをなかった事にしなくていいって
こういう事だったのかなぁ?!
なんて事も思ってます。

…私が発言をしたら
色々と発言してくれてありがとうって
1人の方に言われて
私もありがとうって言って貰えて嬉しいよ、
って返して。

私の欠点は
自分の思いは少しずつ伝えられるようになったけれど、
対等な相手の意見や気持ちを聞く、
受け止めるが得意ではないところ。

聞けない時が私にはあるって
意識するだけでも
出来てたかなぁ?って振り返る事も出来るから
これからも意識しながら歩んで行こうと
今は思っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


この方は成功しました。
本当に素晴らしいチャレンジ。
ほんとうによかったです。


でも、人間だから
うまくいかないこともあります。
つまり失敗。

でも、もし失敗してしまったとしても、
行動、自己表現のベース(理論や方法)をもっていると、
失敗は「ダメなこと」ではなく
「次に生かすためのもの」という
考え方ができるようになる可能性があります。



たとえば・・・
いくつかの選択肢から選んだ今回の方法は、
この問題解決には適当ではなかった。
このトライによって選択肢がひとつへった。
つまり、選択肢を絞ることができた。
次に同じような問題がきたときは、
残りの選択肢の中から選ぼう!
的な。

失敗は
自己否定のネタにもなるけど、
自己信頼を高めるためのネタにすることも
できるって訳。


重ねて書きます。
何度でも書きたいです。
何をって?
自己表現と自己信頼は
両方が互いにいい影響をしあう関係
ってこと。


自己表現ができるようになって、
自己信頼がたまってくると、
改善点に取り組もうと
自分で自分の背中を押せるようになります。

このメールをくださった方は
最後に自分の課題について
言語化してくれています。
本当に素敵!


自分の課題(弱さやマイナスの部分)から
目を背けていたり、
知らなかったことにしていたりしても、
人って、課題が自分の中にあると
本当は分かってしまっているから、
いつ出てくるのか、
どこで出てくるのか、
ぼんやりとした心配や不安が
なんとなく心の中から消えないものです。

しっかりと課題をわかって、
こうやって明確に言語化して
課題をもっているそのままの自分を
「これが自分」と認めると、
心って安心してくるもの。

安心という土台ができると、
人間って向上心がわいてきて、
課題に挑戦していけるようになるんですね。


このメールをくださった方は、
小学校時代に大人から言われた、
不当な批判の言葉に傷つき、
そのことが元で
人前で何かを話すことが怖くなり、
結果的に苦手になってしまったという
背景をもってらっしゃいます。

その方がこの次のメールで、
「子供時代に傷ついたんだから、
だから、出来なくたって仕方がないんだ、
と時々は逃げちゃう事があっても、
でも、ちゃんと自分自身に対しても
誠実に向き合っていったら
良い方向に向かっていくんだ、
って事を実感しています」

と書いてくださっています。

「出来なくって仕方ないんだ」って
自分を許してあげてるこの感じが
めちゃいいし、
でもどうすればいいか確信があるし、
それを必死にやるっていうよりは、
ちょっとずつやろうとしている感じが、
無理がなくって!!!

あ〜いいなあ。
素敵だなあ。


自分を好きになろう、
信頼しようなんて、
無理して挑戦しなくっていいんじゃないかな。
でも、コミュニケーションの理論を知って、
方法を知って、練習をつむと、
そういう行動をしている自分のことを
少しずつ自分で認めるようになってきて、
自己表現するしないを、自分で決め、
するならするの、
しないならしないの、
責任を負えるようになってくると、
自然に自分に対しての信頼感はましてきます。
自己信頼が増すと、
失敗も極端に怖くなくなるから、
チャレンジがどんどんできるようになってきて、
そうするとどんどん上手になってきて、
しらない間に、
そういう自分に自信がついてきます。

その希望の循環!

アサーティブや
感情のとのつきあい方、
子どもとのコミュニケーションの取り方、
悩みながらも、
へこたれながらも、
ちょっとずつ紹介していき続けたいです。




希望の循環のスタートは?

///////////
コミュニケーションは改善できます!
◆アサーティブ・トレーニング基礎編in静岡
 日時:7月11日(土)・12日(金)
    9時半〜16時半
 会場:静岡市教育会館
 定員:20名
 参加費:21800円(テキスト代、税込み)
 講師:谷澤久美子
 主催:谷澤相談室
 お申し込み、お問い合わせはコチラ→




今年の夏は自分をケアしよう!
◆ストレスマネージメント術
 〜振り回されない私になる〜
 ①感情に振り回されない自分をつくる
  日時:7/4(土)14時〜17時
  2500円
 ②人間関係に振り回されない
  自分をつくる(聴く力を磨く)
  日時:8/8(土)14時〜17時
  2500円
 ③人間関係に振り回されない
  自分をつくる(伝える力を磨く)
  〜アサーティブ体験〜
  日時:9/5(土)14時〜17時

  3500円
 会場は全てBnest(静岡市)
 講師:谷澤久美子
 主催:働く女子大学 うるおいプラス
 お申し込み・お問合わせはコチラ→
 
  

////////////////////

そして、
今日の
私の
希望の循環の
スタートは↓
草薙の和菓子屋さん「かもかし」さんの「菖蒲」





 
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寂しがりや。

【2015.04.15 Wednesday 20:41
今晩の夕飯のメニューは
ごはん、もやしと油揚げのみそ汁、
メンチカツ、サラダ、
練り物、生青のり だ。

こう決めて、
とりかかる時の段取りが好き。

まずは玉葱をみじん切りにして炒めて冷ます。
その間にお鍋でお湯をわかし、
沸騰するまでの間に、
卵をといて、牛乳を混ぜ、パン粉をしとらせておく。
沸騰したお湯に出汁をとるための鰹節を入れ、
煮出している間に、油揚げを細く切る。
冷めた玉葱としとらせたパン粉とひき肉をまぜて、
丸めておき、
出汁のために鰹節をこす。
出汁の中に油揚げともやしを入れて煮て、
その間に、メンチのために
小麦粉を出し、卵をといておく。

こんなことが好き。
うまく運んで、
手持ち無沙汰な時間がなく、
台所仕事を終えると、
すごく気持ちいい。

母は、
作り終えると、
道具まで洗い終えているような人だった。
私は、とってもじゃないが、そこまでは無理だ。
母は私以上にせっかちだったんだと思う。

私の「せっかち」は
以前より一層色濃くなってきた。

こんなふうに
段取りしてどんどん進めるっていうふうに、
せっかちが良い方に出る場合もあるし、
あわてて忘れ物したり、
しくじったりと、
ダメな方に出ることも、もちろんある。

子どもの頃から
あれほど注意されてきたけど、
ちっとも直らない。
もちろん、それを補う方法は
いろいろ身につけてきたけど、
「せっかち」自体は直らない。



うちの犬カルは、
めちゃ寂しがりやで甘えん坊だ。
先代バーニーも
出かける時に多少は騒いだが、
カルは、もうこの世の終わりのように
さみしがる。
朝、夫が着替え始めると、
すがりつくような感じだし、
夫が出かけてしまうと、
私に訴える。
私のそばを離れず、
膝にのろうとする。
お化粧を始めると、それは出かける前の準備だと
彼女はもう分かっていて、
騒ぎ始める。

そんな彼女を一人にするのは
本当に辛いけど、
ドアを閉める。

先代バーニーは気位の高い犬で
抱っこなど、成犬になってからは
ほとんどしたことがないが、
カルは抱っこをせがみ、
ソファーで抱っこすると、
そのまま寝てしまったりする。
夫はそんな私をみて、
「あなた溺愛だね」と言うが、
溺愛で結構!って感じだ。

カルは「寂しがりや」で「甘えん坊」だ。
それを変えようとしても、無理だ。
「寂しがりや」で「甘えん坊」の
カルと、どうつき合っていくかが
私たちのやることだ。


そういう生来、
その人(あるいは犬)自身が
もっている傾向がある。
それを変えようとしても、
なかなか難しい。
それを、
できれば生かしながら、
生かすまでは無理な場合は
折り合いつけながら、
どう生きていくか。


「慣れるのに時間がかかる」という
傾向がある方にとっては、
この季節はなかなかきついかもしれない。
でも、
「なぜ慣れないんだ!自分」
と自分をののしっても、
慣れるのが早くなる訳ではなし、
だとしたら、
「この時期は、時々自分をゆっくり
 させてあげる時間をもちながら、
 失敗があったとしても
 仕方ないって思いながら、
 なんとかすごそう」
くらいな感じでいけるといいと思う。

「せっかち」な私は、
同時に「不注意な部分」もいっぱい
もっているし、
「片づけ下手」もある。
そういう自分とどうつきあっていくかだ。

「計画をたてるのが苦手」や
「全体がわからないと不安」や
「納得しないと行動できない」や
「急な変更は受け入れられない」や
「初めての人とは、話すのがおっくう」や
いろいろな生来自分の中にある傾向と、
どうつきあっていけるかは、
良い人生を生きていく鍵だ。




生来の傾向と共に、
生き物として抗えないものもある。

たとえば私の場合、
今回の種子骨障害もそうだし、
老化もそうだ。

白髪も
忘れっぽさも
体力も
老眼も、
それに対抗したり、否定したりしても、
どうにもならない。
やはりどうつきあっていくかは
ポイントだ。

で、老化に関しては、
これまで生き物として
そして社会的な動物として
生きてきた中での知恵や経験が
ある程度蓄積されているから、
とまどいはありながらも、
調整していける。
がっかりしながらも、
受け入れながら
日常を生きられる。

ただ、思春期の時の
からだに起こる変化は、
10数年の人生の中で、
初めてのこと。
感性や衝動など、
生き物としてのパワーが強い子ほど、
きついんだろうな。

それを、
カルをみていてつくづく考える。
今、彼女は
初めての発情期を迎えている。
これからしばらくの時期、
彼女の中では
子孫を残すために生殖行動をすることが、
遺伝子に組み込まれた
優先順位の一位。

自分のからだの中に起こっていることが、
なにがなんだかわからない混乱を
彼女が感じているのが分かる。

トイレの失敗も多くなり、
なんとなく元気もない。

不安そうだ。

そんな中、
やむにやまれぬ衝動と、
ともにいるカル。



私の活動している中学校、高校で
出会う子どもたちは、
まさに思春期真っ最中。
からだの成長と心の成長の
アンバランスが、
認知や感情や行動に、
様々なことをしかけるのは、
人間も生き物だからこそだ。

そこをどう乗り切るのか?

カルに対して、
何もできず、
ただただ見守る私。

保護者の方も、
子どもが大人になっていくこの過程を、
どうやって見守ってあげられるか、
どうしてあげればいいのか、
しんどいこともあるだろうし、
不安も迷いもあるだろう。
思いっきり気も心も使うんだろうな。


さあ、
今日から高校での活動が始まった。
来週から
中学、小学校も始まる。


子どもたち自身はもちろん、
彼らを支える保護者や先生方が、
思い通りにならないものは受け入れて、
コントロールできることを
コントロールするように努力していくことを、
私なりにサポートしていこう。


さ、スタートだ!!!




飲みに出かけた夫を
階段の上で待つカル。↓








 
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種子骨炎

【2015.04.14 Tuesday 17:41
種子骨炎(しゅしこつえん)って
知ってますか?

(以下の写真は、
 ニコニコ鍼灸整骨院淡輪院
 のホームページから
 そして、このホームページの説明が
 一番わかりやすかった)

この黄色の矢印のあたりにある、
かわいらしい骨を種子骨というらしい。
サル時代の名残らしい。

そして、私の左足の
右側の種子骨は2つに割れている。
これを種子骨障害というらしい。
この割れたものは、
日常的にハイヒールを履いていたり、
運動をいっぱいしたりすると、
悪さをして、
炎症の原因になったりするらしい。

そして、私の足は今、
種子骨障害による
種子骨炎。

痛い。
とにかく、痛い。


このところ、走っていても
なかなか調子が出なかったが、
先週の木曜、一気に回復して、
すごく気持ちよく9㌔走った。
その日は、一日仕事も順調。
で、普通に寝て、
金曜の朝起床すると、
なんと、左足が痛い。

親指の付け根なので、
もしかして痛風?と疑い、
ネットでめちゃ調べ怖くなり、
痛さがそこまでではないから違うか・・・
とちょっと安心し、

3月の健康診断で
血液中のコレステロールが
多い(D)と診断され、
薬を飲み始めたところだけど、
それと関係してる?
そういえば、左手の親指がバネ指だけど、
これとも関係?
ええっ!両方左だけど、
それって何か意味ある?
もしかして左半身に何かが
おきてるとか?
と勝手にネガティブ妄想サイクルに
はまる私。

とりあえず金曜は金曜の仕事をし、
土曜の午前中受診し、
レントゲンの結果、
種子骨障害による
種子骨炎が判明したって訳です。


いやあ、
それにしても、痛いのだ。


足をつくのがつらい。
ひきずって歩いている。

だから、何をするのにも、
めちゃゆっくり。


こうなって分かることがあって、
そうすると、
こうならないと分からなかった自分が
情けなくも思える。



そのひとつが「痛み」について。

「痛み」って目に見えない。

見えないので、程度が分からない。

義理の父が、
以前、腰が痛くて、
歩いて買物にいくのが辛いと言ったとき、
心の中で、
「そうやって歩かなくなると、
 もっと歩けなくなる」
とちょっとだけだけど、
責めていた自分。

義理の姉は、その痛みを心配して、
手術の段取りをした。
術後の今、
すごく調子が良いようだ。
姉は、目には見えない義父の痛みを
ちゃんと、ちゃんと、受け止めていた。

あの時私は、
確かに買物に車に乗せていったり、
シップを貼る手伝いをしたりしたけど、
義父の痛みに本当には寄り添って
いなかったと今思う。

それを昨日、
義父に伝える。
「お父さん、私、種子骨炎ってのに
 なってしまって、足がめちゃ痛くって、
 こんなふうにひきずって歩いてて。
 それで、あの時、お父さん、
 本当に辛そうだったのに、
 本当にはお父さんの痛みを
 分かってなかったなって思いました」
義父
「今も、もう歩けないけどな」

「そうですよね。私もこうなってみると、
 車がないって、考えられなくって」
義父
「俺は免許を取り上げられちゃっただろ。
 その辛さは、本当に後悔ばっかりだ。
 なぜ、あのとき、免許を出しちゃったか
 って」

「ですよね。歩けないってなったら、
 車がないと、ほんと、困りますよね」

みたいな会話をした。

腰の痛みに関しても、
今まで普通に使っていた車が
使えなくなる痛みにしても、
そのことに関して、
忖度なかったなって、
ほんと、思う。
わきまえてなかったと思う。



もうひとつが、
不便と訓練ってこと。

仕事先のひとつのトイレが
和式しかない。

それで、無理矢理
左足の足首を曲げたのだが、
これが結構曲がった。
もちろん痛いんだけど、
怖々でも曲がった。

人間、曲げないとならなければ、
曲げるものだ。

家で、じっとして、
大事にしすぎても、
これまたダメなのだ。

和式しかなかったから曲げたけど、
洋式があったら、
トライしなかった。
そうしているうちに、
使わないと固まるから、
どんどん足首は硬くなり、
足をひきずる生活は、
もっともっと長引いたと思う。

一回、曲げられると、
なんか限界を知りたくなり、
ぐ〜っと曲げたりしてる私。

不便ってのは困るけど、
不便は鍛えてくれるものでもある。
トレーニングマシーンがあればあったで
いいけれど、
不便マシーンで十分な気もする。


なんて、訳で、
不自由な足をひきずりつつの
ここのところです。

なんとなく、
この不自由が、
そこまでいやじゃないというか。
こんなこともある感じが、
ちょっとだけ、楽しくもあり。

春は進んでいきますなあ。





 
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寄る辺ない中の拠り所。

【2015.04.11 Saturday 20:33
4/10付 静岡新聞朝刊の「大自在」に、
水泳の平井伯昌コーチ(北島さんなどを
指導した方)の言葉が紹介されていた。

「水泳選手は、泳ぎで自分を表現して
 おり『水泳大会』は自分を発表する
 会だと思えばいい。その泳ぎで表現
 したことを、さらに言葉で表現する
 ことができれば、もっといろいろな
 ことがわかってくる」

著者「見抜く力」の中からの引用で、
その本の中で言葉の重要性を指摘し
ているとのことだ。

「大自在」を読みながら、
横浜F・マリノスの中村俊輔選手の
ことが頭に浮かんだ。彼は高校時代に
毎日サッカーに関する日記をつけていた
とのこと。
ネットでこの件を探してみると、
「書くという作業をすることで、
 自分の気持ちや考え方を整理できる。
 それを繰り返すうちに、自分のことを
 客観的に見つめることが
 できるようになった」
という記事がでてきた。


以前読んだ
「途上国の人との話し方」という本で、
「人は経験から学ぶのではなく、
 経験を分析したことから学ぶ」
のような文章と出会い、
とっても合点がいった。
私自身のコミュニケーション能力が
開発されたのは、
ただ経験を重ねるだけだった時代より、
アサーティブというコミュニケーションの
方法を知って、
経験したことを「良かった点/改善点」と
フィードバックするようになってからだった
ことに納得した。

言葉にしておくということは、
無意識でできてたこと、できなかったことを
意識のレベルにあげることだ。
自分のしたこと、感じたこと、考えたことを、
言葉に置き換える作業は、
客観的になるってこと。

もちろん、
悲しいかな、
全てをすっきりと言葉にできないこともある。
余白みたいなものが残ってしまうこと、ある。
それでも言葉にしようと努力した時間を
含めて、
素晴らしい試みになる。


今日は、
私も参加する
静岡ロゴセラピー研究会」主催の
「ロゴセラピー講演会」だった。

「ロゴセラピー」とは、
ヴィクトール・フランクルが創始した
人生の意味を見つけるための心理学。
「どんな状況であっても
 人は人生に意味を見いだすことができる」
という「ロゴセラピー」。
どうしたらそういうふうに生きられるのか、
講師の草野智洋氏がが、
ご自身のロゴセラピーとの出会いも交えながら、
言葉にしていってくれた。

良い人生を生きたいと考え、
自分なりにがんばるのもいいが、
「意味」をキーワードに生きていくあり方を
言葉で理解できつつある今は、
「がんばる」の使い方を
またひとつ手に入れた感じだ。



言葉にしておくこと。
これって、すごい。

経験するだけではもったいない。
頭の中においておくだけでは、
流れていってしまう。

失敗も成功も、
苦手も得意も、
良かった点も改善点も、
間違ってしまったことも正解も、
言葉にしておくことは、
次に繋がる。

何をどう気をつければいいか
はっきり分かっているといないとでは、
大きく違う。


平井コーチに指導を受けた水泳の選手たちは、
今日の自分の泳ぎを振り返る作業をしながら
早くなっていったんだろうな。

中村選手は、毎日の自分のサッカーを
分析しつつ、上手くなっていったんだろう。

私も、
本当にちょっとずつ、
続けていきたいものだと思う。


あやふやな
寄る辺ない社会を生きていく時、
言葉は
拠り所を作っていってくれる
と思う。



・・・・・

しかも、今日、
めちゃ素敵なおまけがある。

私の隣の席には、
彼の中学校時代を知ってる
大学一年生が座ってくれて、
一緒に学ぶことができた。

言ってみれば、
昔は「先生」と「生徒」だったけど、
「ロゴセラピー」に関しては、
一緒に学ぶ仲間になれそう。

そういうのが、
本当に
本当に
嬉しいな。







 
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シャンプーの快不快から。

【2015.04.07 Tuesday 10:40
昨日の「ほぼ日刊イトイ新聞」の
巻頭「今日のダーリン」は、
シャンプーについてだった。

要約すると、

美容院でシャンプーしてもらっていると、
心地よいときと、
物足りないときがある。
ことばを介さない
コミュニケーションでは、
ほんのちょっとしたちがいが
よく出るか悪く出るかで
大きな違いになる。
それは技術なんだろうけど、
それ以外にも秘密がありそう。

〜〜な感じのエッセイ。


私は同じようなことを
2月に美容院にいったときに
感じた。

私のかかりつけ美容院は、
通いはじめて12年になる。

その間、多くのスタッフの方々が
入ってきてる。

私は、もう 
ものすごく勝手に、
なんでかわからないけど
親心的なものがわいて、
誰からも求められていないのに、
彼らの成長を見守っている。
(こう書くと、
 めっちゃ不遜な感じだな。
 ほんとに自分勝手な想いです)


今年2月、
髪を染めた後、
入店して7〜8年たつAさんに、
久しぶりに、
カラー剤を流す+コンディショナーをつける
+頭をマッサージする
をやってもらう機会があった。

Aさんの指が
私の髪に触れた途端、
「そうか、そういうことだったか」
とピンときた。

何かというと、
その日、最初にシャンプーしてくれた、
まだ昨年入店したばかりのBさんの
シャンプーに、
なんかしっくりこない感
を感じていて、
別に、洗い足りない訳じゃないし、
洗い方が乱暴な訳でもないし、
お湯の温度もいいし、
流したりない訳でもないし、
でもなんか違和感みたいなものがあって、
その理由がその時は分からなかったんだ。

だけど、Aさんが
私の頭を手で支えてくれた瞬間に
わかった。

その手の入り方でわかった。

それが糸井さんのいう
シャップーの秘密かどうかはわからない。
でも多分それも
ひとつではあるように思う。

Aさんは相手(お客さん/つまり私)本意
な感じがした。
Bさんは相手本意に考えることが大切だから
そうしようと考えている自分本位な感じ。

(Bさんが悪いとか、足りないって
 ことじゃなくって、
 まだまだ、
 成長の過程のステップを
 ちょっとずつ踏んでる最中ってこと
 だと思う。
 誰にもその時代がある)

とにかく
Aさんは相手のことをまず考えようとして
実践する相手軸からの行動で、
Bさんは自分のシャンプーをちゃんとする
ためにお客さんのことを考えてやらないと、
と考えて実践する自分軸からの行動。
そんな感じ。

それが、表れちゃうのが、めちゃ細い部分。
Aさんが私の頭を支えようとする時の
手の差し入れ方の優しさ、
髪にシャワーヘッドからお湯をかけようと
する時のフェイドインしてくれる感じの
スピード。
それらが、
お客さん(つまり私)のことをめちゃくちゃ
大切にしてくれてる感じがする。
頭をもちあげて、
そっと置く時の、
その「そっと」感に違いがある。

「あ〜大切に扱ってもらっている」
とお客さんが無意識の中で感じられるための
技術が磨かれたのかな。
磨き続けると、それが自然になるのかな。


もちろんBさんは、
今は、
今必要なことがあって、
それは
「自分が」一生懸命にお客さんのことを
考えながらシャンプーすることで、
それを経たからこそ、
「相手軸」からスタートし「相手軸」で
終わるシャンプーができるように
なるんだろうなあ。


私は、
Aさんが入店した時から知っていて、
最初は、カットされた髪をそうじする仕事や、
ケープ?クロス?とにかく
カットする時やカラーの時の
マントみたいものをかける仕事や、
仕上げた後で、鏡をもって
スタイリストの方の補助をする仕事
などだった時を覚えている。
(何しろ親心なので)
それから
シャンプーするようになったり、
カラーの手伝いをするようになって、
そのうちドライヤー
そして、
スタイリストとして活躍している姿をみるのは、
すごく嬉しくって、
さらに、
久々に流してもらった、
この感じ。

なんだかこみ上げてきてしまって、
オーナーでもあり、
私の担当のスタイリストでもある方に
支払いをする時、
その感動を伝えてきた。


なんて経緯があってしばらくしての
この糸井さんの記事に、
嬉しくなってしまった。


特に言葉を介さないコミュニケーションでは、
伝わってしまうものはあって、
それは
自分中心に考えているか、
相手中心に考えているか
ってことが基にある上での行為に表れるように
思う。
そしてそれは、
細かいところに出ちゃうものだんだと思う。
なにしろ神は細部に宿ってるからね。



そして、それは、
言葉を介する時にも
十分に考えておいていいことだと思う。

相手がある仕事をしている時、
その仕事を
自分を表現するための道具にしていると、
それは簡単にバレてしまうんだよなあ。









 
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谷澤相談室のアサーティブ(2015年度)

【2015.04.03 Friday 08:55
新年度がスタ−ト。
皆さん、それぞれの場で、
慣れないことへの挑戦や、
新しい人間関係に緊張することなど、
いろいろあると思います。

そんな中、コミュニケーション上で
気になることはありませんか?


もっと自分の思いを
上手に伝えることができたらなあ。

何度も言ってるはずなのに、
なぜ分かってくれないんだろうか。

いつも我慢してるからか、
一旦言い出すと止まらなくなる、
こんな自分をどうにかしたい。

また断れなかった、
引き受けちゃった。
無理なのに・・・

言わなくてはならないことだけど、
関係がこわれるのもいやだから、
後回し・・・そうこうしてたら
問題が大きくなってしまった。



そんなあなたに、
おすすめしたい
アサーティブなコミュニケーション。

アサーティブとは、
自分の意見、考え、感情を、
相手のことも尊重しながら伝える
コミュニケーションのあり方です。
理論があって、
方法論があります。
それらを知って練習するのが
アサーティブトレーニング。

あなたも始めてみませんか。

そのまま放っておいても、
なかなか上手くはならないけれど、
学び、練習することで、
ちょっとずつついていくのが
コミュニケーション力。



谷澤相談室が
2015年度に計画している
アサーティブについての講座などを
まとめてみました。
(今のところ!です)


まずはここから!基礎講座
アサーティブトレーニング基礎編
・7/11(土)12(日) 両日とも9:30~16:30
・静岡県教育会館(静岡市)
・21800円
 20才以上の方ならどなたでも
 参加いただけます。


安心して練習できる場が好評です
★アサーティブカフェin静岡
・年に3回開催予定(+合宿もあり)
 ①6/6(土) 9:15~11:45  3000円 静岡県教育会館
 ②11/7(土)13:15~16:45 3000円 場所未定
 ③2016・3/19(土)9:15~16:30 5000円 場所未定
 合宿 8/21(金)〜22(土) 25000円(予定)
・基礎編終了した方に参加いただけます。14
 *参加者の感想を下記にアップしました。
  ご覧ください。



「ファミリス」(静岡県出版文化会)に記事連載
「自分も相手も大切にするコミュニケーション」
2015年5〜6月合併号から全6回。


★その他、
 基礎編も、年度内にあともう一回。
 応用編も開催予定。
 決定次第、アップします。

 



<3月14日開催のアサーティブカフェの感想から>
 掲載を許可いただいたものです。

・久々の参加でしたが濃い時間でした。
 特に3月は年度末で忙しく、毎日があわただしく
 流れていってしまいます。時々、自分の言動を
 振り返り、アサーティブであったか検証する
 時間が大事だと思いました。
 できたことをほめ、あまりうまくいかなかった事は
 この次は納得できるようにどうすれば良いか、
 みんなに助けてもらいながら、練習していきたいです。
                (ももちゃん)

・日々の小さな出来事でのアサーティブチャレンジの
 積み重ねが、自己信頼に繋がっていることに
 気付くことができ嬉しく思いました。
 他の人のロールプレイを見ることは学びになるなあと
 改めて思いました。
 鏡のワーク「この人は自分の可能性を十分に生かして
 いるでしょうか?」「この人は死ぬ時に本当にいい人生
 だったと誇りを持てるでしょうか?」に NO,
  日々精一杯過ごしているけれど、「これ」といったもの
 がない。何がしたいんだろうか。これからみつけて
 いきたいと思いました。    (W)

・ロールプレイで、何を伝えたいのか、的をしぼったところ
 自分の中の課題が明確化され、回数を重ねていくうちに
 すっごくすっきりと伝えることができて、気持ちが楽に
 なった。
 自分の気持ちに正直になって、その思いや考えを相手に
 伝えることは難しいけれど、その理論(4つの柱)を
 知っていることで、自信に繋がる。
 ひとつひとつ、できているところ、今はできていない
 けれど改善すればいいことを確認しながら、
 対応していけたらいいなと改めて感じた。
 また、いろいろ知っているけど伝えない選択もある。
                  (S)

・年末に仕事で、感情的にコントロールできないことが
 多くあり、自分の中でうまく解決できずにきたが、
 今回、皆さんとお話したり、他の参加者の事例や
 ロールプレイを通して、『今の自分の気持ち』に
 誠実に向き合い、受け止めることができたことが、
 まず大きかった。
 言葉にすることで、頭の中が少しずつスッキリして
 きて、『こう思ってたんだ』『こうしたかったんだ』
 という怒りや辛さの後ろに隠れた本当の気持ちを
 しっかり見つめられた。
 自分の中のもやもやを話すこと、聴くことを通じて、
 視点を増やしたり、客観視する機会が得られ、
 少し楽になれた。
              (M)

・自分のくせを理解できていたので、ロールプレイが
 なんとかうまくできた。
 対等になることを心がけ、感情の言葉を攻撃では
 なく、丁寧に率直に伝えることを考えた。
 自己開示、感情を言葉にすると、受け取り方が
 全然違うことを実感した。
             (B)

・この空間に身を置いて、すてきな皆さんと
 学び合える時間が、とても好きです。
 私自身は、日常生活の中で、なかなか
 アサーティブになれなくて、後でへこむ
 ことが多いですが、それでも方法は知って
 いるということが、力になると思いました。
 そして自分自身が自己肯定感の高い大人に
 なり、子どもたちの自己肯定感を育てる
 お手伝いをしていきます!
            (ゆき)

まだまだアップしたい感想はありますが、
徐々に紹介。


アサーティブを学んで随分時間がたってしまった・・・
という方でも大丈夫。
すっかり忘れているって方も、大歓迎。   
一緒に思い出しながら、
日常への勇気を、自分の中に満たしましょう。



谷澤相談室へのお問い合わせなどは
 コチラ→



*このウェブサイトは、
NPO法人アサーティブジャ パン認定講師である谷澤久美子が個人で開いているホームページです。このウェブサイトに関する全ての責任は谷澤久美子にあります。NPO法人アサーティブジャパンが運営・管理しているウェブサイトではありませんので 予めご了承ください















 
author : tanizawa-k
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母の文字。

【2015.04.01 Wednesday 09:55
断捨離、
初心者ながら、
なかなかがんばっている。

本は、
次の方に読んでいただけるよう
book offへ。
本の取捨選択をすることは、
今、手元におきたいものは何かを
自分に問う時間だった。

靴は3分の2処分した。
すごく好きな薄いグリーンの
メッシュのサンダルは、
履くと必ず足が痛くなる。
なので、さよなら〜。
そんな感じ。
靴は、使用頻度をものさしに、
ものすごく実際的に選んだ。

あとは服と書類。

その
書類を整理しだして、
急にペースが落ちている。
理由は
いろいろ読んでしまってるから。

これは断捨離的にはよくないようだが、
私としては、
この時期、必然だったと思うほど、
今の私に必要なものが次々と出てくる。



どうしても捨てられない
いくつかのものの中に、
母の書いたものがある。



その中から2つ、ここに書いておこうと思う。

ひとつは
妹の幼稚園の卒園の際に
母が書いたもの。
下書きなので、これから、
まだまだ手を入れたんだと思う。
亡くなってしまっている母に
許可を得ることはできないけど、
多分、許してくれるのではないか。
とってもすがすがしいし、
母が大きな人だったように思えて、
すっごく自慢な文章。

・・・・

「ただいま」元気いっぱいの声より先に
飛び込んでくる日、
力ない様子でそっと隠れるように
部屋に入っていく日。
その一瞬で今日一日の幼稚園での
生活を知ろうとする私。
三歳にも満たない時からお世話になって
早四年。
いろいろの事が思い出されます。
入園してまもなくの参観会。
壁に貼ってある貴子の絵を見て
びっくりしました。
何も描いてないではありませんか。
皆さんと並んで貼ってある絵の下には、
先生の字ではっきり名前が示されてい
ます。
私は先生がまちがって裏を貼ったの
ではないかと近よりました。
そして思わず
笑ってしまいました。
が、次の瞬間、
胸がつまって涙ぐんでしまいました。
真っ白い画用紙に黄色のクレヨンで、
2〜3本曲がった線が描いてあった
のです。
たしか父の日にちなんでお父さんの
顔を描いたのでしょう。
それぞれの顔が並んでいる中で、
貴子のそれを見た時には、
「まだ幼稚園には無理なんだ」
と申し訳ないような、
いとしむような気持ちで
貴子の姿を探したのを、
昨日のことのように
はっきりと思い出せます。
器用な手つきで、次々に花、女の子、
小鳥を描いている今の貴子を見ていると、
歳月の尊さと幼稚園での生活の尊さを
しみじみと知らされます。
小学校入学を目前に控え、
明るくたくましい子どもに
成長してくれるよう願わない日は
一日もありませんが、
混沌とした昨今の世情の中にあって、
いかにそれが難しいことか、
痛感もしております。
子どもをとりまく
生活環境が昔とすっかり変わってしまった
今日の中で、
どのようにしたら素直に正しく
伸ばしてやれるのでしょうか。
せわしく忙しい毎日の生活。
でもそうした生活の便宜だけを考えて、
一方的な大人本意の影響のもとの
子どもにだけはしなくない
と思っております。
子ども自身の伸びようとする力が
現代の文化に適応していけるよう、
ただしい手順で、
子どもの力を伸ばして
やれるような母親になれたらと
努力するつもりです。
豊かな心、するどい眼で、
子どもの人格形成には
勇敢に、そして慎重にぶつかっていきたい
と思っているのです。
我が家の次女を!
日本の次代を!
なんとか明るくたくましいものにするには
どうしたら良いのか。
これが
幼い子どもをもつ私たち母親に課せられた
一つの課題ではないでしょうか?

・・・・・・・・・・・・


もうひとつは
「私の経営理念」という文章。
2部構成で400字詰原稿用紙に
17枚。


もともと商家に生まれ育った母は、
結婚先の商家にも、すぐに馴染む。
ただ、最初は、「いい嫁」と
思われたくって商売に
取り組んでいたようだ。
そこから、次第に
商売や、扱っている商品に
惚れ込んでいく様子が
イキイキと描かれている。

その中に私が登場する場面がある。


「子育ての眼の廻るような忙しさの中
 にあっても、中心はやはり商売で
 あった。子どもの参観会も
 各種大会もすべて商売が優先した。
 そのことが良かったのかどうか、
 私には分からない。当時の私には
 そうすることに何の迷いもなかった。
 ただ、私の仕事の大切な一つである
 次代を育てるという意味では、
 余り良い結果を生んでいないように
 思う。数年前、夫が私に
 『おまえが子どもに夢を与えない
 生活態度だから、子どもが家業を
 継がないのだ!この商売をすれば
 こんなに良いこと、楽しい事がある
 ということを見せてやらないから、
 子どもが嫌がるのだ』
 と言った。
 この言葉は私の胸に鋭く突き刺さり、
 その後重くのしかかって、いろんな
 意味でブレーキになっている。
 上の娘(注!私のこと)が大学も
 終わり就職の際、
 『どうしても自分の好きな道を
 進ませてほしい』と申し出た時、
 あの子が言った。
 『私はお母さんから一生懸命に
 仕事をすることを習った』と。
 生徒会長その他の重責を果たし
 てきた娘が、そのバイタリティーは
 私から学んだと言ってくれたのだ。
 我が家の次代を作るのはだめだった
 かもしれない。でも人間的には
 まずまずの娘に成長してくれたと
 思うのは、やはり親バカなのだ
 ろうか?」

この「人間的にはまずまずの娘」
って部分が、
浮いて出てくるように思えるし、
ずっと苦労をかけ、
嫌な思いばかりさせていたと
思っていたけど、
母を勇気づけるような感謝の言葉を
言っていたことがわかり、
その頃の自分に
「よく言った!」と
言ってあげたくなる。

とはいえ、その頃の私は、
とても「人間的にまずまず」とは
言えなかったって
自分で一番よく分かっている。
ただただ商売から逃げたかった
それだけだった。
でも、確かに
「一生懸命が当たり前」というか、
「手をぬく」ことが
選択肢にない環境に
育ててもらったことは、
それが重くもあったけれど、
もうすでに十分に分かっていたんだと
思う。


・・・・・・・・


こんな感じで、
書類の処理は
まったく進まない。


コレ以外にも、
子どもからや
保護者の方からや、
担任の先生からの手紙・・・。
講師として伺った学校の
生徒さんからの感想。
アサーティブの講師への
努力の軌跡をつづってある
ノート。
講演会、勉強会などなどで
学んだことのメモや、
講座の準備のためのメモ。

ひとつひとつ目を通しては、
顔を思い出し懐かしくなったり、
その頃の自分のがんばりに
励まされたり。


あの時の、
あの時代の自分が、
今に繋がっている。

母の想いまでがつまった自分が、
ここにいる。



整理できない書類たちが、
今日から始まる新年度へと
背中を押してくれるようだ。


ああ、もう、無理なので、
いったん、全部とっておく。
書類の断捨離、先延ばしと決定。


そして、
そろそろ、
いよいよ、
「服」へといくのだ。

どうなることか。















 
author : tanizawa-k
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谷澤 久美子
counselor