2014年12月の記事 | 今のところではありますが…
写真の中の母。

【2014.12.26 Friday 22:50

母「あんた、昨日、来なかったね。
  お墓」
私「うん。ごめん。
  今年はおじいちゃんの命日もおばあちゃんの
  命日も行かなかった。ほんと、ごめん」
母「忙しくやっているんだね」
私「うん。おかげざまでね」
母「気になってることがあるんだけどね。
  あんた、時々講座の中で子どもの頃の
  話をしてるよね?」
私「してる。
  二人姉妹の長女で、家を継ぐように
  育てられて、『家を継ぐ』って条件で
  愛されていたように思ってたって、
  そう言ってる」
母「それ小さい頃からそう思ってたの?
  お母さん、びっくりしちゃってね」
私「うん、いろいろ考えると、
  そう思うんだよ。
  ま、今はこうしてまとまって言葉になって
  いるけど、もちろん子どもの頃は、
  こんなふうにはっきり分かってた訳じゃ
  なくって。
  でも、小さい頃から「私が家を継ぐ」って
  言うとみんなが喜んだから、
  そうなんだって思ってたんだよ」
母「そんなこと思ってたんだね。
  お母さんが、そう思わせてしまったんだね。
  悪かったね」
私「だめだめ、謝んないでよ。
  私も今は充分に分かってる。
  誰かが悪いって訳じゃないんだよ。
  だって、子どもが家を継ぎたいって言ったら、
  喜ぶのって普通だと、今は思うもん。
  誰も悪くないけど、
  なんか、そういうふうになっちゃったんだね。
  そういうふうになっちゃうのが、
  家族なんだと思うよ」
母「上から見ててね、
  あんたがその話をするたびに、
  ちくっと胸が痛かったよ。
  そして、いつか絶対に言おうと思ってた。
  あんたは大事な私の子どもだよ。
  家とか、勉強とかスポーツとか、
  性格がいいとか悪いとか、
  手伝いするとかしないとか、
  そういうことじゃなかったんだよ。
  あんたは私の大切な大切な子どもなんだよ」
私「あ〜お母さん、そうだよね、そうだよね。
  それなのに、講座なんかで、
  その話しちゃって、ごめんね。
  お母さん、嫌だったよね?
  ごめんね」
母「謝らなくっていいよ。
  お互い、謝るのは、よそう。
  もうあんたは分かっていると思うけど、
  ほんとのところをちゃんと分かっててほしい、
  お母さんはそう思うよ」

  



昨日12月25日は母の命日。
小さな頃の写真を見ながら、妄想した。

生きていれば今年喜寿の母と、
温泉にでもいって、
おいしいものを食べて、
いっぱい話をしたかったな。



まだ若い母が、
商売をやっている家の長男と結婚をして、
いろいろ大変な思いをしただろうな。

男の子を生むことを期待されたか、
あるいは、自身に課したかして、
でも私は女で、妹も女で、
辛い思いもしたんだろうな。

朝暗いうちに起きて、
夜遅くまで立ちっぱなしだったと思う。
ご飯を食べているときに、
お店にお客さんがくれば、
「いらっしゃませ」と
笑顔で駆け出していった。

朝昼晩、家族の分と
一緒に住んでいた若い衆のごはん、
全部作ってた。

文化服装学院を出た母は、
ファッションが大好きで、
それなのに、それとは一切関係のない仕事で
必死に働いていたんだよな。

お母さん、よくがんばれたね。
逃げ出したくなったこと、なかったの?
どうやって息抜きしてた?



私「ねえ、みてこの写真。
  お母さん、サングラス、かっこいいね。
  たかこは、きっと何か拗ねてるね」



どの写真も、母は笑顔で、
私や妹がそこにいることが、
幸せで幸せで仕方ないような、
そんな写真ばかりだ。





父の無骨な指に
ガシっと抱えられた私。
寄り添う母。

もし、人生をやり直せるとしても、
この両親の元に生まれたい。


そんなことを
喜寿の母と
話したかった。




  
  
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2014年を振り返ってみました。みんなで。

【2014.12.22 Monday 16:54
12月20日(土)の午後、
アサーティブカフェでは、
①2014年を振り返る
②2015年で挑戦したいコミュニケ−ション
 について整理する
を行った。

2014年をアサーティブをテーマに振り返る時、
私のトピックは2つ。

ひとつは
これまでの自分の傾向に
思い違いがあったことに気づいたこと。
私は自分のことを今まで
もともと
オロロ6割 ネッチー3割ドッカン1割
みたいに思ってたけど、
実は
ネッチー6割 オロロ2割 ドッカン2割
くらいだったのではないかと
気付いてしまったのだ。

そして、アサーティブの講師になった今でも、
まだまだその傾向は、ちゃんと自分の中にある。
 いい人でいたい。
 でも、いやな思いをした時に、
 その仕返しもしたくなる。
 でもいい人でいられるために
 自分を納得させる言い訳ができる程度に
 いじわるする
そういう自分の傾向。
こりゃネッチーだ。

そういう瞬間に
自分の頭の中で動いていることに
気がついたんだよなあ、今年。
(今だにそういうことがある自分が
 情けなくもあり、
 可愛くもあり)

ネッチー傾向のことを知って、
その傾向が出てきた時には
気をつけたいと思う。



2つめは、
攻撃的なコミュニケーションに
加担しなかったこと。

ある話し合いの席で、
責任者でもある年配の女性が、
その話し合いに必要な書類を
忘れてしまったことがあった。
それが分かった瞬間、
彼女より立場も年齢も上の男性が、
「何やってるんだ!(怒)
 もんとに無責任だな」と、
ひどく激しく彼女を罵倒した。
彼女は悔しげに唇をかみしめ、
他の参加者たちは、
目をふせたり、目をそむけたりし、
一瞬シーンとなった。

その時に、
「●●さん。お気持ちはわかりますが、
 話し合いにもどしませんか」
と、結構冷静に伝えることができ、
すると、参加者の女性たちが
次々に、その書類がなくてもよい
状態にする工夫を発言してくれた。

何が自分で嬉しかったって、
私は「攻撃に加担しない」って
決めていたことが実行できたこと。
その女性は、彼に
人格的なことを責められていたが、
そこを黙ってやりすごしてしまったら、
積極的ではないとしても加担したことに
なったと思う。

12月21日(日)の毎日新聞の朝刊の
仲畑流万能川柳に
「陰口に 相づちうった 自分嫌」
  (北九州 小田八千代)
とあった。

もちろん、愚痴みたいな陰口、悪口は、
絶対に言ってはいけないってもの
じゃないと思う。
ただ、この川柳を書いた人の気持ちも、
すっごく分かる。

そして私は「加担しない」って決めたことを
やれたことが嬉しいんだよなあ。




アサーティブカフェに参加してくださった方の、
シェアOKと書いてくれた方の感想です。

◆年末に今年あった出来事をフィードバック
 してみたら、
 ずっと悩みの種だった出来後があったからこそ、
 アサーティブになれる時間、アサーティブに考え、
 行動することができたことに気づき、
 苦手な方にも、感謝までとはいかなくても、
 「ありがとう」という気持ちも持つことが
 できました。
 ついついいろいろ伝えたくなってしまうけれど、
 的をしぼって、要求は1つ!ができた自分を
 ほめたいと思います。
 来年は、まずは今日のことを振り返り、
 伝えたい相手に誠実に率直に伝えられたら
 と思います。やっぱりいい関係でいたいので。
 
◆(参加したことで)
 荒れた心が落ち着きました。
 アサーティブを学ぶことで、
 とんがって生きてきた自分が
 まるくなってきたと自分でも思うし、
 友だちからも言われました。
 来年の自分の課題は
 「ネガティブにとらわれない!ように
 心の元気を作る」
 心の元気にはまず身体の元気からと、
 運動を始めようと思ってます

◆今年一番アサーティブを活かしたことは
 「自分の感情を認め表現する権利があり」
 ということです。全てはどんな感情であろうと、
 認めることを自分ですれば心の安定に
 つながります。自分が安定し元気で余裕が
 あると家族も元気になっていきます。
 それを実感した一年でした。

◆10月に基礎編を受けてまだ日が短いですが、
 いろいろ気付くことがあり、また実践も
 できたので良かったです。
 定期的に思い出して、行動の改善に
 つなげていきたいです。

◆苦手と思ってる相手でも、自分の支援者の
 一人であると考えることができたことが、
 今回の私の学びです。(考えが)あわない方の
 考えを取り入れてやってみて、
 うまくいったことや良かったことは、
 きちんとフィードバックしお礼を言いたいと
 思いました。そんな考えになれる時間が
 取れたことが嬉しかったです。
 アサーティブになれないことも多いですが、
 なれない自分に気がつけたり、
 今度は変えてみようと思ったり,,,
 自分の考え方のくせも分かってきました。
 ぼちぼちいきます!!

◆毎回参加しているおかげで、
 少しだけれどアサーティブにできることが
 多くなったと思う。
 アサーティブになるということは、
 「素直になる」「シンプルにする」
 「時間をかける事も大切」などが
 今の私には浮かぶ。



 
次回のアサーティブカフェは、
3月14日(土)午前9時15分〜午後4時30分。
「自己信頼」をテーマに、一日かけて行います。
基礎編を終了した方が参加いただけます。
募集開始しました。


 
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順番があるのだ。

【2014.12.19 Friday 19:12

足し算、引き算、かけ算、割り算の順で
学んでいく訳だ。

挨拶があって、世間話があって、問題解決の
ための話し合いができるってものだ。

中学3年の先生方の話を伺っていると、
志望校を決める時、
特に親と子で希望が違う場合は、
日常の会話がないと、
なかなか決まらなくって、
大変な模様とのこと。
それはそうだろうなあ。

自転車に乗れるようになるのは、
補助輪時代、親の支え時代、
親が知らぬ間に手を放す時代が
あってこそだ。

物事には順序がある。

目の前に提出すべき書類があっても、
電話がなっていて出る人がいなかったとしても、
トイレに行きたかったら、
そっちが先。

ちょんせいこさんのホワイトボードミーティングでは、
発散(情報共有)

収束(アセスメント)

活用(支援/指導計画)。

カウンセリングのマインドを
人間関係に活かそう的な研修の時は、
よりよい相談者となるためには、
まずは信頼関係を作って、
共通の目標を確認して、
現状を振り返り、
代替案を考え合うという、
そういうい過程を踏むことが大切!
なんて話をする。



順番,大事だ。

私は他者との対話の時に、
めちゃくちゃ大事だと考える順番がある。
それは
まず「相手の気持ちを汲み取る」
ということだ。

そのあとに、
「励まし」や
「提案」や
「質問」や
「指示」や
「アドバイス」や
「忠告」や
「注意」や
「めっちゃ言いにくいことを言う」
だと思う。

人間には、
他者に自分の気持ちを分かってほしいという
欲求がある。
まずはそれをちゃんと満たす。

相手に準備ができる可能性がある。
ってことなんだよなあ。


子「やばい、明日調理実習だった。
  お母さん、卵ある?」
親「何、この時間に言ってるの?
  だから、夕飯前に明日何か
  準備するものないの?
  ってきいたでしょ。
  なぜあの時言わなかった」
という会話も、親子だからok。

ただ、「気持ちを汲み取る」を
まずもってきて

 子「卵ある?」
 親「ええ?ないよ」
 子「えっ?ないの?明日もってかないとならないのに」
 親「そうか、そりゃ、困ったね」
なんてのも、ありなんじゃないかと。

 親「そりゃ、困ったね」
 子「お母さん、ごめん、おれが
   夕方言わなかったから」
 親「しょうがないな。
  じゃ、コンビニ行ってくるか」
 子「ありがと」
なんて奇跡のような会話の可能性が出てくると思う。 


妻「来年の組長さんの名前を
 次の会議までに提出しないと
 ならないんだよ」
夫「そんなの俺きいてない」
妻「うん、私も昨日きいた」
夫「隣でいいんじゃないの?」
妻「そう思ってお願いにいったら、
 断られた」
夫「そんなのやってもらうしかないじゃん」
妻「じゃ、あなた言ってきてよ」
夫「俺はよくわかんないだろ(怒)」
妻「私だって、全てわかってやってる
  訳じゃないよ(怒)」

の間に、どこかで、
「そりゃ、困ったな」
「やっかいだね」
って気持ちを汲み取る一言が
お互い言えたら、
多少気持ちいい方向へ行きそうな。



部下「aという仕事がうまくいかないんです」
上司「仕事を変えてほしいって言ってるのか?
  そんなの無理に決まってるだろ!
  ここを乗りこえなくて、どうする!
  おれの若い頃は、多少うまくいかないことがあっても、
  これで自分を鍛えようと、
  それこそ、
  いろいろな人に質問したりしてやってきたものだ。
  なぜ、そうすぐうまくいかないなんて
  言うんだ。
  だから、評価が下がってしまうんだぞ・・・延々」
の前に、
「そうか、そりゃ、しんどいな」
という一言があったらどうだろう。
部下の相談に乗れる、そしてそのことで
部下の自主性までも引き出すきっかけに
することだって可能だ。



まず「気持ちを汲み取る」って行為を
会話や対話の、
順番の一番目にすることが、
いろいろなところで起こっていたら、
もうちょっと余裕のある社会に
なっていくんじゃないか?

わかりあえるって、
めちゃ安心する。


今週一週間を振り返って、、
私自身に言っておく。
まず、自分がそうであれ!






 
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イライラの循環をとめる。

【2014.12.15 Monday 09:03
日曜日、スーパーで買物をしていると、
スーツにウールのコートを来た紳士が
店員さんにお説教している場面に遭遇した。

どうやら「無添加」という表示に関して、
何かを質問し、彼が思ったようには
詳しく説明を聞けなかったことに腹を立てて、
店員さんに話しているようだった。

「自分はA百貨店に40年間務め、
 よく勉強をして、どんなことにも
 応えられるよう務めてきた」
「もっと勉強しないとだめだ」
「あなたは、どういうつもりで
 この仕事をしているのか』

ちょうど、その辺りのものを選んでいた私は、
なんとなく聞いてしまって、
その店員さんが気の毒な感じがした。

買物の代金を払った後、
私はコーヒー豆をペーパーフィルター用に
挽いてもらった。
その間も、チラチラみると、
二人は結構長い間話していたが、
やっと解放されたようで、
結局は、彼女がそのコーヒーを
私に手渡してくれる係になった。
私は思いっきりその方の目をみて、
私なりに100%微笑んで、
「お世話様です。ありがとうございます」
と言った。
ホントはハグして、
「よく我慢した。すごいと思った」
と言いたかったが、
余分なことだし、
そこに留めた。

次に寄った店、
ドラッグストアでも同じような場面を
見てしまう。
今度はカジュアルなスタイルの男性が、
男性の店員にさんに話しかけていた。

「この店は、中国に進出しているのか?
 他の日本のドラッグストアで
 中国に進出している企業はあるのか?」
店員さんは困った雰囲気ではあったが、
よく対応されていた。

彼は会計を隣のレジでしていたが、
その時もレジの係の方に、
何かを依頼し、
それはできないと言われると、
「アメリカのドラッグストアでは
 そのくらいのサービスは
 普通にやってもらえる」
と言っていて、
レジの係の方は
「申し訳ございません」
と謝っていた。

買物を終わり、
車に戻り、
夫とこの件について話す。

「両方の店の店員さん、
 よくがんばってたね」
「きっと、いやだったよね。
 嫌な思いをしながら、
 がんばっているんだよね」
「こうやって少しずつイライラが
 貯まるとさ、誰かに思わず
 ぶつけたくなってしまう可能性あるじゃん。
 悪気ないけど、もやもやしてると、
 そういうことあるもんね。
 家に帰ってさ、
 たまたま子どもが、
 宿題やってなかったり、
 給食袋を出してなかったりしてさ、
 余裕のある時なら違う対応するけど、
 こんな日はさ、
 『何やってるの(怒)!』なんて
 ことにもなるよね。
 そういうことにならないように、
 どこかで吐き出して帰れるといいと思うよ」
「そうだね」


で、
あの紳士も、
あのカジュアルな男性も、
何かイライラした思いを抱えていたのかな?
と想像する。

普段ならそんなことないのに、
家族とちょっとしたすれ違いがあったとか、
電車の中でぶつかった人に舌打ちされたとか、
約束の日が今日ではないことが判明したとか、

誰かにぞんざいに扱われたり、
自分を情けないと思うような決定的なことがあったり、
つまりは、

自分を大切に思えないような時、

そんな時、
他者に対しても、
粗い気持ちになってしまったりするよなあ。

特に自分より弱い立場の人に
ぶつけがちになるかもしれないな。


パーフェクトな人間なんていないんだから、
自分もそうなってしまう可能性があることを
知っていたいと思う。
そして
そうなってしまう可能性があるからこそ、
自分のところで食い止められた時があると、
自信になると思うな。










 
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人差し指の爪。

【2014.12.08 Monday 19:51
バランスって、ちょっとしたことで
崩れる。

2〜3日前から亀裂が入っていた
人差し指の爪が割れてしまい、
その指の爪だけ短くなった途端に、
なんだか落ち着かない。

真ん中の指と人差し指の爪の長さの格差、
多分5ミリほど以上に
違和感がある感じで、
めちゃタイプしにくい。

今日は一日、違和感を抱えつつ
仕事をしているうちに、
タイプしていない時でも、
常に意識が爪にいくように
なってしまった。

そしてめちゃ肩が凝った。


で、振り返る。

私は日常、
相談室で、
また学校のカウンセリングルームで、
何かのきっかけで
バランスを崩した方や子どもたちの話をきく。
だが、その方やその子どもたちの
崩れたバランスからのしんどさを
本当に分かろうとしていたかと。

いや、わかろとしてるよ。
してるけど、
甘くなかったか?ってこと。

事情や背景や現状を
分かろうとして聴くが、
分かろうとする姿勢が
甘い時があるんじゃないか?


爪の5ミリのことでさえ、
私の一日を、
すっきりしないものにする。
からだに負担がくる。

人間関係上のバランス、
仕事とプライベートのバランス、
得意なことと苦手だけど
やらなければならないことのバランス・・・
他の人にとっては大したことない
と思えるようなことであっても、
ちょっとしたバランスの乱れが
意外に堪えることを、
本当に分かろうとしていただろうか。

フィジカルなバランスでも、
それが続けば憂うつになって、
メンタルにも影響もあるだろう。
精神的なことだったら、
重苦しくなって、
外に出て行くことさえおっくうになるように、
行動に影響を与えることだって
あるだろう。

私は、そのことを甘く捉えてなかったか?



私の今回の場合は、
他の指の爪を切ることで
多分解決する。
またバランスがとれるようになり、
肩の凝りも今日ほどのことはなくなるだろう。

でも、自分がコントロールできないこと、
たとえば、
同じクラスの友達とのこと、
あるいは家族の病気のこと、
大切なものをなくしてしまったこと、
急にふられた仕事のこと、
チャレンジを続けていたけど
うまくいかなかったこと、
そういう
自分ではどうにもならないことだったら、
どれほどきついかと思う。

そのことを、私は本当に分かろうとしていたか?


人差し指の短くなった爪が、
私に、そんなふうに問いかけるよ。


そんなこと考えていたら、
泣きそうになった。


で、祈る。

夕方のカルの散歩の時、
公園でブランコを思い切りこぎながら、
これ以上出ないというような声で
♪ありのままで〜♪を歌っていた女の子と、
彼女の背中を押していた
小学校3〜4年くらいの二人が、
ずっと仲良しでいられるといいな。
あのバランスを保てるといいな。
どちらかが離れていったときは、
しばらく辛いだろうな。

近くの小学校の学童保育に迎えにきてた
おじいさん。
このおじいさんが子どもの迎えにいく
ってことで、
このお宅のバランスは保たれているんだな。
風邪などひかないといいな。
お母さんが安心して働けるバランス、
大事だよな。



ずっと良いバランスってのは
望みすぎだって分かっている。
でも祈りたくなる。


そして
私は
もっともっと、
もっともっと、
バランスが崩れた時の
どうしようもない違和感を
分かろうとしないと
ダメだと思う。
















 
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震える弱いアンテナ

【2014.12.06 Saturday 10:45
今年一番の後悔は世田谷文学館の「茨木のり子展」に
いけなかったことだ。

「依りかからずに」
「自分の感受性ぐらい」
はもちろん、
今一番好きなのは
「汲む〜Y・Yに〜」という詩だ。

その詩の中の
「大人になってもどぎまぎしていいんだな」
という部分が好き。
「すべてのいい仕事の核には
 震える弱いアンテナが隠されている きっと・・・」
の部分に背中を押される。

「弱さ」を大切にしていい

でも、それに甘えるだけではない。

そんな茨木のり子さんのスタイルが
好き。




今日は働く女性たち向けの
「ストレス・マネージメント術」講座。
今回のキーワードは
「振り回されない」。
これは一ヶ月に一度、3回連続で、
一回目の今日は
「自分の感情に振り回されない」コツ。
二回目三回目は
「他者に振り回されない」コツ。

今日3時間が終わっても、
いやなことは起こり、
緊張の瞬間はあり、
心配や不安が消えてなくなることは
ないと思うけど、
それでも、
そういう感情に振り回されないコツを
知ってもらうのは意味がある。
もちろん、慣れ親しんできた
考え方やよくわく感情などを、
いきなり違うものにするのは難しい。
でも、
言葉でどうするかが分かるってことは、
まずは道具をもったってことになる。
それを使いこなすには練習が必要で、
毎日の中で少しずつやっていってほしいな。


女性たちは、
産むことを期待され、
社会で活躍することを期待され、
きれいでいることや、
謙虚であることや
愛想のよさや、
細々した気遣いを求められながら、
あるいは、時には自分に課しながら、
めちゃがんばって生きている。

 (もちろん男性は男性で、
  また違う期待や
  違う価値観を押し付けられたり、
  自分に課していると思うよ)


そんな彼女たちに、
どんな時にも、
自分の人生の味方は自分。
その自分のダメさも強みも
全部大切にしていこう!
って思ってもらえるといいな。

逃げていい。
弱音も全然大丈夫。
ぶれていい。
ふるえてていい。

それでもその時、
やる必要があることをやることを
選択していかれるといいよね。

ってな会になるといいな。




私自身の今日の仕事が
いい仕事になるかどうかはわからないけど、
少々びびってるし、
緊張で落ち着かない。
でも、
「震える弱いアンテナ」を
心の中に持っている、
この自分でいい。

この自分でいってくる。

(あっだめだめ。
 こうやって肩にチカラが入ってしまうのが
 私のくせ。
 ま、なんとかやってきます)



 
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がまん。

【2014.12.01 Monday 19:49
先週金土と出張でホテルに宿泊した。
金曜の夜、
なんだか、こう、ざわざわして、
誰かと話したくって話したくって、
たまらなくなった。

何を話したかったかというと、
その日の午前中、
毎年呼んでいただいてる小学校で
5年生と6年生に「心の健康」に
ついての授業をして、
そのあと、校長先生と話した内容のことを、
自分の頭の中に、
ごちゃごちゃといれておくだけでは、
なんだか納まりがつかないような
そんな気分だった。

校長先生は
最近、我慢がきくラインが下がっている
ように思う的な話をされた。
 みんな誰だって、イヤなこともあれば、
 思い通りにいかないこともある。
 それでもやらなくてはならないことはして、
 そうして生きていくのが当たり前だけど、
 「無理しなくていいよ」のラインが下がっていると
 思うんだよね。大人も子どもも。そして自分も。

その時、私が応えたことは、
 便利や快適を目指していろいろな技術やシステムを
 開発、進歩させてきた。
 便利や快適ってことは=我慢しなくていい
 ってことだ。
 それをめざしてきて、生活の中のいろいろ
 なところで今までのような「我慢」の必要が
 なくなってきた。
 基本的なところで、
 使う必要が少なくなってきた「我慢」。
 使わない筋肉は衰えていくもので、
 「我慢筋」もそうなのかもしれませんね。


その日は、とにかくすぐに出張に発たなければならず、
その話はそんな中途半端な感じで終わったが、
もうちょっと話したかったんだと思う。

何を話したかったというと、
宮藤官九郎さんのドラマの中のセリフだ。

「ごめんね!青春」の何話目だったか、
蜂谷先生(満島ひかりさん)が生徒たちに言うんだ。
(見てない方には、
 訳が分からないと思います。すみません)

「腑に落ちないくらいがまんしなさい、
 青春なんだから」

これは、
あることの理由がわからないことに対する
生徒たちの「腑に落ちません」という訴えを受けての
言葉。


これにに似たセリフは
「あまちゃん」にも出てきた。

「ダサイくらいなんだよ、がまんしろよ」

アイドルをダサイというゆいちゃんに、
あきちゃんが言うセリフだった。




私が子どもだった昭和の時代の我慢は、
トイレが寒いとか、
手紙を書くのに、
まず鉛筆で下書きして、
その上からペンで書き下書きを消す
というめんどくささとか、
注文していた本が届くまで
結構時間がかかるとか、
そういうものだったけど、

宮藤官九郎さんのセリフで、
そういう生活にかかわることの「我慢」というより、
もうちょっと違うところの「我慢」に、
今のリアルな説得力を感じた。


私はそんなことを話したかったんだと思う。


日常の中にいっぱい小さい「我慢」があって、
毎日ちょっとずつ「我慢」しないと、
生活ができないことを積み重ねながら、
人は、
人間関係上の、
あるいは理屈にあってないけど慣習上の、
あるいは突然の理不尽なことへの、
対応力が育まれるのかもなあ。




その日の5年生にした授業は、
心に器があるとしよう。
イヤな気持ちが貯まってしまって、
心の器がいっぱいになってしまって
いるところに、
またイヤな出来事があって、
「いらいら」や「くよくよ」が
入ってきてしまった時、
人って
意地悪したくなっちゃったりするんだよ。

そうしないための方法は
大きく分けて3つあるよ・・・

という話だった。


そういう話を、
今、
わざわざ子どもたちにする必要があると、
先生方が考えられて、
私のような者が呼ばれるのは、
そういうことが背景にあるんだろうな。


ま、そんなことを、
誰かに話して、
自分の頭の中をまとめたかったんだと思う。









 
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谷澤 久美子
counselor