小さな屈辱感を積み重ねて。 【2014.08.25 Monday 15:44】 |
先週の火曜日は54歳の誕生日だった。 その日は東京で仕事だったので、 1時間強移動の時間がある。 はりきって 読みたい本を2冊持参した。 なんだけど、 なんと、 老眼鏡を忘れ、 読めない。 もう、私の不注意の虫!!! それで、ぼ〜と目をつむった。 久しぶりだな、こういう時間。 そんな中で頭に浮かんだことは、 こうありたいなあという 「伝え手」としての憧れの姿だ。 ①わかりやすくて、楽しいけど、 うすっぺらくない。 ②説得力や納得して学んでもらう力はあるけど、 参加者が学び合うことのパワーも信じてる。 ③個人の選択は大事にするけど、 指示は明確に出す。 ④自分のことは話すけど、 ちゃんと一般化して示す。 ⑤参加者が自身の 改善点を見つけられるけれど、 理想と自身を比べて、 落ち込みすぎるようなメッセージは 発しない。 ⑥どのテーマであっても、 その講座の時間の全ての時間、 そのテーマを体現できること。 そんなことを頭の中でまとめていたら、 先輩が、 初期の頃の私にくれた 改善点のひとつが、 頭の中に浮かび上がった。 実はその改善点は、 当時の私にはあまりにも難しく、 解釈することさえできないものだった。 何言ってるの?って感じのこと。 解釈ができていないことさえ、 先輩に伝えられず、 わかったふりをしてしまい、 でもわからないので、 反芻していたことのひとつ。 何度も何度も頭の中に呼び出しては、 こう考えたらいいのか? 方法としては、あ〜してみたらどうだろう? としていたことだ。 ちょっとずつわかるようになった頃は頃で、 理解しただけに、つらい・・・というのは、 それがあまりに高い理想で、 いつ手が届くのか想像もできないものだったから。 「あなたにはこういう講座を作ってほしい」 と言ってもらった、 その改善点。 私は、 54歳の誕生日の日に、 その改善点を クリアしたかどうかではなく、 クリアしようと、 考えて考えて、 自分なりにトライし続けてきた日々が、 今日に繋がっているってことを、 めちゃくちゃ意識した。 誕生日の日に、 頭の中で ぼんやりとまとめた、 「姿勢」と「理想」みたいなものを 頭におきながら、 先週は3本の講座、研修の講師を担当した。 正直、 うまく行った部分もあり、 自分にダメ出しの部分もあった。 そうして、昨日日曜の朝。 考えが、 次の段階に進む。 「ボクらの時代」(CX)で、 蜷川幸雄さんが 小栗旬さんや綾野剛さんに、 「役者は常に小さな屈辱感を積み重ねてほしい」 のようなことを話した時に、 「小さな屈辱感を積み重ねること」 って言葉と、 自分のもてている力が、 ぱっと結びついたように思ったんだ。 もてている力とは、 「小さな屈辱感を積み重ねること」 に 耐える力というか、 支える力というか、 そういうものだ。 大きさに大小はあれ、 結構しょっちゅう感じてる 屈辱感、 悔しさ、 情けなさ、 恥ずかしさ、 そんな気持ち。 もっと、うまくできたはず。 もっと喜んでもらえたのに! なんであの時、 あんなこと言ってしまったんだろう。 失敗を指摘されてしまった。 おおぜいの前で、間違ってしまった。 そんなことはあるから、 仕事の中でも、 プライベートでも、 日常的に感じているそういう屈辱感のような気持ちで、 落ち込むけど、 落ち込み過ぎずに、 今できることに意識を向けられる力。 それは、 鍛えることができたなあと 思ったんだ。 ずっと昔、先輩がくれた改善点から、 または日常の中の小さな屈辱感から、 「だから自分ってダメなんだ!」と、 落ち込みに浸っていることもできるけど、 そこだけにとどまらないでいたよね、私・・・ ってそう思った。 その力は間違いなく、 鍛えられたなって 思ったんだよね。 それらを経て、 今日考えたことは・・・ 最初っから、 ネガティブな気持ちに 上手につき合える自分じゃなくって よかったってこと。 小さなことを気にして、 他者からの目におびえて、 ほめてほしくて、 うらやましがりで、 すぐに悲劇のヒロインになれて、 それでいて、自分のせいにして自分をいじめる、 そういう時があって、ほんと、よかった。 それがあったから、 実感をもって、 人の中には、 自分で自分を回復させていく力があるって 言える。 その力は鍛えることができるって確信がある。 さらに、 今でも油断すると、 そういう傾向もでるかもしれないってことを 知っているからこそ、 出たときに、対応が早くなるという実証がある。 そんなことがごちゃごちゃと、 頭の中にあった。 それをそのまま言葉にしてみた。 きっともうちょっと経つと、 もう少し読みやすい 文章になると思う。 今のところは、この辺で。 |
author : tanizawa-k
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