2014年07月の記事 | 今のところではありますが…
往って来いの法則。

【2014.07.28 Monday 10:32
ひとつした失敗で
「なんて自分ってダメなんだ」
と自分を全否定するクセを、
できれば改善した方がいいなあと思う理由は
大きく分けて二つある。

ひとつは、
自分のことを全否定するクセを持ちながら
生きるのはきついから。

失敗や、ひどい批判を受けるという
出来事が起こったときに、
なんらかの「考え」というか「認知」を経て
感情がわいてくるが、
全否定するクセを持っていると、
「何やってもだめだ!」
というあきらめや、
「私だけ協力してもらえなかった」
というような怒りや、
「うまくいかないに違いない」
というような不安や恐れ・・・、
そういう感情がわきやすい可能性があるということだ。

そういう感情を持つことが悪いことではないけど、
そういう感情を繰り返し繰り返し感じるのは、
生きるのに、本当にしんどいと思う。



もうひとつは、
その、自分を全否定する傾向は、
自分だけに留まらず、
他者にもむけてしまう可能性があるから。

何かひとつのイヤで出来事で、
その人全部を否定する傾向も
相当しんどい。



私自身、
以前はずっとそうだった。
しかも
自分を責める傾向は、
割と早めに意識できていたけど、
他者を責めていることは、
長いこと気がつかなかった。

ある時、
ひとつのことで、
自分ってダメだと思いこむ考え方は、
自分だけに適用される訳ではなく、
他者にもしているんだと知った時、
びっくりした。

いつも被害者のように思ってたけど、
そうばっかりじゃないじゃん、私・・・
という感じだ。

ある方のひとつの物の言い方で
「あの人は信用できない」と
思い込んでしまっていたこと、
正直あった、
その人の行動で、
何かひとつイヤな面を見ると、
いやもっと正直にいうと、
その方の兄弟の行動が私の意に反することだと、
兄弟はもちろん、
その方自身を否定しまうような考え方を
もっていたと思う。



そういう考え方をしていた背景が私にはあって、
私の場合は成長の過程の中で、
多分体験的に学んできたことだけど、
それは特に父親の影響があると思う。
父親はすごくまじめで、とってもいい人だったけど、
たとえば、「長嶋さんが嫌いだから巨人が嫌い」とか、
「第二次世界大戦の終了時のソ連の態度が納得できないから
 ソ連はずるがしこい」
などという考え方を、よく私と妹の前で話してくれていた。
そして、父親だって、
多分、自然にそういう考えをもった訳ではなく、
そういう考えの傾向をもつ背景があったはずだと思う。


ま、何を言いたいかというと、
自分を責める考え方は、
他者を責める考え方と
往って来いの関係なんだってこと。

どっちかひとつだけってのは、
あんまりないのではないかと、
相談の仕事や
コミュ二ケーションの講師の仕事をしていても思う。

そのことを知っていたいと思う。


ある時気がついたと書いたが、
それは「アサーティブ」と出会ったことが大きい。

なぜかというと、
「アサーティブ」のスキルのひとつ
「的をしぼる」は、
物事を「切り分ける」考え方だからだ。
たとえば依頼する時も、
「何を」依頼したいのか、
できるだけ細かくピンポイントにする。

「私の仕事手伝って」では大雑把。
もっともっと要求を明確にする。
「この原稿を100部印刷してほしい」
のように。

この「的を絞る」ってことが
私の考え方に入ってから、
「人」と「こと」を分けられるようになった。

何かをお断りする時も、
その人自身を否定するのではなく、
その人からの依頼、今週の飲み会をお断りする・・・
というように。

たとえばある方の考えが
自分には納得できなかったとしても、
私は違う意見をもっているけど、
その人自身を否定する訳ではない・・・
というような感じだ。

的をしぼる(切り分ける)ことは、
コミュニケーションにとって有効だった訳ではなく、
自分を責め、
相手を責める傾向にとっても、
とてもよい方法であり、考え方だった。



これをやり続けて
往って来いの関係があちこちに
あることに気がついた。


ものを人に頼むのが苦手だと、
 他者からの依頼を断るのが苦手な
 場合が多いこと。

他者からのお願いを断ることは、
他者を傷つけることだと考えている人は、
 他者から何かを断られると、ダメージが大きいこと。

ほめられたときにそれを受け入れにくいと、
 ほめる言葉を気軽にかけられない場合が
 多いこと。

怒りの感情を冷静に認めることができないと、
 他者の怒りに振り回されてしまいがちなこと。

他者からの評価に必要以上に依存して、
 他者から認めてもらうことを唯一のモチベ−ションとして
 がんばっていると、
 他者に厳しい評価をする必要が仕事として必要な場合にも、
 及び腰になること。


往って来いの関係のこと、
多いと思う。

往って、
来い、
どっちからでも少しゆるめると、
両方にいい影響を与えられる。


私にとっては
その
最初のステップだった
アサーティブの入門の講座、

この夏も、やります。

ただ、
夏の静岡市主催のカウンセリング講座は、
早くに満席になってしまったようで、
今はもうキャンセル待つの受付もしてないようです。


8月9日開催の「働く女子大学 うるプラス」さん主催
「人間関係に振り回されない伝える力をつける」
若干、空席あるそうです。お早めに!!!
日時    8月9日(土) 14:00〜17:15
詳細    最近注目のコミュニケーションスキル
   「アサーティブ」で、自分も相手も
   気持ちのいい関係で仕事をするための
   伝える力をつける講座です。
   基本の考え方から説明していきますので、
   初めて参加される方も抵抗なく参加できます。 
会場:静岡市産学交流センターB-nest 演習室4
料金    3,500円(当日受付でお支払いください)

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また、10月には谷澤相談室主催の
「アサーティブトレーニング基礎編」を開催。
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今。

【2014.07.24 Thursday 13:52
我が家に犬がきました。
プチ・バセット・グリフォン・バンデーンという犬種の
「カル(Car)」です。

21日、豊橋のブリーダーさんのところから、
連れてきました。
この写真は、来た日の夜。
母親や兄弟(あと一匹がまだ新しい家族の
もとに行ってませんでした)と引き離されて
心許ない表情の彼女。
今まで犬がいっぱいの中で暮らしていた彼女は、
近所の犬の声が聞こえると、
鏡のところに走っていって、
自分の姿を見て、不思議そうにしていました。



一日目の夜は3時間おきくらいに、起こされました。
くうくう、訴えます。
不安だったんだろうなあ。
さみしいのもあっただろう。


本日4日目ともなると、
大分慣れてきました。


名前「カル」は、ラテン語の
Carpe diem(カルペ・ディエム その日をつかめ!)の
carpe の car。

最初は「今」という意味のラテン語
「nunc(ヌンク)」にしたかったのですが、
呼びにくいしなあ・・・と迷っていました。

「今」という意味の言葉にこだわったのは
訳があります。

それは私の仕事と関係しています。
私の仕事は、
いろいろな方々の迷いや悩みや困り事をきいて、
「今できること」に意識をむけていただくこと。

不安や心配は、一秒以上先のことに対しての感情。
怒りやかなしみは、一秒以上前のことに対しての感情。
それらの感情すべて大切なものだけど、
そこに捕われすぎていると、
あるいは、何度も繰り返しその感情を感じていると、
生きていくのはしんどいです。

いろいろなお話を伺い、
その方の想いを充分に汲み取れたとき、
「じゃ、どうしようか?」というところに
意識がいきます。

この、
「今、この場所でできること」に意識を向けること。
結局、私の仕事ってその手伝いなんですよね。


そんなこんなで「今」って名前にしたいんだよ・・・
的な話を夫としていたら、
夫がぽつりと
「今を生きるってことか・・・」て言ったんです。
「そういえば、ロビン・ウイリアムスの映画で
そういうの、あったね」
なんて話になりました。

wikiってみると、
「いまを生きる」という邦題の元になったのは、
ロビン・ウイリアムス扮する先生が映画の中で朗読する
古代ローマの詩人ホラティウスのラテン語の詩の一節
とのこと。

以下wikipediaより。
「ホラティウスが愛や政治や友情、日常生活、哲学的
疑問などを歌った104の詩歌が収められた『歌集』
(Carmina)の、第1巻第11歌にこの語句が現われる。
「その日を摘め(Carpe diem)」はより長い句の
一部分であり、句の全体は
「Carpe diem quam minimum credula postero」、
つまり「明日のことはできるだけ信用せず、その日の
花を摘め」である。詩全体では、神々がどのような
死を我々にいつ与えるかは知ることは出来ず、
知ろうと苦しむよりも、どのような死でも
受け容れるほうがよりよいこと、短い人生の中の
未来に希望を求めるよりもその日その日を有効に
使い楽しむほうが賢明であること、が歌われている」

いいじゃん、いいじゃん!

「今」に近い言葉は carpe より diem の方
なんだけど、ま、diemはそれはそれで言いにくくって、
そうなるとnuncでもいいんじゃね?って話になるので、
ここはカルペの「カル」がいいよ!!!
と命名に至った訳です。

カル!
って呼んでも、
まだ彼女はわかっているんだか、いないんだか。

そして犬って、
まさに、「今ここ」を生きています。

いつまでも、過去にこだわってられない!
っていうように、
彼女は我が家に慣れようとしてくれています。
私や夫の後をおいかけて、
なんとか、自分の居場所を確保しようと
してくれています。

彼女との日々を、
大切に生きていきたいなあ。

家族と引き離して、
我が家の都合で連れてきてしまったんだもの。
めいっぱい幸せな時間を過ごしていきたいです。

って訳で、
これから時々「カル」が登場すると思います。
よろしく!







 
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「思春期の子どもをもつ親のための講座」の交流会!

【2014.07.23 Wednesday 20:39
「学んだっきりになってしまってる・・・」
「一人でがんばるのは、つらい」
「同じことを学んだ方々と
 語り合いたい」
「愚痴る場、ぼやく場がほしい!!!」
「私なりにがんばっていること、
 話したい」

思春期の子どもをもつ親のための講座で
学んだ方々から、
時々そんな声を聴きます。

そこで、
これまで、「来・て・こ」や
「静岡市東部生涯学習センター」や
「静岡市地域福祉交流プラザ」や
「島田市」などで行ってきた
「思春期の子どもをもつ親のための講座」
(名称は「思春期のココロ」とか
 「思春期の子どもをもつ親育ち講座」とか)
で学ばれた方の
交流会を開催することになりました。

これを企画してくださったのは、
今年度の6月に「東部生涯学習センター」での
講座に参加してくださった方。

彼女がコーディネートしてくださって
以下のように決定しました。


彼女からの伝言です。↓
 
「8月25日月曜日
 10時から12時まで
 東部生涯学習センター
(場所は変更します。
 新たな場所が決定次第、
 ここに掲載します)

→場所決定しました
 静岡市番町市民活動センター
 小会議室


 思春期講座の仲間会
 をやりたいと思います
 場所代を、参加した仲間でシェアして行います
 一部屋千円程度
 お子さま、参加可(託児はないです)
 持ち物  飲み物
 オヤツやオモチャ(必要に応じて)」

このブログのコメント欄に、
参加表明をしてください。
書いていただきたいことは
「①名前
 ②連絡でがとれる電話番号
 ③受講された年(大体で結構です)
  受講された会場(覚えていたらで結構です)」
*公開しませんでの、ご安心を!!!



語り合おう!
聴き合おう!
支え合おう!
励まし合おう!


 
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イライラは・・・

【2014.07.15 Tuesday 23:44
窓をあけると、
赤ちゃんの泣き声がする。
赤ちゃんの泣き声って、
なんて力強いんだろう。
生きるために必要なことやものを、
自分の全部を使って訴える泣き声。


・・・・・・・・・・・・・

さて、7月12日に開催した
2014年度第一回勉強会についての報告。
「感情を味方にしよう」というテーマ。

感情に快不快はあっても
善悪はない。
悲しい、悔しい、つらい、怒りなどの感情、
感情に感じて悪い感情などひとつもない。
ただ、そうはいっても、
できるなら、そういう気持ちは感じたくはないものだ。
たとえ感じてしまったとしても、
いつまでもその感情にからめとられたくはない。

そのためには感情認知!!!
それが行動を抑制することに繋がる。

また、感情の向こうにある
「こうしたい」
「こうありたい」
という願いや目標をみつけられると、
感情をエネルギーに変えることができる。

そんなようなことを体験的に学んでいただく
講座だった。

以下、オープンにすることを了解して
くださった方の感想。

★自分の感情を言葉で表すことって
 大切なんだなって、改めて思いました。
 言葉で整理することで、色々気付ける。
 見えなかった自分の気持ちが見えてくる。
 特にイライラは「自分が弱っていることを
 しらせてくれる感情」というのが
 ぐっときました。(まゆみ)

★最初は知らない人と話すのかな・・・等、
 不安があったのですが、
 リラックスした雰囲気で楽しく勉強できました。
 感情はおさえなくていい、悪い感情はないのだ
 ということが印象に残りました。
 認めて生かす、ということで前向きになれました。
              (カピパラ)

★今回、不安、焦り、怒りというネガティブな
 感情について学びました。勉強会以前は、
 これらの感情は、たとえわき上がっても、
 心にフタを閉めていました。
 これからは、これも含めて「私」なので、
 その気持ちに沿ってみたいです。
 また感情に名前をつける作業は、
 自分自身のためだけではなく、
 周りの方とのやりとりにも有効だと思います。
 職場でも活用してみたいです。
             (ぽこすけ)

★怒りの感情について、色々と考えさせ
 られました。私は怒りっぽくよくプリプリ
 してるんですが、いったい何が気に食わな
 いのかというのを考えてみたら、自分の
 思い通りにならないということに腹を
 立てているんだなぁと気づきました。
 世の中思い通りにならないことだらけ
 だから、そりゃ怒りっぽくて当たり前
 ですよね(笑)
 私は自己愛が強いので、そのせいもあ
 るのかな?って感じです。
 でも、あんたら私の言う通りにしなさいよ!!
 って言って回るわけじゃないので、
 まだマシかなぁと。
 人は変えられない変えられるのは自分だけ。
 頭ではわかっているんですけど、心の中で
 納得してないんでしょうね。だから思い通
 りにしたくて腹が立つのかなぁと。
 書いてて思ったんですが、
 自分が変えたら負けって思ってることに
 気づきました。私は勝ち負けにこだわる
 ところがあって、自分の思い通りになる
 ことが勝ちって思ってるなぁと。
 自分が変えたら負けってなんだよって
 思いますけど(笑)
 これが偽らざる本心ですね。
 あと、私はつくづく自己顕示欲と承認欲求
 が強いなぁと思いました。ペアを組むたびに、
 自分の話ばかりしそうになっちゃって、
 『いかんいかん相手の話も聞かなくちゃ』
 って何度も言い聞かせてました。
 対人恐怖症で引きこもりがちだったんで、
 久しぶりに沢山の人と接したんですが、
 自分の性格を改めて自覚出来て恥ずかしい
 ですが、いい体験だったと思います。
 自分が自分が言ってないで、相手も尊重する。
 これができないんですよね。今後の目標です。
 って今回の勉強会の感想なのかこれ?
 って感じですね。すみません。
 でも参加して本当に良かったと思います。
 自分だけじゃないんだなぁって安心しました。
 ついついこんなこと考えてるの自分だけじゃ
 なかろうか?ってなりがちなので。
 それと、勉強会を通じて自分の内面と向き
 あえたのも良かったです。      (タキ)

★不快な感情も自分を守るための大切なサインである
 ということを再認識することができました。それを
 認めることで対処することができたり、助けを求める
 必要があれがそれが分かったりするのかなと思いました。
 また今回特に印象に残ったのは、「そのことに怒りを
 案じたり、不安に思ったりするのは、どうでもいいと
 思ってないから。大切に思っているから」という事
 でした。これからもいろんな事が起こるし、
 「いつまで続くの?」と叫びたくなることもあると
 思います。「あ〜しんどい」「だめだ・・・」と
 思った時に、「私にとって大切なことなんだなあ」
 と思い出せたら、少し楽になれるかもしれません。
 大事なんだから投げ出さないで、できることをやろう
 と思える気がします。    (ココロ)


この勉強会の内容は、
「働く女性のストレス・マネージメント術、
 伝える力を作る」(働く女子大学 うるおいプラス主催)
で、7月26日(土)に行います。
お問合わせ、お申し込みは、コチラ →

勉強会<回復する練習>の2回目は
「応える/共感する力をつけよう」
人間関係を劇的に変えてい「聴く力」に
ついて体験的に学ぶ講座です。
詳しくは コチラ→


両講座とも、
参加者募集中です。



あ〜赤ちゃんの泣き声って、
いいなあ。
何か訴えてる。
ものすごく訴えてる。
まるごと、訴える赤ちゃん。
そこに、めちゃくちゃ力を感じるなあ。
ばぶばぶ話してみたいなあ。
 
author : tanizawa-k
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凹みすぎずに実践に繋げる。

【2014.07.09 Wednesday 21:46
親子のコミュニケーションについてや
感情の取り扱い方についてなど、
いろいろな講座を務める講師として、
これだけはやってはいけない!と
戒めていることがある。

それは
参加者の方が、
「講座の内容は理解できた。
 でも、できてない自分に
 嫌気がさした」
という講座だ。

講座では、
テーマに沿った理論やスキルを伝える。
それは、
そのテーマにおいての、
ある意味「正解」だ。

そういうものを知ることで、
やっていない自分を見つけてしまったり、
自分のこれまでを責めてしまったり、
必要以上に、そういうことがないように!!!
って思いながらプログラムを組み立てる。

たとえば、
子育ての講演会でも、
「子どもが、まあぼち、
 自分はOKと思えるような気持ち
を育めるといいよね・・・」的な話をすると、
時々保護者の方の中には、
「そういう育て方をしてこなかった自分」

「自分が自分自身のことを、
 まあぼちOKと思えてない」
ということに気がつき、
そこに考えが捕われてしまう方もいる。

それは、
講座や講演に集中してくれている現れだし、
自分自身のことを振り返る力をお持ちだと
いうことになる。


ただ、
そうやって自分にダメだししすぎると、
トライする力は湧いてきにくくなると思う。

「自分ってなんてダメなんだ」
と思っていると、
何かトライしたときの失敗はこわくなるし、
不安感はまし、
もし何かできたことはあったとしても、
まだまだ足りないという不全感も
もってしまう場合もある。

だから、
「やば!これまで足りないところあったなあ」
と思ったとしても、
その後、
「でもま、
 やれることが見つかったし、
 やってみるか」
くらいに思ってもらえるような
そんな講座にしたい。

それが、
私の、
覚悟。

なんだけど、
・理論とスキルを正確に伝える
・振り返りもしてもらう
  (自分のよい点、改善点をみつけてもらう)
・落ち込みすぎずに
 自分のやれることをみつけてもらう
これらのバランスは
非常に難しい。

今まで、私の伝え方の未熟さで、
ご自分にダメだしされたまま
講座を終えたとい方も
いらしたと思う。
本当に本当に申し訳ないし、
自分のことを情けなく思う。



そんな中、
先日終了した
「思春期の子どもを持つ親のための講座」
の参加者からの感想が届き、
自分自身で、その点に関しては
少し進歩できたのではないかと思い、
達成感を感じているところだ。

これは、
静岡市東部生涯学習センターの主催で、
もう何年も(多分6〜7年)
継続している講座だ。
手前みそだが、なかなか人気で
毎回キャンセル待ちが出る。

オープンにしてもいいというところに
チェックくださった方の感想を
いくつか紹介する。

★毎回の宿題、思うようにできなかったけど、
 できない自分はダメ母ではないと思えました。
 まあまあすてきな母ちゃんだと、
 この3回で思えました。
 今までやってきた自分はがんばってきた、充分に。
 結果が納得できるものでなくても、
 今よりもっと向上していきたい自分がいるから
 オッケーです。

★「聴く」の宿題があった週は夫からの発信が多く、
 夫もストレスの多い仕事ですが、(自分が聴いて
 あげることで)少し楽だったそうです。「聴く」
 ことがこんなに分かりやすく(効果が)表れる
 なんてびっくりでした。
 心なしか夫と子どもたちとの会話も増えたような。
 家族のドラえもん(絶対味方の存在)で
 ありたいと思いました。

★凹ませトーク(勇気をくじくコミュニケーション)の
 話をきくと、なかなか難しいと思いましたが、
 がんばろうと思います。
 思えば、この講座で、なんとなくでも宿題をやって
 (なかなか思うようにはできませんでしたが)、
 娘がよく笑うようになった気がします。
 小さかった頃のように。

★私は劣等感はあるほうがいいとと、今まで思ってました。
 なぜならあったほうが、人に優しくなれる、
 人を受け入れられる、自分で努力できる・・・、
 などプラスなことがたくさんあると思ったから。
 でも、本当に大切なものは、「劣等感」自体ではなく、
 「劣等感(短所)」を長所にリフレーミングできる気持ち、
 短所とむきあおうとする心だと、今回思いました。

★これまでの自分を振り返り、
 どうしても、自分なりにがんばったとは言えません。
 が、子どものことを愛しています。
 投げ出したりしそうになったり、つらく当たったり、
 暴言を吐いたり、ひどいこともたくさんしてきましたが、
 それでも子ども、子ども、いつも子どものことを考えて
 きました。これからも子どものことを考え続けます。
 それは自分のことを考えることにもなります。

★毎回心を揺さぶられる言葉があり、
 涙があふれて、でも涙が乾くと、少し肩の力が抜けて、
 ふっと気持ちが軽くなりました。
 これから先も思い悩みながらも、子どもと共に自分も
 成長していけたらいいと思いました。

★小6の女子に手を焼いて、「どうしたらこの子が
 良い子になってくれるのか」という方法を
 知りたくて、参加したようなものでした。
 その事に対する明確な答は得られなかったかも
 しれませんが、その考え自体を根本から翻し、
 簡単で楽なことではないけど、
 これからの親としてぼ姿勢を
 教えてもらったように思います。

★サッカーの試合の帰りの車の中でした。
 (いつもはダメだしをしてしまうけど、その日は)
 私と夫は子どもに試合のことを何も聞きませんでした。
 ただ、「おなかすいてる?」「コンビニ寄る?」
 ときいただけ。そしたら息子の方から
 「今日の試合で・・・」と話を始めて、
 私も夫も「そうか、そうか」とダメ出しせずに
 ただ聴きました。そしたら息子はいっぱい話しました。
 夫もちゃんと話を聴いてあげて、
 すごいなあと思いました。
 これからも「聴く」を実践してやっていこうと思います。
 子どもの「失敗する権利」も私が(先回りして)奪わない
 ように。そして自分の失敗も許せる自分でありたいです。


お一人お一人の感想の全文も掲載できなかったし、
全員の分も掲載できなかったけど、

この講座に出てくださった方が、

「このままの自分で、まあまあいいか。
 失敗もした。短所もある。
 ま、そんな自分も自分。
 この自分で、今やれることやっていこう」
というところに立っていただけたように思えた。


さて、今日は大学でアサーティブの講座を持つ。
学生さんたちに正しく伝え、
そのことで彼らが
自分のことを振り返り、
だけど、凹みすぎずに、
今やれそうなことを
ゲットできる、
そんな講座を、
やってきたいと思う。





 



 
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直感。

【2014.07.05 Saturday 08:41
私「ずっと前に『谷澤さんって浅いよね』
  って言われたって話したことあったでしょ?」
夫「うん。大分、昔だよね」
私「うん、11年前。
  それがさ、結構ひっかかってたってことが
  判明したんだよ」
夫「そうだったの?」
私「そう。自分でもびっくりしたんだけど、
  結構きてたんだね、奥まで。
  でさ、私から見ると、あなたは深く考える人だと
  思うんだよ。
  それでききたいんだけど、
  やっぱ浅いかな、私?」
夫「あのね、オレね、思うんだけど、
  確かにオレは考えるタイプだと思う。
  でもね、深く考えたとしても、
  あなたみたいに直感的だとしても、
  あんまり答えは変わらないように
  思う」

と、夫と話す機会があった。

この件を話せてよかった。

夫はとっても上手に「浅い」を
リフレーミングしてくれた。
「直感」という言葉に。

私はなんだか救われた。

それで、
私が勉強しているのは、
直感を説明をしなくてはならない時の
理論的なバックを得るためってこともあるな・・・
と思った。

自分で動く時は直感でいいけど、
他者にすすめる時は
理論的背景がないと
説得力ないもんなあ。

この11年、
私は「浅さ」を放っておいた訳ではなく、
いろいろ学び、活動してきたことは、
それを補う意味もあったのかもなあ、
と思った。
としたら、「浅い」って言ってもらったことが、
私の学びのモチベーションになっていたのかな。



夫「たださ、
  理論は直感のじゃまするということがあるし、
  経験を積めば積むほど保守的になって、
  直感を信じきれなくなることもあると思うよ」
とも言った。

確かにそうだ。
直感的にひらめいた後、
理論を知ってしまっていると
「こういう可能性もあるかも・・・」
と怖じ気づいたり、
経験を積むと、
保守的になっていく感じ、
多分に
防衛的になったりするものだ。

そういう時こそ
「浅い」の本領発揮だ。
「ま、とにかくやってみるか」
なところが「浅い」派の私にはあるし、
何か行動して失敗すると、
(もちろん!)凹みながらも
方向転換することも
案外できる。

そういうことを知っていて、
やっぱり最初のひらめきに戻る
勇気も必要なんだなあ。

つまり「浅い」も、
悪くないじゃん。



直感力を鍛える方法のひとつして、
よく言われていることは、
様々な体験することだという。
できるだけ未知な体験をするってこと。
怖くても、
尻込みしちゃいながらも、
そこに飛び込むのは
「浅い」派には得意なことだな。

そうやって、自分の中に入れて入れて、
多様なものを入れることで、
ひらめくことがあるってことなんだなあ。


学びや体験は、
時々防衛的にするけれど、
学びや体験なないと
直感力も磨けない。
このジレンマがまた
単純じゃなくって、
信じられる。


そんなような話を夫とできたのは
幸せな時間だった。



ついでに今年の5〜6月について
思いきって彼に質問してみた。
私「ねえ、
  私さ、土日で仕事のこと多いじゃん。
  特にここのところ、毎週だし、
  金土日の出張もあって、
  あなたが掃除は全部やってくれてたじゃん。
  それって、やっぱ問題だよね?
  やだよね」
夫「それは、そうだよ。
  でもね、俺は決めてるんだよ。
  あなたがその仕事をしているのは、
  大切なことだし、
  いやだと思ったとしても、
  応援するって決めてるんだよ。
  だからもうそういうこと
  言わなくていいよ」

本当に私はパートナーに恵まれた。

で、
彼と結婚すると選択したのは
私の直感、ふふふ。
















 
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谷澤 久美子
counselor