往って来いの法則。 【2014.07.28 Monday 10:32】 |
ひとつした失敗で 「なんて自分ってダメなんだ」 と自分を全否定するクセを、 できれば改善した方がいいなあと思う理由は 大きく分けて二つある。 ひとつは、 自分のことを全否定するクセを持ちながら 生きるのはきついから。 失敗や、ひどい批判を受けるという 出来事が起こったときに、 なんらかの「考え」というか「認知」を経て 感情がわいてくるが、 全否定するクセを持っていると、 「何やってもだめだ!」 というあきらめや、 「私だけ協力してもらえなかった」 というような怒りや、 「うまくいかないに違いない」 というような不安や恐れ・・・、 そういう感情がわきやすい可能性があるということだ。 そういう感情を持つことが悪いことではないけど、 そういう感情を繰り返し繰り返し感じるのは、 生きるのに、本当にしんどいと思う。 もうひとつは、 その、自分を全否定する傾向は、 自分だけに留まらず、 他者にもむけてしまう可能性があるから。 何かひとつのイヤで出来事で、 その人全部を否定する傾向も 相当しんどい。 私自身、 以前はずっとそうだった。 しかも 自分を責める傾向は、 割と早めに意識できていたけど、 他者を責めていることは、 長いこと気がつかなかった。 ある時、 ひとつのことで、 自分ってダメだと思いこむ考え方は、 自分だけに適用される訳ではなく、 他者にもしているんだと知った時、 びっくりした。 いつも被害者のように思ってたけど、 そうばっかりじゃないじゃん、私・・・ という感じだ。 ある方のひとつの物の言い方で 「あの人は信用できない」と 思い込んでしまっていたこと、 正直あった、 その人の行動で、 何かひとつイヤな面を見ると、 いやもっと正直にいうと、 その方の兄弟の行動が私の意に反することだと、 兄弟はもちろん、 その方自身を否定しまうような考え方を もっていたと思う。 そういう考え方をしていた背景が私にはあって、 私の場合は成長の過程の中で、 多分体験的に学んできたことだけど、 それは特に父親の影響があると思う。 父親はすごくまじめで、とってもいい人だったけど、 たとえば、「長嶋さんが嫌いだから巨人が嫌い」とか、 「第二次世界大戦の終了時のソ連の態度が納得できないから ソ連はずるがしこい」 などという考え方を、よく私と妹の前で話してくれていた。 そして、父親だって、 多分、自然にそういう考えをもった訳ではなく、 そういう考えの傾向をもつ背景があったはずだと思う。 ま、何を言いたいかというと、 自分を責める考え方は、 他者を責める考え方と 往って来いの関係なんだってこと。 どっちかひとつだけってのは、 あんまりないのではないかと、 相談の仕事や コミュ二ケーションの講師の仕事をしていても思う。 そのことを知っていたいと思う。 ある時気がついたと書いたが、 それは「アサーティブ」と出会ったことが大きい。 なぜかというと、 「アサーティブ」のスキルのひとつ 「的をしぼる」は、 物事を「切り分ける」考え方だからだ。 たとえば依頼する時も、 「何を」依頼したいのか、 できるだけ細かくピンポイントにする。 「私の仕事手伝って」では大雑把。 もっともっと要求を明確にする。 「この原稿を100部印刷してほしい」 のように。 この「的を絞る」ってことが 私の考え方に入ってから、 「人」と「こと」を分けられるようになった。 何かをお断りする時も、 その人自身を否定するのではなく、 その人からの依頼、今週の飲み会をお断りする・・・ というように。 たとえばある方の考えが 自分には納得できなかったとしても、 私は違う意見をもっているけど、 その人自身を否定する訳ではない・・・ というような感じだ。 的をしぼる(切り分ける)ことは、 コミュニケーションにとって有効だった訳ではなく、 自分を責め、 相手を責める傾向にとっても、 とてもよい方法であり、考え方だった。 これをやり続けて 往って来いの関係があちこちに あることに気がついた。 ものを人に頼むのが苦手だと、 他者からの依頼を断るのが苦手な 場合が多いこと。 他者からのお願いを断ることは、 他者を傷つけることだと考えている人は、 他者から何かを断られると、ダメージが大きいこと。 ほめられたときにそれを受け入れにくいと、 ほめる言葉を気軽にかけられない場合が 多いこと。 怒りの感情を冷静に認めることができないと、 他者の怒りに振り回されてしまいがちなこと。 他者からの評価に必要以上に依存して、 他者から認めてもらうことを唯一のモチベ−ションとして がんばっていると、 他者に厳しい評価をする必要が仕事として必要な場合にも、 及び腰になること。 往って来いの関係のこと、 多いと思う。 往って、 来い、 どっちからでも少しゆるめると、 両方にいい影響を与えられる。 私にとっては その 最初のステップだった アサーティブの入門の講座、 この夏も、やります。 ただ、 夏の静岡市主催のカウンセリング講座は、 早くに満席になってしまったようで、 今はもうキャンセル待つの受付もしてないようです。 8月9日開催の「働く女子大学 うるプラス」さん主催 「人間関係に振り回されない伝える力をつける」 若干、空席あるそうです。お早めに!!! 日時 8月9日(土) 14:00〜17:15 詳細 最近注目のコミュニケーションスキル 「アサーティブ」で、自分も相手も 気持ちのいい関係で仕事をするための 伝える力をつける講座です。 基本の考え方から説明していきますので、 初めて参加される方も抵抗なく参加できます。 会場:静岡市産学交流センターB-nest 演習室4 料金 3,500円(当日受付でお支払いください) ●お申し込み、お問い合わせは http://www.uruoiplus.jp/course/83.html また、10月には谷澤相談室主催の 「アサーティブトレーニング基礎編」を開催。 詳細はコチラを! |
author : tanizawa-k
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