「明るい未来の楽校」 【2014.03.29 Saturday 19:03】 |
今日は 「明るい未来の楽校」という、 大道芸ワールドカップin静岡が運営する 街づくりの人材育成のための「楽校」の 公開プレゼンテーションに ゲストコメンテーターとして 参加してきた。 いやあ、感動した。 35歳以下の方々の学びの場だということだが、 静岡の若い方々の、 未来を思う熱意のようなものが伝わってきて、 泣けた。(←しかも、コメントの途中で! マジ、恥ずかしすぎるぜ) 中山間地の問題と街なかにある問題を、 「土間」をテーマに解決していこうという チーム。 人々のもつ「スキル」とそれを求めている人を マッチングさせていくことで、 静岡を楽しくさせようというチーム。 日照率4位。いわば「おひさまのおまち」静岡。 ひなたぼっこすることをすすめるチーム。 多様性を認め合える街は「生き心地が良い」街。 静岡をそんな街にするために、 アートと子どもたちを繋げる仕組みを作りたい というチーム。 4チームともよく考えられた提案だし、 プレゼンテーションにも工夫があったし、 とってもおもしろかった。 ところで、なぜ私がゲストコメンテーター? 理由はよくわからないが、 静岡市の人材育成塾と関係があることは 多分理由のひとつだと思う。 17年前のこと。 静岡市には 人材育成塾「ヒューマンカレッジ」 という事業があり、 私はその4期生として学んでいた。 入塾した理由は、2つ。 ネットワークを広げたいことと、 その少し前に義理の姉が誘ってくれた 生涯学習系の学びの場がおもしろくて、 そういう学びをほしかったこと。 つまり「自分のため」だった。 この塾は、とにかく講師陣が めちゃくちゃおもしろかった。 トレンドスポッター砂川肇さんは 提出した企画書に赤をいっぱい入れて返して くださった。 竹中ナミさんは、「チャレンジドを納税者に」 という活動をされていて、 障がいをもった方々が自立するしくみを、 塾の後の飲み会でも熱く語ってくれた。 人類学者の竹村真一氏、 安藤忠雄さんの双子の弟さんの北山孝雄さん。 なんと、「地球交響曲」の龍村仁さん。 今考えると、ありえない講師陣に3ヶ月間、 毎週水曜日、教えてもらった。 しかも、海外研修まであった。 (私たちのチームは、 オランダのアムステルダム スイスのバーゼル、 ドイツのフライブルグを廻った) その後、3ヶ月かけて チーム別に、 静岡市に対して政策の提案を考え、 市長に対しプレゼンテーションして 卒業したのだ。 私はこの学びの中で、 大きく変わった。 それまでは、 自分と 自分の周りの人の健康と成功と幸せのみを考えていたが、 そんなこと、とんでもない!って思った。 それは本当の幸せではないって分かった。 ちょうど、実家の家業を廃業する時期と 重なっていたので、 この変化した私の考えは、 私の今の仕事に繋がっていった。 「自分のため」に入塾したが、 卒業する時は、 「どうやったら社会に貢献できるか」 というテーマが与えられたような 感じがした。 その後、 「ヒューマンカレッジ」は 「まちづくりの学校/コラボ」と名前を変え、 その3期ではアシスタントを務めた。 コラボ3期の講師のお一人 飯島ツトムさんの言葉、 「議論する。話し合うってのは、 アイディアを交換すること」 は、目から鱗の考え方だった。 話し合うとは、どちらの意見が正解なのか 決めることだと思っていたからだ。 そして、この言葉は、 今の私の コミュニケーション・トレーナーの仕事の 礎となる言葉だ。 そんなふうにたくさんの学びと、 人脈と、体験を与えてくれた、 静岡市の人材育成塾。 その流れをくむのが「明るい未来の楽校」なんだ。 今回のプレゼンの中で 早速イベントを企画したのは 「おひさまのおまち」を提案したチーム。 彼らのプレゼンを聴きながら、 思い出したことがあった。 フランスのオランジェリー美術館に行ったとき、 その近くの公園で、 一人の若い女性が、 ひとつの椅子に座り、もうひとつの椅子に足をのせ、 ゆったりとひなたぼっこしながら 本を読んでいて、 その雰囲気がすごく気になって、 いつか私もそうやって読書しよう! って決めた。 で、何年かたって、 すごく天気がよくって、めちゃ暇だったある日、 図書館に本を返しにいこうと歩いていて、 公園を通りかかったときに、 「あれ!待てよ。私、あれ、やってないじゃん」 って思い出したんだ。 そんなふうに、 「おし!」って腰をあげないと、 つまりがんばんないと、 ひなたぼっこもできない 余裕のない自分が、 すごく悲しくなった。 今日はプレゼンを聴きながら、 そのことを思い出して、 ひなたぼっこが すごく楽にできるような社会って、 やっぱいいわって、思ったんだ。 4月19日に、 大浜公園でイベントをするらしい。 残念ながら私はその日東京だけど、 イベントが成功して、 青葉シンボルロードで、みんなで ひなたぼっこする日に繋がるといいなと 思う。 どのチームも、 もともと静岡のもっている、 光が当たってないものを掘り起こして、 そこに新しく価値付けをして、 未来に繋げる発表をしていた。 それぞれの企画が実現するといいと思うけど、 たとえ実現しなくても、 「楽校」で学び考え議論した日々は、 彼らの財産になると思う。 そしてきっと私と同じように、 静岡のことを考えれば考えるほど、 静岡をより大事に思えるようになったのではないか。 得たものは、きっと大きいんだろうな。 だとしたら、 それを企画の実現というカタチではないとしても、 恩送りしていってくれるといいなって思う。 もちろん、私も恩送りの途中。 |
author : tanizawa-k
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