「ありのまま」の自分の使い方。 【2010.08.31 Tuesday 10:07】 |
こんなに暑いのに、 8月が終わるってのは、 なんだか夏が終わるような感じがしてしまう。 夏を総括したくなってしまう、そんな気分だ。 私は今年の夏、ついに50才になったのだが、 記録的な暑さの中の誕生日で思ったことは、 うちの母(池上桂子)は、 暑い中で私を産んでくれたということだ。 母は着物が大好きな人だったから、 病院で私を産み、しばらく実家で静養し、 結婚先に戻るときに 黒字に赤い大きな円がいくつか描かれた絽の着物を 着たらしい。 私の誕生を心から喜んでくれたからこそ、 暑い中でもキチンとしてくれたんだよなあ! と今まで考えなかったことを考えた。 そして50年たち、 今年の私は、 やっとやっと「私らしい」ってことと、 周りとの折り合いの付け方が、 わかってきたように思う。 そのことが、 この夏のいろいろな活動の中で、 感じることができた。 本当に恥ずかしいが、 やっと「肩の力をぬく」ってことの意味もわかった。 30代後半に、 すごく尊敬する方から 「おまえはもっと肩の力をぬけ!」と言われ、 私は、 「どうがんばったら、肩の力をぬけますか?」と 尋ね、 こりゃ、だめだ・・・ 的な表情をされたあの時から、 随分時間がかかったものだ。 と同時に、 過去の自分のがんばりが、 今日の自分を作っていることも、 また実感としてある。 それは私のことだけではなく、 私のかかわった人たちのことを見ても、 一般論としてそうだと思う。 昨日は 本当に美しい20歳に成長した女の子に会った。 私と彼女は、彼女の中学時代に出会い、 その後も何かあると電話しあい、faxしあい、 としてきた女の子だ。 すでに彼女は働いている。 心配事も抱えている。 そんな中、 尊敬する大人にたくさん会っている話をきかせてくれた。 たとえば、 同じ会社の違うショップの店長さん(随分年上の男性)が、 上司から彼の部下への指導方法についての注意を受け、 その後 「私のところにあやまりに来てくれた。 まだ入ったばかりで、何にもわからない私のところにも、 『僕の注意の仕方は今までよくなかった。申し訳ない』 ってあやまってくれたんだよ。 私は一回も彼の叱り方にいやだと思ったことは なかったけれど、その時に、 こういう大人になりたいと思った」 と教えてくれた。 また、彼女自身が働いている店の店長は、 大人の女性として、気配りも、 コミュニケーションの方法も すばらしいという。 彼女が悩み事があったとき、 さりげなくミーティングを装い話しを聴いてくれ、 お弁当のおかずの作り方も教えてくれるのだそうだ。 仕事も丁寧に教えてくれる。 彼女の仕事への取り組み方も立派だと思うのだそうだ。 なかには、時々カチンとくる言動をする人もいるそうだ。 でも彼女は、一人暮らしのアパート代を自分で払い、 毎日お弁当をもって仕事にでかけ、貯金もし、 いやなことがあっても、それで会社を休んだりしないで、 働きながら悩み、家事をしながら考え・・・ としている。 そして、 「おはようございますと言うと、 おはよう!とか、返事を返してくれたり、 お疲れさまですというと、 今日もがんばったねなどという、 声をかけてもらえることが、 すごく幸せだと思うんだよね」 と言っていた。 なんと、なんと、すばらしい!!! 私は彼女の成長に泣けてきたし、 昨年一年はとても苦しい思いをしていたが、 その一年をのりきったという、 つまり、過去の彼女が、 今日の彼女を支えていると、心から思ったのだ。 人はさ、 「ありのまま」の自分で十分なんだけど、 その「ありのまま」の自分の使い方で、 いつのまにか、 さっきの「ありのまま」より、 もう少し豊かで深くて柔らかくて温かい そんな「ありのまま」になっていくんだよ。 しかし、 「ありのまま」の自分が、 社会のあり方や、 他者のコミュニケーションの方法などを、 責めているだけでは、 解決に向かっていかないのだよ。 「システムが悪いから」、 「上司の仕事の依頼の仕方が悪いから」、 「パートナーが自分勝手だから」 と、他者を責めているだけでは、 「ありのまま」の自分の よい使い方とはいえない。 かといって、 「ありのまま」の自分の能力のなさや、 「ありのまま」の自分の方法などを 自分で責めているだけでも、 使い方としては、 あまりにももったいないのだ。 自分を責めて、能力が開発されるなら 責めればいいし、 自分を責めて失敗が取り返せるなら、 責めればいいけど、 そんなこと、ないのだ。 他者や自分を責めるというところに時間や 心やエネルギーを使うよりは、 「ありのまま」の自分で、 目の前にあることを、 たんたんとやっていくことだ。 誰かのせいにもせず、 自分のせいにもしすぎず、 原因や犯人を探すよりも、 どう行動していこうか、 どうふるまおうかを考えてやっていく、 そのことなんだよな。 そうやっていくと、 気がついたら、あら?私ったら、成長しちゃってる? みたいな。 私もね、 2010年夏に、 まあまあ、ぼちぼちと、私なりにやってみた この自分を使って、 9月からの自分をやっていこうと思っているのだよ。 突飛なことをするのでもなく、 目の前のことを、ね! そしてね、また何年かたったとき、 おおお!過去の自分が作っちゃってるじゃん、私を! なんて思えたら、ラッキー。 ま、今年の夏は、 そんな感じで、たんたんと、ぼちぼちと、 いろいろできたような気がする、 そんなことが、この夏の総括なんですう。 |
author : tanizawa-k
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