2009年10月の記事 | 今のところではありますが…
やっちまった。

【2009.10.31 Saturday 15:39
昨晩は、私が11年前に、
学校での相談活動を始めた地域で、
保護者の方にお話しさせていただいた。
地域の方々が人づくりに熱心で、
駅伝など独自の行事もいろいろある。
地域の歌もあったりするらしい。

私はこの地域で11年前から4年間、
「心の教室相談員」として週に2〜3回、
中学で活動していた。

無人販売のボックスがいたるところにあって、
みかんはここで、山いもはそこで・・・と、
買い物しながら帰宅したものだ。

人は温かく、
昨日も、
あの頃関わらせていただいた子どもの親御さんが、
「思春期のこどもとのコミュニケーション」という講演に、
もう子どもたちは大きくて対象の子はいないのに、
聴きにきてくださり、その後挨拶に来てくださったりした。

本当にありがたいと思う。

私にとって、そういう本当に大切な土地での講演なのに、
ひどい失敗をしてしまった。
なんと、レジュメの用意をお願いしてなかったのだ。
私はメールで送信した記録があるが、
どうやら、それが届いていなかったのだと思う。
私が担当の方に、
「レジュメを送りましたからご確認ください」と
一言いえば、
「届いてないですよ」的な反応をいただき、
こんなことにはならなかったと思う。

しかも、どうやら皆さんレジュメをもってないらしいと
気がついたのは、講演を初めてしばらくたってからだった。
「資料1をみてください」と申し上げたところ、
きょとん!とした反応。
びっくりした私が「レジュメは配布されていませんか?」と伺うと、
会場の皆さんは一斉にうなずかれた。
あせる私。
でも、ま、ないならないなりにやるしかないと、
キーポイントをホワイトボードに書いていると、
スタッフの方が何人か動き始め、
お一人が私のところにレジュメをとりに見えて、
5〜6人の方で印刷と配布をしてくださった。

なんか、申し訳ないやら、
とはいえ、その動きが御見事だったのやらで、
私は壇上で感動していた。

しかし、なんと、残念なことに、
せっかく印刷、配布してくれたものは、
違う面!
私は、裏紙を使うくせがあり、
この日も、先日子どもたちに話した
「ストレスとの上手なつき合い方」の余ったレジュメを
裏紙にして使っていた。
あわててらしたスタッフの方々が、
そちらを印刷してくださったらしいのだ。
これも、しっかりと指示をしなかった私の責任だ。

なんてこったい!

ま、それでも、終わってから、
いろいろな方が挨拶にきてくださる。
温かい言葉をいっぱいもらった。


会が始まる前、
私を導いてくださる係の二人のスタッフさんと一緒にいた。
控え室と会場の間に、小さなスペースがあり、
そこで出番を待つのだ。
ところが、私は、もうひとつ先にイスかなんか、
用意してくれてあるのかと思って、
ドアをあけてしまった。
すると、そこは会場だ!
あわてて閉めた。

するとスタッフのお一人の方が、
失敗した私に、こう言ってくださった。
「こういう先生で安心した」
おっちょこちょいの私を、
認める言葉をありがとう!!!

なんて言ったらいいか、
そんなふうに失敗から始まり、
多くの方に落ち着かない思いをさせてしまったが、
それでも、その時その時のベストを尽くせたのではないかと
なんとなく思う。

私が「失敗」ということに、それほど怯えなくなったのは、
「CL-建設的な生き方」という
アメリカ人のレイノルズ博士が考えた
新しい人材育成法と出会ってからだ。

レイノルズ先生は、
「どんな失敗をしても、
 次の瞬間はフレッシュな瞬間」
ということを教えてくれた。
レイノルズ先生は若い頃、
よくボディーサーフィンをされていたそうだ。
大きな波に飲まれてしまうこともあったそうだ。
波にのまれる、つまり失敗したときに、
してはいけないことがあったそうだ。
それは失敗を誰かに見られなかったかなと
浜の方をみること。
そうやって、今の失敗に捕われている間に、
次の波が沖からやってきて、またのまれてしまうそうだ。
そうではなくて、
どんな失敗をしても、次の瞬間はフレッシュだから、
失敗してしまったなあ!と思いながらも、
次に必要な行動をする。
それは沖を見て、次の波を待つ事だ。

それを知っていて、助かった!


とはいえ、
次は、もっと完成度の高いことをしなくては!



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差し引きゼロにしない

【2009.10.29 Thursday 06:56
初めて大井川鉄道に乗った。
JR東海の金谷駅から井川まで走っている鉄道で、
一日に一本はSLも走っているとのこと。

何もかもレトロ。
座席の感じも古びていいし、
切符も昔ながらの、厚くてしっかりしたもの。

私は千頭駅まで。ここにある公共施設で
『親と子のコミュニケーション」という話を
幼稚園から高校までの保護者の方々に聴いていただく。
途中↑こんな駅を通ったり、
↓こんな景色の中を走る。
少〜し紅葉も始まりつつある。

金谷駅で大量に積み込まれていた夕刊は、
大きな駅ごとに、係の方が、少しずつ下ろす。
尋ねると、この地区は、こうして金谷から輸送され、
夕刊は朝刊とともに翌日配布されるとのこと。

金谷から1時間20分くらいで千頭に到着。

この日は、私の住む町草薙から電車を利用したので、
2時間くらいの読書タイム。

杉山登志郎さんの「講座 子ども心療科」を読み終わる。
発達障がいのこと、子どもの心身症のこと、
特に発達障がいの広汎性発達障がいを重点におきながら、
それでもかなりのことを網羅した支援のためのすばらしい本だ。

子どもの表れはなんらかのサイン。
たとえばパニックを起こす前の状況をよく観察して、
どこで彼のスイッチが入ったのか考えよう。
そしてそのスイッチを押さないようにすることはもちろん、
もし押してしまったとしても、タイムアウトのあとで、
なぜそういうことになったのか、本人と言葉で確認していこう。

子どもはまだまだ分化されていないから、
何らかの不調がからだにでやすい。
だからお腹が痛くなる、気持ち悪くなるなどという、
様々な体の不調も、
その治療ですますというよりは、
心因性の要因がないか、しっかりと観察しよう。

このような基礎的なことはもちろん、
支援する側がもっていたい心の姿勢から
具体的な方法論まで、詳細に書かれている。

また心療科の入院生活で使われる、
予防・教育的な取り組みの「行動フローチャート」は、
すぐにできるし、やってみたいことだ。

感情のマネージメントができていない子どもには、
ぜひぜひ使いたいもの。

彼らにいらいらの兆候がみえたら、
その時いらいらしていることを自覚してもらい、
そんな時にはどういう行動が効果的か伝え、
それでも落ち着かなかったらどうするか、
落ち着いたらどうするか、
示す。

いらいらした
落ち着かないとき
  ↓
先生や看護師さんに言う(ほめポイント★)
  ①深呼吸する
  ②お茶をのむ
↓           ↓
落ち着かない     落ち着いた(★)
①一人に(★)      ↓
②頓服を飲む      振り返り
             本人の行動や感情の
             確認(★)
             大人からのアドバイス



これは当たり前のことだけど、
とても整理されることだと思う。

特に(★)のほめポイントを、
保護者の方に伝えると、
何をほめたらいいのか、
どう認めたらいいのか迷っている方には、
おおいに参考になるだろう。

ポイントは、よくできたことを、
できなかったことがあったからと言って、
差し引きゼロにしないことだろう。
できなかったことは、
他にどんな行動を選べたか、
一緒に考えればいいことだし、
それがあったからといって、
できたことをなしにしてしまうことはない。
しっかりと、
「これはできたね」と確認することだ。

ま、こんなふうに、
どう支援したらいいのかのヒントがいっぱい。




評価:
杉山 登志郎
講談社
¥ 1,575
(2009-09-20)

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「便利に!」と共に考えたいこと。

【2009.10.28 Wednesday 08:21

今朝のNHKの「おはよう日本」の中で

高齢者や子どもにも優しいパッケージが出回り始めていることを

報道していて、

私はそれを見ていて、

それはいいことだ!と思う。


たとえばペットボトルの蓋は、高齢者の方にとっては

力がいるようで、とっても開けにくいようだ。

それで蓋にどのくらいの幅の溝を、

どのくらいの数つけることが、

開けやすさに繋がるのか、研究を重ねたそうだ。

それで、太さの違う幅を交互につけ、

検証を重ねた結果の数の溝を付けることにして、

開けやすくなり売り上げUPに貢献したようである。


すごくいいことだと思う。

こういうことを丁寧に考え、トライすることが、

日本の技術とかサービスとかにかけるすごさだと、

そう思う。

素晴らしいことだと思う。


と同時に、「コミュニケーション」という側面から見てみよう。


おばあちゃんがペットボトルの蓋が開けにくい。

そこにいた孫に「○○ちゃん。ふた開けて!」という。

「うん、いいよ」と開けてあげる。

おばあちゃんは「ありがとう」という。


何日かたって、孫はお年寄りが

ペットボトルを開けようとしているのを見る。

「開けてあげようか?」と言ってみる。

「えっ、それは助かるな、ありがとう」


・・・的なコミュニケーションのドリルは、

また日常から失われるかもしれないことは、

十分に意識をしていたい。


便利になることは、

一人でできることが増えることだし、

快適とは煩わしさがないことで、

いろいろな煩わしさの中で、

排除しやすい「他者との関わり」ってことが、

最初に外されるなんてことがある。


そういうことで失った

人とかかわるトレーニングの機会は、

どこかで補わなければならないことを、

意識した方がいいと思うんだ。


考えすぎかな?

考えすぎかも。


考えすぎかもしれないけれど、

便利になればなるほど、

快適になればなるほど、

それに比例して、

人のコミュニケーション能力は衰えていないか、

そう考えてみることは必要だと思う。


便利や快適を否定するのではなく、

それはもっともっと進化した方が、

誰もが生きやすい社会になるから、それはやる。

それと同時に、

他者の気持ちを思いやることの素晴らしさや、

自分の気持ちを自分で認め、

相手を大切にしながら表現することの大切さや、

つまりは、

人と関わるのは素敵なことだよ・・・とか、

人が支え合って生きていくことは豊なことだよ・・・とか、

そういうことを、もっともっと、

大人が考えていきたいと思う。



こういうニュースを耳にする度に、

私の心配性の虫が騒ぎ出す。


それでめっちゃ焦る。

焦るけど、やることは目の前にあることを、

ひとつひとつやるだけだ。


今日は川根本町というところまでいく。

そして小学校の保護者の方々にお話しさせていただく。

がんばってこよう!









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BEYONCE "AT LAST" HD BARACK & MICHELLE OBAMA's "FIRST DANCE" Video Music Awards

【2009.10.27 Tuesday 20:27

昨日の記事を書きながら見つけた、 ビヨンセの歌でダンスをするオバマ夫妻の動画。 ビヨンセはこの熱唱のあと、涙が止まらなくなるほど、 感動したそうだ。 エタ・ジェイムズの人生を演じたあとだったから、 彼女たちが扉を開け続けてくれて、 そのことが、この日に繋がったことを、 心から実感したんだと思う。 ちなみに映画の中の熱唱は、 もっとすごい。 さらに、もっともっとすごい歌もある。
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「キャデラック・レコード」

【2009.10.26 Monday 20:42
田口ランディさんの「生きなおすのにもってこいの日」の中に、
親にののしられて生活していると、
親に対して「自分は正しい」ということを
証明することにエネルギーを使ってしまう。
そして社会に適応するためのエネルギーは
残りにくい・・・
というような文章があったと思う。
この文章をどう考えようか、
頭の中においてある。
とりあえず、
ランディさんは父親から、
どうやらそういう育てられ方をしたようなので、
認めてほしい対象が親だし、
それで、こんな内容の文章になったんだろうなと思う。

この映画を見ている最中も、
そのことを頭のどこかで思っていた。

50〜60年代のアメリカのアフリカ系アメリカ人たちは、
世の中に認めてられるってことに、
本当にすごいエネルギーを使っていたんだと思う。

そのエネルギーは音楽になって、
ブルースやロックンロールとして世の中に浸透していく。
法律やシステムは差別を撤廃し、
平等ってことになったけれど、
そんなものは紙の上のもので、
ショーを見に行けば、真ん中にロープは貼られているし、
白人専用のレストランはそこにある。
そんな中で人種ってものを超えたのは、
黒人たちの音楽ブルースやロックンロールだった。
彼らの音楽に、白人たちも踊りたくてたまらなくなったし、
白人のミュージシャンたちがカヴァをする。

ま、とにかく、そういう日々があって、
そしてそういう日々が積み重なって繋がって、
今年のオバマさんとなったのだ。

オマバさんが大統領に就任した日、
お披露目のパーティで、ミッシャルさんと踊った曲は、
エタ・ジェイムズの「At Last」。ビヨンセが歌った。

この映画の中でもエタ・ジェイムズに扮したビヨンセが歌う。
とってもとってもよかった。



映画の中心にあるのは「チェス・レコード」というレーベルを
たちあげたレーナードという
人種に対する偏見をもたないポーランド出身の白人だった。

おしいのは、彼がどんぶり勘定だったってこと。
それで、黒人のミュージシャンたちは
「搾取」されていると思い込んでしまうのだ。

「搾取」され続けてきた彼らが、
そう思いこむのは仕方ないが、
それが彼らの関係をかえていくのが、辛い。

でも、辛いけど、
少なくとも、人は変わり続ける。
そして、国まで動かしたのだ。



韓国と日本の間にあったものも、
韓流スターたちが、少しずつ溶かしてくれた。
ヨンさま以前と以後は、韓国に対する気持ちが、
大きく変わったように思うのだ。
そんなふうに、
音楽とか、ストーリーとか、
文化ってものは、
社会の中にある課題を解決する力をもつことがある。

その原点を見るような、そんな映画!


ビヨンセが圧巻。
捨てられた女性の気持ちを歌い上げる映像は鳥肌がたつし、
薬物に溺れて倒れる様は凄みがある。
バーンと張った腰を突き出して、
ふてぶてしい態度で歌うシーンは、
何度でも見たくなる。









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「生きなおすのにもってこいの日」

【2009.10.24 Saturday 21:07
評価:
田口ランディ
バジリコ
¥ 1,365
(2009-09-05)

私にとってはすかっとする、
どきどきする、
そして、なんだか「あっそこだよ、そこ」というような、
そんな内容のエッセイ集。
そして見過ごしていたなあとか、
そのことには、そういう見方があったかとか、
そんなことを読みながら、度々考えた。


特に一番最初の「決して一般的ではないものの見方」の中の、
「加害者の側って、たいてい自分が被害者だと思ってるんだよ。
 すごく強い被害者意識を持っている人は、簡単に加害者に
 ひっくり返っちゃうんだ」という言葉には、衝撃的だけど、
すごく納得できるものがあった。


すごく満たされた、幸せに生きている子の中に、
いじめっ子はいないというのは、
私が学校の中で活動していて感じることだし、
コミュニケーションの講座をリードしていて、
時々思うのは、
自分の中に押し込め、溜め込んできた感情や考えがあればあるほど、
何かのときにそれがすごく攻撃的に表現されるってこと。
攻撃の矛先は、自分より弱いものにむかったり、
あるいは自分にむかったりする。



田口ランディさんは、この本の中で、
時々コミュニケーションってことに言及する。
たとえば父親の介護をしているときのことで、
「相手を責める感情的な態度は、何も訴えないし、
なにも解決しないのだ」と書いているし、
「感情に振り回されることと、感情をじっと感じることは違う」
という言葉で、
感情的に振舞うことと、
感情をかんじながら、それを表現する方法の違いを明確にしている。
特に
「あ、いますごく怒っているな、って怒ってる私を見てる感じだよ」
という言葉には、
そう説明するとわかりやすいなと教えてもらった。
客観的に自分の感情を見るのだ。

また、もっと直接的に、
「感情は自然現象なので力でコントロールすることができない。
 だから知性と理性だけで世界に対処できると考えている人たちが
 一番怖いのは、実は自分の感情なのだ」という部分も、
本当に納得できる。



コミュニケーションの道具は言葉だけでは、もちろんない。
ノンバーバル、非言語のコミュニケーションの話題も出てくる。
「申し訳ない顔の人たち」というタイトルで、
サービスなどで抜けていることがあったとき、
あまりにも申し訳ない顔をされ、
その割に代わりの案を提案してもらえないと、
うんざりし、
本当に悲惨な顔をして「申し訳ありません」を繰り返されると、
だんだん自分がみじめになってくるとある。

なんか、いちいちわかる。
このエッセイ集は、今の私にぴったりくる。



・・・今日明日は東京で仕事。
今のところ、
出張のときには仕事をもっていかない主義なので、
本が読める。
ここのところ毎日、
翌日の仕事のための準備で
なかなか本を読めなかったから、
すごく嬉しいな、
今日はこれから二冊目を、
お風呂に入りながら読もうと思う。

楽しみだあ。


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そこでやめたら失敗だけど。

【2009.10.23 Friday 21:18
今日は中学3年生に「ストレスマネージメント」の授業をしてきた。
その学校は普段活動をしていない学校。
昨年も3年生対象に授業に呼んでいただいた学校だ。

先日同じ中学3年生に
同じテーマで授業をして、
愕然とする失敗をした。
あのイヤ〜な感じが頭をよぎる。

いやあ、まったなあ。
不安でいっぱいだなあ。

まあ、不安がってても仕方ないから、
成功するかどうかはわからないけど、
準備することはできる!
と、
伝えたい内容はそのままに、
プレゼンテーションの方法を
がらりと変えた。

話の順序も、事例も見直した。

事前にとっていただいたアンケートを
十分に活用し、
子どもたちの生の声を、
パワポのスライドに書き込んだ。

それで・・・というと、
今日はおかげさまで、
伝わったと思う。

子どもたちは積極的にゲームに参加してくれ、
そしてその後の私の話は、目を見開いて
聴いてくれていた。

服装が乱れている男の子の目も、
しっかりと私を見てくれていて、
眠そうな顔の女の子は、
最後のほうは顔を上気させて、
うなずきながら聴いてくれていた。

授業を見に来てくれていた、
相談関係の先生も、
授業後に目をうるませて、
「感動した」と言ってくれた。

この学校の3年生は3クラスある。
一クラスずつの授業にしてもらったのも、
よかったと思う。

おかげで私は3時間、ぶっ続けの授業だったけど、
大変というよりは充実していた。

来週火曜日にも、
同じ学年に、同じテーマで、
授業をやらせていただく。

今日のことで安心してしまうと、
私に成長はないよなあ。

誰かが、
失敗はそこでやめると失敗だけど、
やり続ければ成功の過程になると言っていた。

そうだよなあ。

やり続ければ、
前回は、彼らには申し訳ないことだったけど、
私に足りないものを教えてくれるステップとなり、
今回は、私らしい方向性をはっきりさせるステップとなる。
そして次回は、もっともっと・・・だ。


今日は、その後の仕事が午後3時30分〜だった。
丸っとあいた午後。
大好きな「OAK」のカレーを食べ、本を読んでゆっくりするか、
あるいは映画を見るか、駐車場に車を入れる瞬間まで迷いに迷い、
今月に入って映画館で映画をみていないことに気がつき、
映画にした。

「私の中のあなた」

もう最初から最後まで泣きっぱなし。
感想を書きたいが、書き始めたら、
まだ見てない人にとっては、すごく残酷なことをしてしまう。
それほど、なぜ姉のために遺伝子操作をされ生まれてきた
ドナーチャイルドの妹が、
自分のからだを守るために両親を訴える訴訟をおこしたかの、
隠された事実は胸をうつ。
そして、これも、まさにコミュンケーションの問題。

キャメロン・ディアス扮する母親が、夫に迫る言葉、
「あなたは私の味方なの?敵なの?」は、
まさに、対話ではなく、
感情のぶつけあいで、
その気持ちはすごくわかるけど、せつなくなる。

私はもう一度見にいって、そしてロードショーが終わったころ、
感想を書きたいと思う。



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主人公はどんな気持ち?

【2009.10.21 Wednesday 20:16
小学生の授業を見学する機会がある。
算数は、なんだか感慨深い。
こうやって考えたり覚えたり
してきたんだ・・・と思う。
体育とか音楽とかは、
その一生懸命さに心打たれることもある。

私が好きなのは国語とか道徳の授業を
見学すること。

その中で、
先生がよく問いかけているのは、
「○○の気持ちはどんなでしょう?」とか
「このとき、○○はどんな気持ちだったかな?」というもの。

そこで出てくる子どもたちの答えは、
いろいろだ。
感情を言う子もいれば、
考えを発表する子もいる。

感情とは、心の動きを表す言葉だから、
たとえば「悲しい」「さみしい」「悔しい」「幸せ」などだし、
考えは、「主人公は友だちを助けたいという気持ちだと思う」などだ。

それらどちらも、気持ちとして扱われ、
先生は黒板に板書する。

しかし、本当は
「〜〜〜したい」は「感情/気持ち」の言葉ではなく、
「要求/考え」の言葉だ。




子どもとのコミュニケーションを大人が学ぶときに、
「聴く」ことが大切だけど、
その時に聴くのは「気持ち」。
要求を全部丸のみするのではなく、
「気持ち」は受け止めるけど、
行動には制限が必要!・・・
なんてことをやるが、
そのとき、「気持ち」と「考え」と
「要求」と「事実」と「行動」と、
どうもごっちゃになってしまいがちだ。

でもそれって無理もないなあと思う。
幼い頃から私たちは、
「私はそのケーキを一切れだけでも食べたい気持ちでした」のように
「要求(考え)」を気持ちのように扱ってきたんだもん。


小学校の授業をみていて、そう思った。


じゃあ、小学校の授業のときから、
ちゃんと「気持ち」と「考え」と分けたほうがいいのかどうか、
私は教育者ではないので、そこはよく分からない。

でも「考え」と「事実」を分ける授業があることは知っている。
「彼は男です」は事実だけど、
「彼は優しそうです」は考えで、
そんなふうに、いろいろな文章を考えと事実に分けていき、
「考え」は主観であるから、
人によって違っていいし、
「事実」と違ってひとつではないことを学んでいくのだ。

そんなふうに「感情」と「考え」や「要求」を
分ける授業なんかがあると、
感情に振り回されない行動を取れる大人になるための、
一歩になるのでは?なんて思うんだ。


考えてみようかな?


明日は5年生に「心について学ぼう」という授業。
今回は計画しているものがあるけれど、
この学校では様々なチャンスをいただいているので、
まずは形にして先生方に相談してみよう。





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よっこらしょっと、自分をもちあげる。

【2009.10.20 Tuesday 22:28
駿河生涯学習センター「来・て・こ」にて、
「思春期の子どもとのコミュニケーション講座」連続3回を終えた。

今回は初めてのチャレンジ、夜の講座。
19時〜21時だ。
仕事を終えてから、
一旦帰宅され、子どもにごはんを食べさせて、
ご自分は食べるか食べないかという状態で、
会場に来てくださる。
2回目の時には、本当にはあはあと息をきらせて
少し遅れていらっしゃる方もいて、
慌ただしい思いをされたんだなあと思った。
朝から、定時で帰ることを目標に、
バンバン仕事をやってきたと教えてくれる方もいて、
頭が下がる思いだった。

それぞれの方が、それぞれの思いを抱えながら、
仕事を終えたあとの2時間、
自分と向き合う。
子どもとの対応を通して、
それぞれが自分とむきあっている。
時々自分を責めたり、
時々後悔したりされている。
それでも、
それだけではなくて、
ま、今まではそうだったけど、
今からは違う方法も使っていこう!という姿勢を
みせてくれたことが、本当にすばらしいと思った。

反省はするけれど、
それを「だから自分はダメなんだ」ではなく、
「あの時はそれが精一杯だった。
 でも、今からは知った方法でやっていく!」
と変換していく姿には、
すごく勇気をもらった。


私の10月11月は、結構忙しい。
昨日から10月いっぱい休みがないし、
11月は3日休めるくらいだ。
昼は学校での活動をして、夜は講演や講座という時もある。
しかも、いつもいつも上手くいくわけではないから、
凹みながら、くじけながらの日々だ。

でも、今日のお母さんたちの、
凹みっぱなしじゃない、
くじけっぱなしじゃない、
よっこらしょっと自分を持ち上げている姿をおもいだして、
私もやっていこうと思うのだ。


そういうお母さんたちと出会えたのは、
企画をしてきれた「来・て・こ」のおかげだ。
そして募集に応えてくれる人がいてスタートできるから、
申し込んでくれた方々のおかげでもある。
そして、受講するにあたって協力してくれた
それぞれのご家庭の方々のおかげでもあるな。
夜お母さんがいないことを了解してくれた子どもたちの
おかげだよなあ。
また私の家族!ありがたい。
夫もごはんを自分でなんとかしてくれたし、
今日は昼の仕事との間に時間がほとんどなかったから、
父が犬の散歩をしてくれた。
体調が万全ではない母も、
元気でいてくれたからこそ、講座を持てた。

あ〜こういういろいろな方々の、
いろいろな気持ちの上で、
私はこの出会いをもらったんだな。

がんばらないと!


中学生たちも、今はめっちゃ忙しいときだ。
体育祭が終わり、前期が終わり、
成績表をもらい、これから合唱祭があり、
それがおわると実力テストもある。
その合間にバザーがあったり、
あいかわらず部活もある。

私もがんばらないと!






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願わないと、叶わない。

【2009.10.19 Monday 19:13
オリオン座流星群が、
昨晩から飛んでいて、
23日までバンバン飛ぶことを、
今日知った。

何をお願いしようかな?と考えて、
おっと、
ちゃんとお願いごとを考えておかないと、
いざってときにあわあわしてしまう・・・と
ちょっとあせった。

で、
一日ひとつ見つけることができたとして、
5個流れ星を見られると、私は仮定するのであった。

何しろ一時間に60個以上流れるそうで、
それくらい考えとかないと、
いざってときにまずい。

二個は病と戦っている友だちの健康にきめた。
何しろ命あってのものだ。
命以上に優先順位の高いものはない。
これはとにかくすぐに言えるように、
もぞもぞ何度も練習したぞ。
「○ちゃんの病気が完治するように」
「○さんが超元気になって帰ってくるように」
たまたま今日は、車で40分かかるところの学校の
先生方の研修があったので、行き帰りにがんばった。

もちろん、自分の願い事もある。
しかし、これが困る。優先順位が難しい。
ダイエットの成功とか、
自分の研修講師としてのレベルアップとか、
いろいろと浮かぶが、
ま、考えて、
「カウンセリングルームを、
来年4月にオープンできますように」
にした。
おっと、こうやって言葉にすると、
すごくすっきりとする。

あとは家族の健康。
これは一人一人名前を言ったほうがいいのかと思うと、
ちょっと大変だな。
なので、家族でokにしてもらいたい気分だ。

流れ星の流れ中の時間は平均どんなもんなんだろう。
それがわかると、もっと練習できるのにな。

夫の叶えたい夢についても、
「多分、これだな」ってものがあるので、
それもついでと言っちゃあなんだが、練習しといた。
彼が幸せじゃないと、私も、つまんないもの。

そして、「妹家族に毎年会う!」
これも大切だ。姪っ子の成長を見ていきたいな。

そんなわけで、
0時からが勝負だ。







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谷澤 久美子
counselor