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「ルビー・スパークス」

【2013.03.31 Sunday 15:37
アメリカ映画「ルビー・スパークス」は、
「リトル・ミス・サンシャイン」の監督による映画。

10年前に10代で作家デビューして天才と言われたカルヴィン。
しかし、それ以降書けていない。
人付き合いが苦手で、スコッティという犬と共に、
ひっそり暮らしている。
話をするのは兄と、
カウンセラーのローゼンタールさんのみ。

ある日カウンセラーから、
理想とする女性をレポートにして!という宿題が出る。
それで、彼はタイプライターに向かうと、
溢れるように言葉が出てくるのだ。
ある朝、目がさめて仕事にいくため準備していると、
家に女性がいる。
彼女は、自分が創作したルビーそのもの。生い立ちも、
容姿もぴったりだ。
最初は幻想か何かかと思っていたカルヴィンも、
他の人からも見えるとわかり、
理想の女性とパートナーになることができた。

しかも、
タイプライターで続きを書くと、
ルビーは、そのようにふるまう。
「フランス語を話せる」と書くと、
突然フランス語を話し始めるのだ。

そこで、
もう彼女のことは書かないと決める。

ストーリーは、
順調だった2人の暮らしが、だんだんすれ違うことから、
展開していく。
ルビーが絵画のクラスにいくようになると、
週一で家に帰ると言い出すし、
絵のクラスのコたちと飲んだりすることもある。

彼女と一緒ではないある夜、眠れないのが苦しくて、
カルヴィンはついにタイプライターに向かってしまう。
そして「ルビーはカルヴィンなしでは生きられません
でした」と書く。
すると、たちまちルビーはカルヴィンにくっついて
離れなくなる。

そんなことを繰り返し、おいつめられたカルヴィンは、
ルビーに本当のこと
「君は、自分の創造から生まれ、自分の思い通りになる」
と告白する。

・・・そういう映画。

これを見ている間中、
2つのことを考えた。

他者を思い通りにできたらどんなにいいかと、
日常の生活の中ではよく考えるけど、
それって、退屈で、薄っぺらい毎日になるだろうなあ
ということと、

理想の人を言語化するとしたら、
どう書くのだろうということ。

後者については、
私には理想ってないって気がついた。

夫も、家族も、今周りにいてくれる人みんな、
言ってみれば結構苦手な人も含めて、
そのままのその方々がいいなあと、
本当になんとなくだけど、そう思う。
もし私に理想があって、
周りの方が理想通りの人間であったら、
私は気後れしちゃって、
今みたいにはいれらないと思う。
私を含めて、人間、そこそこ短所もあり、
もちろん長所もあり、
失敗も、うまくいくこともあり、
共感できることも、よく理解できることもあり、
みんながそんなんだから、
私も今のままで、堂々といられるように思った。


前者に対して、
他者を思い通りに操れたら退屈だと思うのは、
たとえば、
義父と夕食の時、
「昨日煮魚が食べたいって言ってから煮たけど、
 どうかな?食べてくれるかな?」と
いわばドキドキとテーブルにつく。
それで、食べてくれると、「おしっ!」となるし、
口いあわない感じだと「どこがよくなかったのか?」と
考える。
それが最初から、分かっていたら、
後悔も、心配も、不安もないけど、
ドキドキも、「やった!」という喜びも
きっと味わえないんだと思う。

人間関係は、
生きた、
感情を持つ人間同士だからこそ、
難しい。
でも、だからこそ、
相手の立場に立って考えようとしたり、
自分の伝え方に工夫したり、
相手の話を思い込みなく聴こうとしたり、
そういう努力をして、
だからこそ、
分かり合えた時、
心が通じ合えた時、
めちゃくちゃ喜びを感じたりできるんだと思う。


そういうことが確認できる映画だったなあ。
この映画もおもしろかった。








author : tanizawa-k
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【2019.09.06 Friday 15:37
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谷澤 久美子
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