一徹タイプの義父が。 | 今のところではありますが…
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一徹タイプの義父が。

【2011.05.16 Monday 17:30
先週の土曜日、義理の両親と姉夫婦と
夫と私で食事をした。

イタリアンのレストランで。
家族全員揃っての食事は久しぶり。

話もはずみ、食事も進んできた頃、
義父(私の隣に座っていた)が、
「くみこ。おれは、85年生きてきて、
 つくづくと、アサーティブが大事だと思う。
 結局、それに尽きると思う」
と言い出した。

私はびっくり。

「ええ?お義父さん、どういうことですか?」

義父は、
星一徹タイプの、卓袱台ひっくり返し的な
コミュニケーションを得意とする人だった。

「今まで長いこと、ずっと、
 自分の言いたいことを通そうとして、
 特には、モノを投げたり、大きな声で
 どなりつけたりしてきたが、
 それじゃあ、だめなんだよ。
 おまえのやっていることの方が、
 人間として大事なんだよ」

のようなことを言う。

「私のやっていることって、お義父さんには、
 どうみえているんですか?」

「相手のことを思いやりながら、
 しゃべることだ。
 おまえ、そうしてるじゃないか。
 おまえが普段やっていることが、
 アサーティブだろ?」

いやあ、いつもいつもって訳じゃないけど・・・(ポリポリ)
とか言いながら、
私はすごくすごく嬉しかった。

義父は
「俺は母さんの世話をするようになって、
 大きい声だして、言う事きかせても、
 それじゃあ、後味が悪くって、
 それで、一応、介護の本なんかも
 読んでいるけど、それではだめだって書いてある。
 で特に、この間の地震のあと、
 俺は、今まで怒鳴ってばっかりいたことが、
 なんだか悔やまれてな」
のようなことを言う。

私は義父に、
「私はお義父さんの心の中にある優しさを知ってますよ」
って言った。

「今日も、この店に来る前に、
 お義母さんの着替えなんかを手伝っていたら、
 大きい声で『こうやって、細かいことに気がついて
 くれて、ありがたいなあ、母さん』って、ほめて
 くれたじゃないですか。
 私、めちゃくちゃ嬉しかったんですよ。
 それに、お義父さんの許可とらないで、
 講演で話しちゃっていること、あるんです。
 お義父さん、ツバメに優しいじゃないですか。
 駐車場の中に、生まれたツバメが飛ぶ練習する時用に、
 電線までだとちょっと距離があるから、
 つっかえ棒を買ってきて、つけてくれるあるでしょ?
 あれ、すごく優しいなって思って、
 しゃべちゃってます。
 お義父さんは自分のこと、
 怒鳴り散らしてきたって思っているかもしれないけど、
 そういう時ばっかりじゃなかったですよ。
 私は知ってますよ」

義父は、そうかあと笑っていた。

義父が取り付けたつっかえ棒↓
P1000894(変換後).jpg
 

義父は英語をしょっちゅう勉強している。
私が結婚した頃には、もう勉強していて、
辞書はひいてないページがないくらい
すごいことになっているし、
トイレに入ると、英単語がいっぱい書いてある紙が
置いてあったりする。
アサーティブは形容詞で、日本語に訳すと、
「自己主張する〜〜」だ。

でも、私が学び、そして今は伝える立場になっている
アサーティブネス(名詞)は、
単なる自己主張ではなく、
自他尊重(自分の意見や感情を、相手も大切にしながら伝える)
のコミュニケーションだ。
自分を大切にするが、相手も大切にする。
そのことを義父が理解してくれているところが、
本当にすごいと思う。

お義父さんは、
「俺は、特にこれから、もっともっと
 お前のやっていることは、大事なことになっていくと
 思う」
と言ってくれた。





3/11以後、
テレビ番組の中で政治に関する議論をきいていると、
以前よりも、少し、攻撃的でなくなっているかも
しれないと思った。
特に、原発事故の責任を、
政府は政府にもあると発表したあたりから、
まずは民主党の、若手の方々の間で、
それはおこり始めているように思う。

そして日曜の朝のNHKで細野補佐官が
各党からの質問に答えていく場面では、
相手をやっつけようというよりは、
この質問をきっかに、説明の足りないところを
補足しようとする心構えが感じられた。

各党の方々も、
もしかすると勉強不足だったからかもしれないが、
揚げ足をとるという感じではなかった。

朝、フジテレビに出ていた厚生労働副大臣の大塚さんも、
その後、テレ朝に出ていた玄葉さんも、
そうだったように見えた。



もっともっと、自他尊重のコミュニケーション、
アサーティブネスが広まっていくといいと思う。

「対話」で解決していく社会を作る一員でありたいし、
今は、無駄な攻撃をし合っている時じゃない。

義父がいうように、
ますます必要とされるなら、
ますます一生懸命にやっていきたいと思う。

そして、人は、いくつからでも、
自分を変えていけるのだ!!!
私には、そういうお手本がいる。








author : tanizawa-k
| コミュニケーション | comments(2) |

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【2019.10.11 Friday 17:30
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この記事に関するコメント
よく『この歳までこうやって生きてきたのだから今更変えられない』とかいいますけど、そんなことないんですね。そりゃあ、いつもいつもアサーティブであることはできなくても、それに気づき、それをしている人を認め、ご自分なりにも介護の本を読んだり勉強されている。人生の大大大先輩に『大丈夫、いつからでも気づいたら出来ることからやればいい』と励まされた思いです。(勝手に励まされてるんですけど)今、今日この時も点にすぎず、やがて線を描くんですよね。ちょっぴり元気が出た私は今、修学旅行が『行くも地獄、行かぬも地獄』になってしまった娘の『もしもの時の救急車』となるべく京都へ向かっています。どっちにしても辛いなら行こうと葛藤し続けている娘が少しは楽しい事があったり、何より『自分も行ってきた』という足跡を残せればそれでいいと思っています。先生、先生のお父上、ありがとうございます。
| クイックル | 2011/05/17 9:54 AM |
クイックルさん。京都なんですね。もしもの時にも救急車がすぐにきてくれると思うと、娘さんは、落ち着けますね。とはいえ。きっと携帯をにぎりしめているだろうクイックルさんのことを思うと、せつない気持ちになります。

うちの義父のこと、そんなふうに受け止めてくれて、嬉しいなあ。いつか、駐車場のことであたふたしている時、うちの義父のことを「ダンディねすね」と言ってくれたじゃないですか。そのことを伝えたら、めっちゃ喜んでいました。

お互い、この点をつなげていくように、まあまあ、ぼちぼちやりましょう。

| ◇クイックルさん←谷澤 | 2011/05/17 6:14 PM |
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谷澤 久美子
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