細谷さんの著書2冊 | 今のところではありますが…
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細谷さんの著書2冊

【2020.09.14 Monday 16:40

9月の初め、

美容院でシャンプーをしてもらっている時に、

隣のシャンプー台の話にクギ付けになった。

「陣痛室」の話をしていたのだ。

私は子どもがなく、

これまでの人生の中で

「陣痛室」という単語を聞いたことがなく、

聞き耳を立てた。

「最初の子の時、

 その日に出産する人が多くって、

 しかも部屋が陣痛室の隣で、

 痛みを我慢するような声や

 助けを呼ぶような声や

 唸り声や

 一晩中聞こえてきたんだよね。

 今度の子の時は、

 どうなんだろう」

と話していた。

そういうしんどさがあるのかと

びっくりして、

(知らない者にとっては

 大きく「出産の大変さ」と

 くくってしまうけど、

 その中には、

 未経験の者には

 まったく想像もつかないしんどさも

 あるんだなあ)と考えた。

 

そして急に、

60歳にもなって、

あまりにも知らないことがたくさんあることが

怖くなってきた。

 

もう本当に困るくらい知らないなあ。

 

知らないことが多すぎるのはやばいし、

しかも
陣痛、出産という
なんとなくは知っていたことの中にも
知らないことがあるわけで、
でも、きっと存在さえも知らないことが
世の中にはたくさんあるわけだから、

つまりは、

知らないことさえ知らずに

何か発していることもあるかと思うと

辛いわ、

と思ったり、

だとしても全てを知るのは無理すぎる・・・

つらつら思いながらいた本日、

「問題発見力を鍛える」という本に

救われた。

 

「無知であることそのものよりも、

 自分が無知であることを

 自覚していないことの方が

 問題としては大きいということに

 なります。

 これがギリシャ時代の哲学者

 ソクラテスが唱えたといわれている

 『無知の知』という概念です」

 

知らないことがあることを知っていることで

まずはOKなんですな。

 

あ〜ホッとしたわ。

 

「『未知の未知』(知らないことを知らない)

 を意識している人は、

 自分の理解できないものを見ると

 そこで思考回路が発動して

 『何か自分には見えていないことが

  あるのではないか?』と疑って

 新たな問題を見つけようというモードに

 入ります」

 

なるほど。

 

何でも知ってると思ってしまっていると、

自分の理解できないことをする人は

間違った人になるけど、

知らないことばっかりだと

自覚している人は、

自分は理解できないけど、

そういう行動をするってことは、

何か背景があるのかも・・・

って考えられるってことだ。

 

 

ちょうどこの本の

このあたりまで読んで

犬の散歩に出かけると、

角を曲がったところにいた

高齢の男性が

「何だ!どけ!」

と怒鳴った。

急に犬2匹が現れて

びっくりしたんだと思う。

私は心の中で

(どけ!ってそりゃないよ)

とカチンときながら、

「すみません、

 ごめんなさい、

 申し訳ないです」

と3種類の謝罪の言葉を

使った割に心から謝ったわけではなかったけど、

散歩を続けながら考えて、

(あの方にも私が知らない何かの状況があっての

 怒鳴る・・・だったかもな)

なんて浮かんできて、

心から謝りたい感じになったりした。

 

まあ、そんなわけで、

本の続きがとっても楽しみだ。

 

 

 

 

この本の前に読んだのが、

同じ筆者の

「『具体⇄抽象』トレーニング」

という本。

 

 

この本によると

問題解決には3パターンある。

 峩饌→具体」で表面的な問題解決。

 言われた通りに何も考えずに

 「そのまま対応する」というパターン。

 応用が利かない感じ

◆崔蠑→抽象」で空虚な一般論のみの

 「机上の問題解決」。

 口だけでアクションに繋がらなかったり、

 精神論で終わったりする感じ

「具体→抽象→具体」というパターン。

 まずは現実の事象を具体的にとらえ、

 それを一度抽象化して

 根本的課題を追求したのちに、

 その解決策を実践に導くために

 再度具体化するという具体と抽象の

 行き来による根本的な問題解決

そしてをめざすためのあれこれが

書かれていた。

 

思い出せば、

アサーティブジャパンの講師となって以来、

講師の先輩たちからは

様々なアドバイスを受けてきたが、

具体的なもの、

抽象的なもの、

両面からサポートしてもらった。

 

具体的なアドバイスは

すぐに役立ったが、

抽象的なアドバイスは

何をどうしていいかわからず、

モヤモヤとした。

しかし、わからないから

振り返り続け、

考え続け、

結局は

講師としてのあり方を

考えさせられることになった。

そして、そこが軌道修正されたら、

どういう言葉を使うか、

何を見るかなどは

自然に出てきたと思う。

 

とはいえ

抽象的なものだけで良いわけではなく、

具体的なアドバイスがなかったら、

日々の進歩の実感が持てず、

続けるってことが困難だったと想像できるから、

両方バランス良く与えてもらえたことが

本当にラッキーだったんだと思う。

 

そんな体験があるから

上記の理論と実感がクロスして、

この本の内容がスルスル入ってきた。

 

他にも、

 

ロゴセラピーを学ぶ時も、

1年に3回

ドイツから日本に来られる

勝田先生の講義を聞き、

理論を学び、

次の講義までの間に、

日常の中で具体的に実践してみたりして

学んだ。

 

アサーティブジャパンの

アサーティブトレーニングは、

アサーティブの考え方や方法論を学んだ後、

自分の事例で具体的に方法を使って

ロールプレイすることで

体験的に身に付けてもらうが、

これも抽象と具体の行き来の中で行うものだ。

 

それが効果的なんだということを、

言葉で認識できたってわけだ。

 

本の中に、

コミュニケーションのギャップについて

書かれている部分がある。

 

たとえば何か仕事を依頼するとき、

 

具体的に指示してほしいと思ってる部下に、

上司が具体的に指示すれば

 「面倒見の良い上司」になるが、

上司が抽象的な、

 たとえば「適当で」などと指示すると、

 部下は困るし「丸投げされた」と感じる

 

具体的な指示よりも自由にやらせてほしいと

考えている部下に、

上司が「好きなようにやっていいよ」と指示すれば

 「任せるのがうまい上司」となるし、

逆に、細か〜い指示をしてしまうと

 「もっと自由にやらせてほしい」と不満を感じ、

  マイクロマネジメントの状態になる。

 

これがすごくわかりやすかった。

 

具体と抽象を行き来するという発想が、

複雑な問題を抱えた時に有効だと思う。

 

 

 

家庭教師のトライが
入試の過去問題をAIに学習させて
各大学に合わせた入試対策を行っている
というCMを見るたびに、
ぶるぶるっとくる。
大学入試でそうなってしまうと、
入試問題は変わらざるをえない。

 

教育はcovid-19という激動を経験しつつも、
今のところ、経済界ほどには変化がないが、
入試が変わることで、変化は少し早まるか?

 

それはオンラインとか、
そういう道具の問題ではない。

どういう力をつけて欲しいかという問題だ。

・問題をどれだけ早く、正確に解けるか?
・集団の中でまあまあ上手くやっていけか?
・指導者から与えられた指示を察し
 どれだけ効率的にこなせるか?
ってことではなくなる。


2016年のダボス会議で使われた
「VUCA(ブーカ)の時代」
  Volatility(変動性)
  Uncertainty(不確実性)
  Complexity(複雑性)
   Ambiguity(曖昧性)
には問題解決型よりも
問題を見つける力が問われるということだが、

教育は、やっとその入り口に立てるのか?

 

こんな中だからこそ、

教育に携わっている者は、

読んでみるといいかも!の2冊。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author : tanizawa-k
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【2020.09.23 Wednesday 16:40
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谷澤 久美子
counselor