不寛容の背景 | 今のところではありますが…
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不寛容の背景

【2019.12.20 Friday 08:59

10月の終わりに見た

フジテレビの「ボクらの時代」のことが

ずっと頭にひっかかってる。

 

キンコンと又吉さんの鼎談の中での言葉が

ずっとぐるぐるとしているんだ。

 

西野さん「知らないとか、理解できないの先に

     嫌いがある(時代)」

又吉さん「共感できる と 好き が一緒になってる」

 

今、そんなことになっているのは、

なんとなくわかるけれど、

なんか、

残念だなあ。

 

そこには対話がないように思う。

 

 

もちろん

「好き」とか「嫌い」という感情も、

大切な感情だ。

 

「好き」は関わりを促進する感情。

脳が、

「そのコトやそのモノ、その人に

関わっていると、

あなたは気持ちいいんだよ」と

いうことを教えてくれる感情だ。

 

 

「嫌い」は、脳が

そのコトやモノや人と、

近づきすぎて痛い目に遭わないように

自分を守るための感情。

(実際、私も

 はずきルーペのCMから

 自分を守るために、

 即チャンネル変える)

そのコトやモノや人と

適切な距離を取らせるために

自分に送ってくれている

メッセージのようなものだろうか。

 

とすると、

西野さんの発言によると、

「知らない」とか

「理解できない」

コトやモノと人とは、

対話がなくなってしまう・・・。

遠ざけることになるわけだから。

 

 

 

 

このことを

ちょっと考えたくなった。

 

そのために、

自分にとって衝撃的だった、

つまり

「それまで考えもしなかったことや考え方」

に対しての

自分の反応を振り返ってみる。

 

 

古い記憶の方からいうと、

1997年の、

確か終戦記念日に放送された

「筑紫哲也のニュース23」の中で、

17歳の少年が発言した

「なぜ人を殺してはいけないのですか?」

という問いだ。

 

この日は戦争について、

東京と沖縄(という記憶だが、あやふや)の

17歳の男女が語り合うもので

その途中に出てきた言葉。

この問いにコメンテーターの方も凍りついたが、

私も夫も、言葉が出なかった。

しばらくして

夫が、

「パンドラの箱を開けちゃった

 って感じだな」

のようなことを言い、

私も同感だった。

 

そこに疑問を持つことに

ショックでビックリして、

当時すでに36〜7歳だった自分が

この問いに

まっすぐには答えられないことが

情けなかった。

 

その時の自分のことを思い出すと、

自分にとっては

「人間として生きていくことの前提」

のようなことに疑問を持つ

その17歳の背景が知りたいと

考えたと思う。

 

そして、その問いの自分なりの答えを

見つけないと・・・と思ったものだ。

 

当時、

このコトは大きな話題で、

確か社会学者や哲学者も

このことをテーマにした本を書いていたし、

高校の小論文のテーマとしても

取り上げた学校があり、

関わっていた子どもから

相談を受けた記憶もある。

 

 

 

 

 

2つ目は、

湾岸戦争。

 

その頃私は

祖父が入院してた高齢者対象の病院に

仕事の行き帰りに寄っていた。

玄関入って、すぐのロビーにテレビがあって、

その画面に

夜の空と、

その中で時々光る赤く早い光が映っていて、

そんな風に戦争の始まりの実況中継を見ることに

なるとは!と衝撃だった。

 

あの時は、

イランやイラクなど中東のことや

中東とアメリカとの関係も

あまりにもわからなすぎた。

わからなすぎて、

始めてしまったブッシュに対しての何かの

激しい感情というよりは、

困ったことになったなあという

ぼんやりとしたネガティブな感情。

 

確か9・11の時も

この時と同じような

落ち着かないような心持ちになり、

それは

戦争やテロを起こした人や考え方やグループを

「嫌い」というものとは

私自身は違ったと思う。

 

ただ、なぜこういう事が起こっているのか

知りたいとは思った。

 

 

 

3つ目は

東日本大震災での

 原子力発電所の事故と

 その後の原子力発電に対しての行政。

 

私は3月12〜13日が仕事で、

名古屋にいた。

2日間仕事に集中して13日の夜に

静岡に戻り

ニュースに映った街や畑を飲みこんでいく

津波の映像に驚いた。

東京の公共交通機関で帰宅できない方々

が延々と歩く様子も、

こういうことが起こるんだ!と

目が覚めた感じだった。

そしてそこから

原子力発電所の事故の様子が

刻々と報告される画面やインターネットから

離れられなかった。

 

確かに

浜岡の原子力発電所に

反対する署名活動では

何度も署名はしてきた。

しかし、

では自分の暮らしはどうだったか?

最終処分場のことも、

誰かに任せ、

自分事とはせずに棚上げし、

なんとかなるような気になって、

電気を使い続けていることが

突きつけられた感じだった。

 

それと同時に、

一旦事故が起きてしまうと、

手がつけられない事態となり、

どうなってしまってるかも把握できず、

コントール不能になる原子力の怖さ。

 

私が理解できないのは、

あれだけのことが起こってなお、

原子力発電所を再開しようと

されている方々の考えだ。

 

それは「嫌い」なんだろうか。

 

うーむ。

難しい。

 

もし、再開を望む人々と

会うことになったとしたら、

「嫌い」と距離を置くより、

私は議論を選ぶと思う。

ただ、

そう考える背景を理解したいというより、

多分、

「考えを改めさせたい」と

説得したいがための議論だろうな。

 

それは「嫌い」とは

少し違うと思う。

 

 

 

 

4つ目が

津久井やまゆり園の事件だ。

植松被告の

「障害者は不幸を作ることしかできません」

という言葉。

 

私はもちろんそう考えていないし、

その考えには心の底から反対だけど、

世の中に、そう考える人がいることは

知っている。

 

5年くらい前に

若い頃毎日一緒に過ごした友人と

そのパートナーと一緒に食事した時、

彼が、

確か乙武さんに対して、

まだ彼の不倫事件が公になる前だったけど、

「障害者は生きている資格がない」的な

発言をした。

私と友人と彼の3人は

若い頃の一時期同じ会社に属していて、

毎日のようによく飲んだ仲間だ。

その間、一度もそういう話はしなかった。

あの頃は、もっともっと世俗的なことで

忙しかったんだな。

私は

自分の知人の中に、

そういう考えの人がいることが

ただただ衝撃で、

彼がいつからそういう考えになったのか、

なぜそう考えるに至ったか、

まったく質問できなかったことが、

今となるとめちゃ悔やまれる。

 

ただ、そのことがあったので、

植松被告の考えは、

「とうとう、表に出てしまった」

というやばい感。

 

全く理解できないし、

理解したいとも思えないけれど、

その前の

性別違和を持つ方に対しての

「生産性がない」発言などとともに、

背景は知りたいと思う。

 

そういう考えに至るには、

そう考えざるをえないような

何かがあったのではないか?

 

 

そして直近では、

元農水事務次官の父親による

息子殺人事件を擁護する考えは、

私には受け入れられない。

 

それでも、

「だから擁護する人たちが『嫌い』」

というのとはちょっと違う。

 

行政の中の様々な書類を

 破棄させた考え方も、

同意なしの性行為を正当化しようとして

 いる記者やその取り巻きの人も、

理解はできない。

 

書いていて

やっとやっとたどり着いた。

 

はずきルーぺのCMに関しては、

単純に「嫌い」で、

あのCMを一生懸命作っている方が

いることもわかるけど、

私は「ノー」!!!

なんだけど、

 

そのほか、

ずらずら書いてきたことは

「嫌い」で片付けられない、

「怒り」があるんだな。

 

 

 

 

そこにあるのは、

「嫌い」というより、

「怒り」なんだな。

私の中には「怒り」があるんだな。

 

 

自分の中にある「怒り」の正体を

私はちゃんと見たいから、

知りたいんだろうな。

 

 

 

知らないで「嫌い」としてしまい、

瞬間的にシャッター下ろしてしまうことは

もったいないことがあると私は思う。

 

理解できない・知らない 

だから嫌い 以上!

という循環ではなく、

だからまずは知ってみよう

できたら理解しようとしてみよう

があって、

その先に

やっぱ

自分には理解できない、

距離起こう・・・

だとしたら、

ちょっと安心。

 

 

 

 

そういう時代とか、

そういう社会とか、

それを情けなく思ったり、

批判するってよりは、

まずは自分からだと

ほんと思う。

 

 

 

 

 

 

ハイタッチ!のカルクラ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author : tanizawa-k
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【2020.07.07 Tuesday 08:59
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谷澤 久美子
counselor