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夏休みを締めくくる3冊。

【2019.08.23 Friday 13:49

久々、ひどい夢を見た。

学校で

個人情報満載のノートをなくしてしまい、

探しても探しても見つからず、、、

疲労困憊して目が覚めた。

 

その引き金は、

その日、

研修で使う

「個人情報保護に関する事例」を

作っていたことと、

 

もう一つは、

予約していたレストランに

キャンセルをしたつもりがしてなく、

迷惑をかけてしまったってことが

大きいと思う。

 

親戚のお見舞いに東京まで行くことになって、

予定通りに食事会を開けなくなり、

キャンセルのメールを入れたつもりが、

途中までタイプして、そのまま保留に

なっていた。

予約の時間に電話をいただき、

平謝りだ。

 

レストランのオーナーシェフの方は、

相当怒りがあったはずだ。

そりゃそうだ。

席だけの予約だったけれど、

それなりに準備はしてくださっていただろうし、

もしかしたら他のお客様を断ってくださった

かもしれない。

それなのに

冷静に対処してくれた。

 

 

<1>

その日ちょうど読んでた本が、

「キレる!」(中野信子著)。

サブタイトルに

「脳科学から見た『メカニズム』

『対処法』「活用術』」とあり、

怒りの背景や、

怒りという感情を持つ時に

脳で起こっていることなど、

本当に面白く読んだ。

 

私としては長年の疑問

「なぜ家族に対する怒りは

 マネージメントしにくいのか」問題が、

理解できたことが大きい。

 

学校での保護者からの相談の中で、

「怒りすぎてしまう」ことを悩んでいる

保護者は多い。

 

「隣の子が帰宅後すぐ遊びに行っても

 友だちがたくさんいていいねとか、 

 元気が一番だ、

 と思えるのに、

 我が子だと、

 なんで毎日言ってるのに

 遊びに行く前に宿題やらないの!

 になる」

「それなのに、

 家で勉強する日がちょっと続くと、

 一緒に遊ぶ友だちもいないのか!

 ってなる」

に代表されるような話を聞く機会は多く、

それには

「我が子には愛と責任があるからねえ」

と納得してもらうことも多かった。

 

この本によると、

家族に対する怒りが抑えきれず、

かつ、

小言が止められなくなってしまうのは、

なんと、

愛樹ホルモン「オキシトシン」が背景に

あるとのことなのだ。

 

「オキシトシン」といえば、

現在浜松医大で

自閉スペクトラム症の方への経鼻剤を投与し、

主にコミュニケーション上の改善を目指す

治験を行っている、その「オキシトシン」だ。

現在も協力者を募集中

 

他者の思いを汲み取り、共感するだけではなく、

「前頭前夜」(感情や行動のブレーキ機能を持つ)

が育つように働きかける役目もあるこの

「オキシトシン」が、

増えることでのデメリットもあり、

それは「愛」と同時に、

「憎しみ」や「妬み」の感情も

強まってしまうのだそうだ。

 

家族には愛が湧き、

オキシトシンの分泌が増える分、

「その愛情を裏切るような行為や、

 お互いの信頼を裏切るような人や

 行為に対して、

 攻撃して阻止するという行動を

 促進する」

とある。

 

いやあ、すっきり理解できた。

 

「愛してればこそ」

なんだけど、

「愛して『オキシトシン』の

 分泌が増えるからこそ」

なんだなあ。

 

「キレる!」という本は、

相対的に

怒りを理解するために、

私にとって

すっごくためになる本だった。

ただ、

対応方法に関しては、

アサーティブとは違う方法を

紹介していて、

例えば、

 

・侮蔑的な言葉を言ってくる上司に対して

「そういうことを言っているあなたは、

 上司としておかしいですよね」という

 顔をしてみる

・恥をかかせるような嫌味を言われたら

「は?」と余裕のある態度を見せながら

「おっしゃりたいことはそれだけですか?

 そろそろいいでしょうか?」

 と言う

・反論しづらい相手なら、

 眼力を使って黙ってじっと冷静に

 目を見つめるのもよい

などなど、

こういう、「本当に大丈夫か?」と

考えてしまうような例があり、

ま、

それはそれで

読んでて楽しかったとも言えるが、

果たして、これを実践してしまうと

結果はどうなのか?

 

 

 

この本を読んで、

「怒り」というものに対する理解が深まると、

自分の中に「怒り」という感情をもった時、

扱いやすくはなると思う。

 

お〜、アドレナリンがきてるけど、

こいつは持続力がないから、

そろそろ落ち着くぞ〜

なんて思えたらいいもんね。

 

ただ対応方法に関しては

私が思うには、

アサーティブの応用編で学んだ方が、

安全に実生活に活かせると思う。

 

 

 

<2>

「ケーキの切れない非行少年たち」

(宮口浩治 著)も

おもしろかった。

 

非行少年たちには共通の特徴を

5つと➕1にまとめている。

 

・認知機能の弱さ

 (見たり聞いたり想像する力の弱さ)

・感情統制の弱さ

 (感情をコントロールするのが苦手。

  すぐキレる)

・融通の利かなさ

 (なんでも思いつきでやってしまう

  予想外のことに弱い)

・不適切な自己評価

 (自分の問題点がわからない。

  自信がありすぎる、なさすぎる)

・対人スキルの乏しさ

 (人とのコミュニケーションが苦手)

➕身体的不器用さ

 (力加減ができない

  体の使い方が不器用)

 

そして、この一つ一つに対処法や、

トレーニング方法を示してくれている。

 

トレーニングををすることで

自己への気づきがあり、

自己評価が向上するとのこと。

 

「人が自分の不適切なところを

 なんとか直したいと考えるときは、

 『適切な自己評価』がスタートと

 なります。

 行動変容には、まず

 悪いことをしてしまう現実の自分に

 気づくこと、そして自己洞察や

 葛藤をもつことが必要です」

 

「そして、理想と現実の間で

 揺れ動きながらも、

 自分の中に『正しい規範』を作り、

 それを参照しながら、

 『今度から頑張ろう』と努力し、

 理想の自分に近づいていくのです」

 

これらは、なんとなくそうだろうなあ

と思ってたことを言語化してくれていて、

とってもとってもスッキリした。

 

その上、

「自覚状態理論」という言葉で

もっと理論が実践に結びつきそうだ。

 

「自己に注意を向けることで

 自己洞察や自己内省が生じる背景に

 自覚状態理論とものがあります。

 自己に注意が向くと、自分にとって

 とても気になっている事柄に

 強く関心が向くようになります。

 その際、自己規範に照らし合わせ、

 そのことがらが自己規範にそぐわないと、

 不快感が生じます。

 この不快な感情を減らしたいという

 思いが、行動変容するための動機付け

 になる、というものです」

 

あ〜すごくわかるなあ。

 

レストランに

ちゃんとキャンセルを連絡しなかった自分が、

私は私の自己規範にそぐわなくって、

めちゃ不快感を持って、

それがいろいろに影響したんだなあ。

 

そして、この理論は

「自己に注意を向けさせる方法として、

 他人から見られている、

 自分の姿を鏡で見る、

 自分の中の声を聴く、

 などがあります」

と広がり、

 

大人が子どもにしてあげられることに

つながっていく。

 

「この理論が正しいなら、

 学校で先生が子どもに対し、

 『あなたは見てますよ』

 といったサインを送るだけでも

 効果があります」

 

あ〜

夏休み明け、

5プラス1に対するトレーニングやら、

「あなたを見てますよ」やら、

やれること、

やりたいこと、

やった方が良さそうなことが

見えてくるなあ。

 

読書は

希望を

連れてきて

くれる。

 

 

 

 

 

<3>

「父が娘に語る

 美しく、深く、壮大で、

 とんでもなくわかりやすい

 経済の話。」

(ヤニス・バルファス著)

 

経済の始まりは「余剰」。

作物の「余剰」をいかに作るかから

技術が生まれ、債務が生まれ、宗教も生まれ、

革新が起こった〜

などなど

前半で

経済って何なのか?

資本主義はどうやって生まれて、

格差はなぜ起こるのか?などなどが

語られる。

 

タイトルにあるほどには、

私にはわかりやすくはなかったが、

それは特に苦手な分野だからか。

 

 

だが、

途中で本を放り出せなかったのは、

「われわれ人間は、

 テクノロジーの可能性を余すところなく

 利用する一方で、

 人生や人間らしさを破壊せず、

 ひと握りの人たちの奴隷になることもない

 機械の奴隷にもならない社会を

 実現するのはどうしたらいいだろう」

頭において読んでいたからだと思う。

 

早く答が知りたくて知りたくて

たまらなかった。

 

そして放り出さなくってよかった。

 

著者が主張するのは「すべての民主化」だ。

「民主主義は不完全で腐敗しやすいが、

 それでも、人類全体が愚かなウイルスの

 ように行動しないための、

 ただ一つの方策であることにかわりない」

という。

 

一票を、

自分なりに考えて使うことが重要で、

自己決定や自立や自由意志を

保証する政治に一票を託すこと。

 

そして

今の経済は「交換価値」の概念で成り立っていて、

「交換価値」とは

お金と交換できる生産性のあるものに

価値を置くこと。

ただ、今改めて「経験価値」

誰かに何をしてあげて、喜んでもらった経験などの

価値を見直すべきではないか?

とも言っている。

 

 

 

幸福に関して言及している件もある。

「自分の望みを一度に

 全部は叶えてくれない世界と

 衝突することで人格ができ、

 自分の中で葛藤を重ねることで、

 『あれが欲しい。

 でもあれを欲しがるのは

 正しいことなのか?』

 と考える力が生まれる。

 われわれは制約を嫌うけれど、

 制約は自分の動機を自問させてくれ、

 それによってわれわれを解放してくれる。

 つまるところ、

 満足と不満足の両方がなければ、

 本物の幸福を得ることはできない」

 

 (なんとなく上記の

 自覚状態理論ともかぶるような〜)

 

今、幸せが満ち溢れている世の中ではないのは、

満足と不満足の両方なければ本来の幸福を

得ることはできないのに、

市場社会は欲望を満たすことにばかりに

視点が置かれてるから。

 

このあたりは、

私の好きな興味ある部分。

 

 

帯で

「ぼくはイエローで、ホワイトで、

 ちょっとブルー」

の著者 ブレイディみかこ氏が推薦して

いたので読んでみた。

それがなければ多分手に取らなかった。

帯買い、成功!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

author : tanizawa-k
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【2019.09.06 Friday 13:49
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谷澤 久美子
counselor