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「愛と誠」反芻デイ

【2019.05.14 Tuesday 17:50

「愛と誠」という漫画に、

幼い時にハマった。

 

 

いくつかの印象的なシーンの中で、

今も時々想起するエピソードがある。

 

 

愛の父親はある事件で汚名を着せられたが、

その事件の真相を話そうと

会見の場を設定した。

しかし、

真実がバレることを恐れた人たちが、

不用意に行動していた

愛の母親を誘拐してしまった。

父親は彼らからの取引に応じて、

会見をとりやめた。

返された母親に対し、

父親は「浅はかな真似をしてくれたな」と

責める。

 

その次の瞬間の愛の言動が、

子どもだった私にとっては

衝撃だったんだ。

 

優しくって、周囲をいたわり、

天使みたいな心の愛が、

なんと、

母親を罵倒したんだ。

 

謝る母親に対して、

「謝ってすむことではない」

とか、

「自分の夫の面目を丸つぶれにした」

とか、

「なぜ誘拐された時、夫の名誉を守るために、

 舌を噛み切って死ななかったのか」

とか・・・。

結構な剣幕で、結構なことを言う。

 

すると、それまで責めていた愛の父親が、

「そこまで言わなくても」と

母親をかばうのだ。

 

愛は、

「やってられない」のようなことを

つぶやき

家を飛び出る。

 

 

私は、驚愕!

そう驚愕って言葉がぴったりくるような

気持ちを味わい、

愛は一体どうしてしまったのかと思った。

 

 

続いて

誠が愛の言動を解説する。

 

誰かが憎まれ役をやらないと、

父の恨みが母親に集中する。

もしかすると夫婦は

うまくいかなくなるかもしれない。

それを見越して愛が憎まれ役を熱演したと。

 

「自分は、

早乙女愛に対して、

ずっと悪役を演じ続けてきた

悲しい三文ピエロだから、

愛の気持ちがよくわかった」

と告白するんだ。

 

薄く見積もっても

40年以上前のことだから、

細かいところは勘弁してもらって、

大筋こんな感じで、

このシーンは、

初めて誠が愛に、

愛を告白するシーンでもあるんだけど、

私にとっては、

その前の、

「憎まれ役をやることで

 その場の弱い立場の人を守る」

という行為が、

なんというか、

神聖で、

尊くて、

美しくって、

高邁で、

演じるとしたら「いい子」しか

知らなかった自分に、

もう

本当、ズドンときた。

刺さった。

 

そのあと、

小説やドラマで

憎まれ役が登場するたびに、

「愛と誠」のこのシーンを

思い出してた。

 

そして、今日のNHK朝ドラの

「なつぞら」だ。

 

 

血が繋がっていない自分を

育ててくれた家族(北海道で)に

「東京に行きたい」という主人公。

 

草刈正雄演じる祖父は、

主人公を愛しく思うばかりに、

本当の家族になりたいし、

主人公の牛飼いという仕事に

期待していて、

だからこそ

「お前の顔は

 もう二度と見たくない」

と言い放す。

 

あ〜おじいちゃん。

なんてぶきっちょな

憎まれ役。

 

「申し訳なくていられない」

という主人公に

愛で溢れてる分かりやすい憎まれ役の

松島菜々子演じる母親は、

ビンタ!

 

「申し訳ないなんて

 言われるくらいなら

  憎まれたほうが、

 よっぽどましだわ。

  一人で苦しみたいなら、

  家族はいらないっしょ」

 

 

そんなわけで、

今日は

「愛と誠」反芻デイ。

 

 

人生の中で一度は、

誰かのために、

憎まれ役やれると

少しは大した人になれるとちゃうか?

なんて、今日は思う。

しかも誰にもばれずに。

 

 

 

 

 

 

 

author : tanizawa-k
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【2019.08.19 Monday 17:50
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谷澤 久美子
counselor