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ズレを想定内にする。

【2017.09.19 Tuesday 00:26

アサーティブ・カフェに

参加してくださった方から届いたメール、

第2弾。(シェア、OKいただいてます)

 

・・・・・・・・・・・・・・・

前回のカフェから今回までの間、

職場環境の悪さに苛立つことが多く、

パート勤務だから何でも上司の言うことを

聞かなければならないのかとか、

ひと回り以上年下の派遣さんに

要望を伝えることも出来ないのかとか、

落ち込んだ時もありました。

 

しかし以下のようなこともありました。

 

ある時、

課長から個室に呼び出され、

「部長に意見するなんて、生意気だ」

と批判を受けました。

アサーティブと出会う前だったら、

(部長から呼び止められ、立ち話をしただけなのに)

批判されたことをそのまま受け入れてしまい、

もしかすると

それが理由で退職していたかも・・・と思います。

しかし今回、

「意見したわけではなく、普通の会話の中で出たお話です」

と言えました。

また、「パートのくせに生意気だ」という課長の言葉は、

(心の中にまでは)受け入れずにいることができました。

悔しかったし、ぜーんぶ否定したかったけど、

また課長がどう受け取ったかは分からないけど、

相談はまず課長にするべきなのは、認識している。

 意見したつもりはなかったけど、

 話した内容や発言の仕方が悪かったかもしれない。」

ということは、伝えることが出来ました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

この方のメールを読みながら、

コミュニケーションが上手になるということは、

コミュニケーション上のズレを少なくする

ということでもあるけれど、

それ以上に、

コミュニケーション上のズレがあった時に、

「修復できる」ということだ・・・

というような内容が書かれた

「大人のための国語ゼミ」(野矢茂樹著)の中の

問題文を思い出す。

 

 

この方の、この事例の始まりは、

部長から気軽に声をかけられて、

立ち話で話したってことだったと思う。

最近の仕事の様子を尋ねられたから、

何の気無しに話すなんてことは、

「あるある」だと思う。

 

それが「課長からの批判」

という形で返ってきたわけだ。

きっとびっくりしたと思う。

それでも、冷静に

認識のズレを修正することができた。

 

その素晴らしさの要素は、

まず、

課長のレッテル貼り「パートのくせに生意気」

という言葉には、怒りを感じながらも

巻き込まれなかったことだ。

さらに、

事実「話した内容や発言の仕方」については

認め、謝罪をしていること。

 

ちなみにこの方が使った「批判への対処法」は、

アサーティブトレーニング応用編で、

批判の言葉を受けたその場での最小限の対処法を、

ステップアップ講座では、

一歩踏み込んで、

問題解決まで持っていくための方法を学んでいただく。

 

私はこの方の、

これまでの練習と実践の歴史を思って、

メールを読みながら、感動でいっぱいだった。

 

 

 

さて、日常の中にズレはある。

うまく伝わらないことって、ある。

 

この方と課長の認識のズレは、

「単なる立ち話」

「課長を超えて部長に意見した」

というところにあった。

 

ズレはいろいろなところで起こる。

 

言葉でいえば、

「早めに仕上げて」などという曖昧な言葉を巡って、

言った方と言われた方の受け止めのズレが

あるかもしれない。

 

あるいは、動作や表情、声のトーンなどでもありそうだ。

指示した方は疲れのピークだったがための沈んだ口調を、

受け取る方は「何か怒ってる?私、やらかしちゃった?」。

 

しんどそうに見えたから声をかけた

「休んでいいよ」というひと言、

「俺、必要じゃないの?」と受け取られる場合も

あるかも。

 

どちらも悪意がなくっても、

どちらも相手を思いやっていたとしても、

それでもすれ違う会話。

 

仕事上で大切な話であっても、

お互いの利害が一致していても、

細かなところにある違和感。

 

 

何しろ、

人は、一人ひとり、

それぞれのコミュニケーションの癖があり、

事実の捉え方にも傾向があり、

感情のわき方にも、

考え方にも、価値観にも

違いがある。

 

その上に

役割だったり、

課された責任だったり・・・

という違いもある。

 

 

それぞれ

背景のある違いを持った者どうしが

伝えあう時に、

ズレちゃうことはあるってことを、

折り込み済みにしといた方がいいかもなあ。

 

普通にあるのが「ズレ」だとしたら、

そのズレを最小限にとどめるための技術、

そして、

ズレちゃった時に修復する技術、

必要で大切なんだと思うなあ。

 

 

そんなことを、

カフェ参加者の実践から確認したのでした。

 

 

 

次回のアサーティブカフェは

11月11日(土)

基礎編終了された方、

ぜひ参加をご検討くださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author : tanizawa-k
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谷澤 久美子
counselor