こけた。外れた。冒険だ。 | 今のところではありますが…
<< 花は咲いているのに。 | main | PTGとPEG >>
こけた。外れた。冒険だ。

【2016.05.06 Friday 18:20
ジェイン マクゴニガル
早川書房
¥ 2,160
(2015-11-15)

「スーパーベター」とは
自信や活力を取り戻すためのメソッド。

著者のジェイン・マクゴニカル氏が、
自身の体験、
脳震盪後症候群から回復する過程で
開発したもの。

いろいろな症状の苦しみの中、
ある日突然、
「自死」か「これをゲームにする」か、
どちらかを選ぼうとひらめき、
「ゲーム」を選択したことがスタート。

なぜゲームだったのかというと、
彼女自身ゲーマーで、
しかも、ゲームの心理学の研究者。
「ゲーマーの心の強さを実生活での問題解決に
応用する方法」で博士号を取得していたのだ。


つまりこの本は、
日常の様々な試練に対して
「これがゲームだとしたら」
と考えて立ち向かう方法を示している。


で、この本の半分くらいのところを
読んでいた5月4日、
コトは起こった。

夫とカルと夕方の散歩をしている最中のコトだった。

4車線の道路を挟んだ向こう側にあるお店に、
以前買い物に行った時、
おいしそうなアイスを見つけてあった。
今日こそは買いたい。食べたい。
信号はまだ青。
よーし、渡っちゃおうと
走り出した途端、
私は派手にこけ、
めちゃ痛くて動けなくなった。

あまりの痛さに、
手を見ると、
左手の薬指がグロテスクに中指の方に曲がってる。
ありえない曲がり方だ。

道行くカップルが「大丈夫ですか?」と声を
かけてくれ、手を見せると
思いっきり同情してくれた。



さてどうしよう?
家まで走って戻っても15分はかかる。
お金は、なんしろカルの散歩が目的だから
500円しか持ってない。

夫が
「すぐそこにある、
 あなたがよく行くブティックで
 お金を借りて、タクシーで当番医に
 行きなさい。
 僕は急いで戻って、カルを家に置いて、
 当番医に車で向かうから」
と。

なんと、素早い判断。

そしてこの時、
私の頭に、
「来たな、スーパーベターゲームの
 プレイチャンス!」
と浮かんだのだった。

これは日常の中の、
ちょっとした試練だ。

人生は、こんな風に、
時々私に問いかける。
こういう試練にどう立ち向かうのか?と。

今回はちょうど、
この本を読んでる真っ最中。
やってみない手はない。



スーパーベターをプレイするためには、
幾つかのルールがある。

その中に一つ、
「パアーアップアイテムを集めて使う」
がある。
夫の機転や知恵は
私にとってのパワーアップアイテムだ。
まずはそれを意識した。


で、
もちろん、痛いよ。
めちゃ痛いよ。
痛いんだけど、
頭の中で、
他のルール
「クエストを探してクリアする」
を意識した。

怪我を治す冒険(クエスト)に
向かっていくしかないじゃん。!私。


ルールは他に
・悪者を見つけて戦う
・仲間を作る
・秘密の正体を持つ
・エピックウインを追求する
などがある。

早速「仲間を作る」だ。
ブティックの店主 さんに訳を言い
2000円貸して欲しいと頼むと、
「何かあったら大変だから」と
1万円貸してくださった。
あ〜ありがたい。

タクシーの運転手さんが
当番医を確認してくれ、
レントゲンを撮影。


脱臼とのこと。

脱臼はそのままにしておいても治らないので、
整形外科の専門医がいる救急医を紹介してくれ、
車で迎えに来てくれた夫とともに、
向かった。

そこでは
「悪者を見つけて戦う」
ルールが大活躍した。
何しろ、受付済ませたのが18時半。
30分経っても1時間経っても診察の番が
回ってこない。

っていうか、
後から来た患者さんが呼ばれたりする。

悪者は、私の心の中にいた。
(どうせ、脱臼くらいのことじゃ、
 待たせとけ、くらいに思ってるんじゃないの!)
(忘れられたんじゃないんだろうか)
と全く勝手に相手を責め、
また、
(なんでアイスを買おうなんて
 思ってしまったのか)
(よりにもよって休みの日に
 こけるなんて、バカだな私)
と自分を責める。

頭の中に、そうやって悪者が出てくると、
私はクエストを思い出した。
(スーパーベターが気に入った理由の一つは、
 悪者の存在を否定しないところ。
 悪者が出てこないようにするというより、
 悪者がいて当たり前的なところがいい。
 だって、ネガティブな感情や考えは、
 湧いてきてしまうものだもの。人間だから)

ふっふ、冒険は、こうやって難題が
あればあるほど、
達成した時気持ちよいもの。

この場合の、
達成を邪魔する悪者は、
勝手な想像で相手を悪く仕立てあげる
「他責大魔王」
(「全ては他者の責任と考る考え方」に対して、
あまりにも暇なので名前をつけてみた)と、
私の中に時々出てくる「ダメダメ虫」
(逆に「全部自分が悪いと考える考え方」)
だ。

これらと戦うために
「仲間」つまり夫とラインをして
気を紛らわすことをしたり、
救急の待合室の様子や人間観察に集中したり、
救急車が入ってきた後に
患者さんを守ろうと一生懸命なスタッフの方々の
気配を感じようとしたり、
利き手でなくってよかったと考えたり、
翌日の午前中に会える友達の顔を思い出して、
深呼吸を試したり、
とにかく
クエストを達成する過程を味わってやろうと
考えたのだ。

結局診てもらえたのは、
22時15分頃。

整形外科の先生は、
救急車で運ばれてくる患者さんの
緊急の対応で大忙しだったようだ。
本当に忙しいし、
神経を使う仕事だと思う。



スーパーベターという考え方は、
ロゴセラピーや認知行動療法や、
マインドフルネスなど、
色々なものを
上手に組み合わせた
使える方法だと、
試してみて、私は思った。



現在の私の左手はこんな感じ。


この手で、
どう料理するか、
どう髪を洗うか、
雨の日に荷物も持って傘をどうさすか、
東京出張はどうなるか、
折れそうになる気持ちは?
・・・
スーパーベターな
ゲームは続く。

本も引き続き読む。楽しみ〜。











 
author : tanizawa-k
| | comments(7) |

スポンサーサイト

【2017.06.24 Saturday 18:20
author : スポンサードリンク
| - | - |

この記事に関するコメント
先生。手のお怪我、びっくりしました。その後、おかげんいかがですか?

私の方は……
またまた、新たな課題が!
次のステージ開始?!
スーパーベターゲームの火蓋が開かれました!

ただいま……家の中が水浸しです!

マンションの上の階で、電気温水器タンクが破損!
中の水が、ドバッ!と我が家に流れ込んでいます。
床も天井も壁も水浸しです!
壁の中からも、水が滴る音が聞こえます……。
深夜3時からゲーム開始!
今も"クエスト” 真っ只中です!

もう〜!
いろんなことあり過ぎです。(((^_^;)
あり過ぎて……
もう〜笑うしかありません。
| クマ | 2016/05/08 6:47 AM |
クマさん、それは大変です。ゲームのネタは次々とやってきますね。ちょっと休憩させて欲しいですよね。本当、参ります。あるもの探ししたり、自分助けをしたり、あるいは一旦逃げたり、また立ち向かったり、いろいろ使いながらでお願いします。そして、こんな時にもユーモアを忘れないクマさんが、本当に素敵だと思います。
| ◆クマさん←谷澤 | 2016/05/08 8:09 PM |
ありがとうございます。先生。

早朝というか……まだまだ深夜3時という、とんでもない時間にもかかわらず、私の知らせに、飛び起き、一緒に どうやったら、電気温水器タンクの破裂で、どんどん噴き出す水を止められるのか、いろいろ考え、試してくれた、上の階のおじさん。
まだ、暗い夜道を藤枝から高速飛ばして、すぐ駆けつけてくれた、不動産やのお兄ちゃん。
この二人を”仲間"に……

あとは、不動産やのお兄ちゃんが、来る途中のコンビニで大量に買って来てくれた雑巾を"パワーアップアイテム” として携え……

ともにクエストに立ち向かったです。(笑)(`ー´ゞ-☆

近日中には、さらに 工事業者さんが、”仲間"に加わり……
壁と天井の張り替え工事ってことで、また新たな"パワーアップアイテム” ゲットの予定です。(笑)

クエスト!まだまだ続く……です!
(`◇´)ゞ(笑)
| クマ | 2016/05/08 8:47 PM |
あと……
あるもの探し でいうと……

水が滴る音に、いち早く気づけた”運の良さ"(!?)
そして、びしょびしょの天井を ちょっとした踏み台さえあれば、難なく手がとどいて拭ける、この"身長”……ですね〜。(笑)
背を大きく産んでくれたことに関しては、親に感謝です!(笑)(^o^)v
| クマ | 2016/05/08 9:03 PM |
ケガは大丈夫でしょうか。かなり痛そうですね。

10年位前にアサーティブを学び、ずっと前から拝読させていただいていました。

スーパーベターとは・・とても気になりますが、ケガお大事になさってくださいね。

これからも楽しみに拝読いたします(*^_^*)





| ミチ | 2016/05/15 3:47 PM |
クマさんのクエストへの挑戦にただただ感服です。無理をしないとならないこともあるけど、ま、お互い、ぼちぼち行きましょう。
| ◆クマさん←谷澤 | 2016/05/16 10:36 PM |
ミチさん。10年前からずっと読んでくださってるとは!ありがとうございます。そして、手、なんとかやってます。お見舞いの言葉、嬉しかったです。ありがとうございます、またいつか、お目にかかれるといいです。
| ◆ミチさん←谷澤 | 2016/05/16 10:39 PM |
コメントする










谷澤 久美子
counselor