「泣き虫 チエ子さん」 |
||
|
ユーミンのダンデライオンがリフレインしてた。 この曲の中で一番好きな部分は ♪そうよ ダンデライオン 傷ついた日々は 彼に出逢うための そうよ人生が用意してくれた 大切なレッスン♪ ってとこなんだけど、 このマンガを読みながらリフレインしていたのは 2番の ♪故郷の両親がよこす手紙のような ぎこちないぬくもりほど 泣きたくなる♪ という部分だった。 私は益田ミリさんの作品が大好き。 「どうしても嫌いな人」で知った益田ミリさん。 その後も「ほしいものは何ですか?」など 読んではどんどん好きになっている。 どのマンガも 日常の中の出来事を切り取って、 その時の感情をリアルに描くのが とってもとっても上手い。 しかも激しい感情というよりは、 ほのかな気持ちをすくうように 表していて、 わかるわかる!とうなずきながら読む。 「泣き虫 チエ子さん」は チエ子さんとサクちゃんの夫婦の物語。 理由もなくただただ切なくなって、 仕事の帰りに寄り道してコーヒーを飲むチエ子さん。 サクちゃんの健康が気になって人間ドックに行ってほしい、 心配する係のチエ子さんと、イヤがる係のサクちゃん。 サクちゃんがたたんどいてくれた洗濯物。 こじんまりとたたまれている感じが、 ほっこりしていて、 幸せを感じるチエ子さん。 その時、幸せって目に見えんるだって 思ったりする。 このブログ「今のところではありますが・・・」 「ささやかが 好き」というタイトルで、 「豊かさとは、ほのか、かすか、 ささやかがわかること」 ってことについて書いた。 本当にそう思っているが、 3・11以降、 「当たり前の幸せをもう一度見直す」系の意見が 多く聴かれるようになったような気がして、 あんまりそう言われると、 なんとなくバランスが悪いような気がしてきていて、 ちょっとだけ居心地悪い思いをしていた。 私はそういう考え方が得意だから自然にできるし、 基本的にそこが私の出発点だから馴染むし、 だからこそ、そういう思考から距離を置こうと してたかもしれない。 しかし、 「泣き虫 チエ子さん」を読みながら、 やっぱこれだよなあって思った。 サクちゃんとけんかすると、 チエ子さんは「もう破局だね〜」とか言う。 「そういうことすぐに言うの、 よくないよ」 ってサクちゃんは言う。 チエ子さんだって、そんなことよくないって 分かってるけど、 気軽に使っておいたら、 本当の大ゲンカになった時 思わず「もう破局!」って言ってしまっても いつものことだからと 大事にならないような気がしているんだ。 大ゲンカの時の話ではなくて、 その周辺の、 このささやかな感じがめちゃくちゃ、 大切なことに思えるんだなあ。 あ〜バランス悪いとか、 居心地悪いとか、 後から無理矢理つけた理由で、 自分にとって大切なことを 大切じゃないようなふりをするのは、 やめよう。 ほのか、かすか、ささやかが分かることを 大切にしていこう。 ♪故郷の両親がよこす手紙のような ぎこちないぬくもりほど 泣きたくなる♪ がリフレインしていたのは、 チエ子さんが両親にあてて手紙を書くシーンが あったからだ。 「お元気ですか?」 と書き出して、 その自分の他人行儀っぷりに、 淋しくなるチエ子さん。 その後がいいんだ。 「こんな言葉を 自分の両親に使っている 今の自分は きっと お父さんやお母さんが 死んでしまったあとも 少しずつ 立ち直って 元気に生きて いくんだろうなって わかってる わかってることも ふくめて チエ子さんは 淋しいのでした」 大人になると先も読みやすくなって、 想像できる範囲も広くなっていく。 読めちゃうからこそ、 想像できちゃうからこその、 辛さも引受けて生きていく。 しかも 辛さもまた人生の一点にすぎないことも 知っていて、 そういうことを幾重にも重ねていくしかない ことを知っている。 あ〜 人が生きていくってことが、 愛おしい。 だからこそ、小さなこと、 やっぱり、ないがしろにはしないのだあ。 「泣き虫 チエ子さん」 結構あったまるマンガです。 |
||
author : tanizawa-k
|
||









